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VAMPIRE STREAMING  作者: 未羊


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415/444

第415話 ブイキャス配管工対決・その1

 次のゲームが発表される。


「やっぱり、こういう時のゲームといえば、これだ!」


「配管工レーシングです!」


『ぶっwww』


『やっぱそれかぁ』


 第二ステージのゲームが発表されると、リスナーたちは大いに盛り上がっている。


「満天楼さんから、許可はいただいております」


『律儀やなぁ』


『配信に許可は要らなかっただろうに』


「筋は通すもんだぜ。俺らは企業勢なんだからよ」


『たしかに』


 Vブロードキャスト社のアバター配信者であるので、一般アバター配信者とはわけが違う。だからこその、配信許可というものだろう。

 そんなわけで、第一回戦が行われる。

 対戦相手は女性陣四人だ。


「マイカ、真剣勝負だから、手加減なしなのにゃ!」


「わ、私だって負けませんよ」


 マイカとぴょこらの二人も、すっかり対戦モードである。


「ふふっ、可愛い子たちには負けられませんね」


「第一期生としてブイキャスを率いている私も、リーダーとしての意地がありますから負けませんよ」


 ふぃりあと華樹ミミも気合い十分のようである。


『マイカちゃんは、ハッカン使いか』


『ぴょこらちゃんはゴーリーみたいだぞ』


『よく見たら四人ともキャラ違うし、これは楽しそうだ』


 リスナーたちがわくわくしている中、配管工レーシングの対決が始まる。

 スタートが切られると、マイカの操るハッカンが勢いよくスタートを決める。


『マイカちゃん?!』


『このスタートの良さは、なんかルナちを思い出すな』


『あー、同じハッカン使いだからな』


 リスナーたちのコメントに、ちょっとびっくりするマイカである。

 実は、ルナちこと満の真似をしているので、そこをあっさりと指摘されて驚いているというわけなのだ。

 だが、コースは一周が長く単純なラークルートである。最高速の遅いハッカンでは、簡単に逆転を許してしまう。はたしてマイカに勝機はあるのだろうか。


「さあさあ、いきなり波乱のスタートを切ったブイキャス配管工対決だが、この中で勝ち上がってくるのは誰だろうかな」


「スタートダッシュを使ったのはマイカ一人なので、他の三人はこのゲームには親しみがないみたいですね」


「まっ、俺たちもゲームを必ずしも遊んでいるわけではないからね」


 女性陣の対決を見守る男性陣は、実に冷静な感じで見守っている。

 一周目も中盤にかかってくると、出遅れたメンバーがマイカの操るハッカンに迫ってくる。


「マイカ、悪いけれど勝つためにゃ」


「えっ?」


 その次の瞬間、ぴょこらの操るゴーリーから赤メットが放たれる。


「わわわわっ!」


 追尾機能のある赤メットを躱せるわけもなく、マイカの操るハッカンはその場で大スピン。あっという間に順位を落としてしまう。


「ひっどーい、ぴょこらちゃん!」


「これが勝負なのにゃ!」


『ぴょこらちゃん、相方にも遠慮なし!』


『いたずら好きはだてじゃないなぁ・・・』


 まったく手加減のないぴょこらの妨害に、リスナーたちは感心しつつもマイカに同情しているようだった。

 結局、このスピンの間にマイカが抜かされなかったのは、ミドルを使っているふぃりあだけだった。

 気を取り直して、マイカは抜けていったぴょこらと華樹ミミを追いかける。だが、操縦性が悪くとも最高速の速いゴーリーに追いつくのは至難の業である。

 結局、ふぃりあにも追い抜かれて最下位になってしまったマイカは、一周が終わった時点である賭けに出ることにした。


(満くん、力を貸して!)


 マイカは必死に祈る。

 ラークルートの最初のコーナーを左に曲がり、次の右に曲がるコーナーに差し掛かった時だった。マイカはその賭けを実行に移す。


『おいおい、まさか・・・』


『これはやるのか?』


『ルナち以外、成功者のいないあれを・・・』


「えっ、まさか?!」


 その瞬間、誰もが息をのんだ。


「いっけーっ!」


 右に曲がるカーブを、果敢にも左にハンドルを切って飛び出していく。

 そう、ラークルートに唯一存在するショートカットである。コースの半分をすっ飛ばしてしまうこのショートカットは、まだ光月ルナ以外の成功者がいないという超難易度である。

 なにせ、踏切りのタイミングがシビアなのだ。


「なにもこの場でそんな大勝負に出なくても……」


「でも、決まれば間違いなく盛り上がりますよ」


「度胸はさすがだな」


 男性陣が見守る中、運命の瞬間がやってくる。

 見事、マイカはショートカットに成功した。


「やった!」


『おお、すげぇっ!』


『まさかこの瞬間をまた見られるとはな!』


『成功報酬だぜ ¥12,000』


 なんと、マイカは無事にショートカットを決めてしまった。

 これで一気にまた首位に返り咲いた。

 だが、これがよろしくなかったのか、ぴょこらの闘争心に火がついていた。


「勝負は三周! まだ一周半残ってるんだから、まだまだ勝負は分からないわ!」


 熱くなったせいか、ぴょこらはついいつもの語尾をつけ損ねてしまう。


『おっ、ぴょこらちゃん、本気モードか?』


『ゴーリー使ってるし、一周目の差もあるからすぐに追いつけそうだもんな』


『これは面白くなってきたぞ』


 リスナーたちも大盛り上がりである。

 ブイキャス新年ゲーム大会。

 その第二ゲームである配管工レーシングは、最初の女性陣対決から大盛り上がりなのである。

 さあ、この対決の勝者は一体誰なのだろうか。

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