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死霊術師は私が見える

「「へ?」」


「だから、死霊術師、ネクロマンサー!」


えっと…死霊術師ってあれだよね、死体を操るやつ。


「まあ、幽霊もいるし死霊術師もいるかもね…」


「前世…う〜ん、精神年齢いくつ?」


「そこ、レディに年なんか聞かない!!」


ひゃいっ!!


「って、もう少し前世ってとこに注目しなさいよ」


「前世持ちだろ?ウチ両親が前世持ちだから」


「そうそう、かぐや姫と帝のね」


「まさかの超有名人!?」


分かるよ、私も最初は驚いたから。

でも意外といるんだよね、前世持ち。


「確かに、死霊術師だったから幽霊が見えてても違和感ないよね。」


「うん、見えてそう」


実際見えてるんだよね、私のこと。


「…あ!」


「どうしたの?」


お財布忘れた?メロンソーダどうしよっか…。


「絶対変なこと考えてるでしょ?」


「財布忘れたか?金貸すぞ」


「あんたもかっ!!」


さっきから思ってたけど、夫婦漫才みたいだね。

お嫁に来たら私が義姉さんだよ!!


「もっとひどくなった気が…まあいいわ、私の死霊術を使うの」


「え?店員さんを死体にして操って食い逃げするの?」


「ちょっ、それなら俺が金払うから」


「そもそも財布くらい持ってるわ!!」


あれ?じゃあなんのための死霊術?


「あのねぇ、お兄さんの家に侵入する為でしょ…」


おっ、お兄さん呼びってことは、二人のゴールインは近いのねっ!


「…また変な妄想してるわね」


「義姉さーん、戻ってこーい!」


はっ!つい口元が緩んで…


「ええと、なんだっけ?」


「私の死霊術を使って、お兄さんの家に侵入するって話よ!」


全く聞いてなさいよね!と言われてしまった…。

ごめんね、最近耳が遠くて。


「あ、そっか!死霊術を使えばきずかれても死体が勝手に入って来たっってことになるんだ!!」


「それはそれでホラーだね」


でも捕まる心配はないね!


「問題は死体だけど…」


「あぁ、それなら家に常備してあるわよ」


「「怖っ!!」」


いや怖いよ、死体を常備してるJK!


「まさか、人を…」


「殺してないわ!」


良かった、まだ一線は超えてないんだね。


「使うのは前飼ってたペットの死体よ。あれなら密偵に最適だから。」


「なんで前飼ってたペットの死体がまだあるんだ?」


「いつか使うかもしれないでしょ?」


いや怖いよ、死体は普通とっておかないから!


「使うのはハム田とハム野よ。」


「もうちょっといい名前なかったの?」


ハム美とか、ハム子とか、アレキサンダー君とか。


「この犬と猫と密偵として使うから」


「ハムスターじゃないのか?」


まさかの犬猫!


「そういえば死体って、幽霊みたいに幻覚が見えたりしないのか?」


「見えてたら密偵なんてできないじゃない。それに死体は49日とは無関係でしょ」


確かに、空っぽの器みたいなものだもんね。

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