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VAMPIRE STREAMING  作者: 未羊


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第418話 ブイキャス配管工対決・その4

 いよいよ四人による配管工レーシング頂上決戦が始まる。

 予想は4割ほどが黄花マイカの優勝となっており、ほぼ同数で鈴峰ぴょこらとなっている。男性陣にはほぼ同情票といった感じだった。


「まあ、これは当然ともいえる結果だな」


「ですね。ゲーム経験のある二人と、ほぼ素人の二人では結果は分かり切っています。それでも票を集めているのは、ファンがいるからでしょうね」


「だな」


 華樹ミミと蒼龍タクミは、優勝予想の票を見て感想を話していた。

 最初のレースの様子を見ていればもっと圧倒的になったはずだが、意外にも男性陣にも票が集まっていたことに驚いているようだ。


『純粋にファンの票やろなぁ』


『愛ですよ、愛』


『アイテム次第でどうにかなると思う!』


 リスナーたちからはいろいろとコメントが出てきているが、当の本人たちはそれほど気にしていられないようだ。


「さあ、緊張も高まってきましたので、ブイキャス配管工レーシング大会の決勝を始めましょうか」


「コースは……同じかよ!」


「ラークルートですね。七色に光る道路、長い周回と壁のない分かりやすいルートですし、ハンデを減らすには十分といったところですね」


「まあ、初見コースはケンとフィルムにはきついだろうしな。しょうがない選択か」


 当然ともいえる采配で、決勝戦もラークルートで勝負となった。

 四人は自分の操るキャラを選択する。当然と言わんばかりに、予選と同じキャラを選んでいた。


「さあ、これでブイキャスのレーシング王が決まるんだ。気合い入れてやってくれよ」


「もちろんにゃ。予選のようにはいかないにゃ、マイカ!」


 ぴょこらが一方的に敵対心を燃やしている。

 こうした中、ついに運命の三周が始まった。

 今回はぴょこらもスタートダッシュを決めて、マイカと二人で飛び出していく。男性陣二人は相変わらずゆっくりとしたスタートを切っていた。


「スタートダッシュのやり方を知らないから、もうここで勝負着いたようなもんだな」


「早いですね、見切るのが」


「しょうがねえだろ」


 華樹ミミが笑いながら冷静にツッコミを入れると、蒼龍タクミは怒ったように反応している。

 だが、これはリスナーたちもほぼ同じような反応だった。

 こうなってくると、もはやゴーリーを操るぴょこらとハッカンを操るマイカの争いとなってしまっていた。


「さあ、最高速の速いゴーリーを使って、ぴょこらがどんどんとリードを広げていきます。最高速の遅いハッカンを操るマイカですが、男性陣よりもだいぶ前を行っております」


「こんな時だけちゃんと実況すんな!」


『wwwww』


『ナイスツッコミwww』


 急に実況をし始めた華樹ミミに対して、蒼龍タクミは即ツッコミである。これがリスナーたちにまた受けており、配信は盛り上がってきていた。

 あっという間に一周が終わり、ここで先頭を行くぴょこらが仕掛ける。


「こっちのショートカットなら、あたしでも行けるにゃ!」


 赤マッシュをゲットしていたぴょこらが、第一コーナーをそのまま突っ込んでいく。そして、赤マッシュを使ってそのままコーナーから飛び出していく。


「ひゅう、チャレンジャーだな」


 蒼龍タクミは感心している。

 ぴょこらは見事にショートカットを成功させ、さらにリードを開いてく。

 だが、マイカだって負けてはいない。光月ルナの真似をして極めていたショートカットだ。出し惜しみなく披露する。


「負けないからね、ぴょこらちゃん!」


 こちらも難なく成功。

 幻とも言われたショートカットを連続で成功させて、さらに配信は盛り上がる。


『ぴょこまいすげえ!』


『だが、これで世界大会は間違いなく出禁www』


『だなwww』


『ルナちがお断りになってんだから、間違いないwwwww』


 マイカの快挙を見て、リスナーたちは驚きとともに大爆笑をしている。それもこれも、直近の世界大会に光月ルナが出てこなかったことに由来する。

 年末の世界大会の前年でショートカットを成功させまくった光月ルナは、直近の世界大会に呼ばれなかったのだ。そこでは主催である満天楼から直接お断りされたといううわさが流れており、それが頭にあるからこそ、リスナーたちはこのような反応になっているというわけだった。

 だが、そんなリスナーたちの反応にはお構いなしに、ぴょこらとマイカのデッドヒートは続けられていた。


「あのショートカットをまた成功させるなんて!」


「必死に練習したもの。ルナちゃんには負けたくなかったから!」


「まったく、とんでもない子と同期になっちゃったもんだわ!」


 マイカのとんでもぶりに、ぴょこらはまた語尾が普通になってしまっていた。

 このまま二人の熱戦が続くかと思われたのだが、事件は最後の三周目で起きた。


『あっ!』


『ルナち以外は厳しかったかぁ・・・』


『どんまい!』


 なんと、マイカは最後でショートカットを失敗してしまった。コースアウトした第二コーナーからのやり直しになるので、大幅に巻き戻されてしまったのだ。とてつもなく痛い大ロスである。


「ああ、やっちゃったぁ……」


 マイカが残念がる中、ぴょこらが余裕のフィニッシュを決める。

 こうして、Vブロードキャスト社所属のアバター配信者たちの配管工レーシング対決の勝者は、鈴峰ぴょこらと決まったのだった。

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