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VAMPIRE STREAMING  作者: 未羊


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第417話 ブイキャス配管工対決・その3

 女性陣の対決が終わり、次は男性陣である。

 だが、男性陣は三人しかいない。となると、誰か一人を放り込むか、コンピュータにやってもらうかということになる。


「ここは順当にコンピューターだな」


「ですね」


「スタッフは不測の事態に備えてもらわないといけないからね。俺もそれでいいと思う」


「よし、決まりだな。ミミ、実況を頼むぜ」


「分かったわ」


 蒼龍タクミから頼まれて、華樹ミミはしょうがないなといった感じで返事をしている。

 そんなわけで、蒼龍タクミ、腐乱ケン、瀬琉フィルムの三人による配管工レーシング対決が始まった。

 ただ、この三人はそこまでゲームをやり込んでいるわけではない。それに加えて、黄花マイカと鈴峰ぴょこらの熱い戦いを見せられた直後だったので、なんとも地味な戦いという印象は否めない。

 蒼龍タクミはユッケン、腐乱ケンはゴーリー、瀬琉フィルムはトールという選択でいよいよレースが始まる。


『スタートおっそwww』


『マイカちゃんがスタートダッシュ決めてたからな』


『ついでに初速の遅いキャラばかりだから、余計遅さが際立つ』


 コースはさっきと同じラークルートなのだが、マイカたちとは違ってスタートダッシュの決まっていないのんびりスタートだった。それがかえってリスナーたちには受けており、配信的にはおいしいようである。

 スタートはコンピュータが操るノロノロがさっさと行ってしまうという展開となった。

 ノロノロはハッカンと同じ加速のいいキャラなので、当然こうなってしまうわけだった。


「くそっ、置いてかれたぞ」


「落ち着きましょう、タクミ先輩。最高速はこちらの方が上ですから、いずれ追いつきますよ」


 スタートからなんだかキレた様子を見せる蒼龍タクミを、瀬琉フィルムが必死になだめていた。

 女性陣の時とは違い、三人ともがこの配管工レーシングに不慣れなせいか、なんとも面白い光景となっている。喋る内容がいちいちリスナーたちに受けているようだった。


 操作に慣れていない男性陣たちはゆったりとした感じで一周目が終わろうとしている。

 コンピュータが操るノロノロは赤マッシュを引いたので、特に順位には影響がなかった。現在は最高速の速いユッケンとゴーリーを操る蒼龍タクミと腐乱ケンがトップ争いをしている。

 そして、一周目が終わって最初のコーナーを過ぎたところだった。


「後輩に負けてなんかいられるかぁっ!」


「おい、タクミ?」


 急に蒼龍タクミが叫んだかと思えば、第二コーナーを外へと向かっていく。


『おいおい、これはまさか・・・』


『やるのか、やるのか?』


 思ってもみなかった動きに、リスナーたちが騒めき始めていた。


「おらぁ、いっけーっ!」


 そう、蒼龍タクミはマイカがやってみせたショートカットに果敢に挑戦したのである。

 結果はいわずもがなである。


『ですよねー』


『チャレンジ精神に乾杯 ¥10,000』


『タクミ様の勇気に敬意を表して ¥15,000』


 あまりにも見事な玉砕に、リスナーたちからはスパチャが飛んできていた。その金額は、何気にマイカが稼いだものよりも多かった。


「ちっくしょーっ!」


 あまりの悔しさに、蒼龍タクミは叫んでいた。

 無情にもモクモクに釣り上げられて再スタートである。その間に腐乱ケンと瀬琉フィルムに抜かれていってしまっていた。

 ついでにノロノロにも抜かれて、あっという間に最下位である。


「まだまだじゃーっ!」


 再スタートをした蒼龍タクミは、果敢に二人を追いかけていく。

 ところが、ここでのミスは結局最後まで響いてしまった。

 男性陣の対決は、腐乱ケンと瀬琉フィルムの二人が見事に勝ち上がったのである。


「うぐぐぐ……。きょ、今日のところはこのくらいで勘弁しておいてやる」


『タクミ様の負け惜しみいただきました』


『これは実にいい画だ』


 当然ともいえる結果に、リスナーたちは大満足である。


「おい、ミミ!」


「なにかしらタクミ」


「実況しろって言ったのに、ほとんどだんまりだったじゃねえか!」


「なによ、八つ当たりかしら」


「うぐぐぐぐ……」


 華樹ミミの落ち着いた対応に、蒼龍タクミは黙り込まずにはいられなかった。

 さすがは第一期生で全員の先輩である。蒼龍タクミの扱いも慣れたものだった。


「はい、そういうわけでして、ブイキャス配管工レーシング対決は、腐乱ケン、瀬琉フィルム、黄花マイカ、鈴峰ぴょこらの四人で決勝戦となります。さぁ、誰が勝つか予想タイムといきましょうか」


「また妙な企画を立てやがって……」


 華樹ミミが喋った内容を聞いて、蒼龍タクミは愚痴っていた。


「まぁまぁ、この方がみなさん盛り上がるじゃないですか。別に賭け事じゃないんですし、気楽にいきましょう」


「……そうだな」


 華樹ミミに言いくるめられて、蒼龍タクミはこの企画に乗ることにしたようだった。

 そして、いよいよ四人による決勝戦が始まる。

 はたして、ブイキャス配管工レーシング王となるのは誰なのか。ワクワクドキドキの決勝戦が始まった。

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