幽霊は侵入者?
「まぁ、そんなことはさておき…どうやって侵入する?」
「不法侵入はしないぞ?」
弟君は不法侵入反対派らしい。
「流石に兄さんの許可は貰っとかないと怒られるし」
「でもそれって…バレなきゃよくない?」
「「え?」」
いや、バレてもバレなくても不法侵入ではあるよね?家主の祐樹君の許可ないし…。
「犯罪だって、バレなきゃセーフよ」
「いや、セーフじゃねーよ」
何このJK…怖いんですけど!?
「それに、不法侵入じゃないわよ。」
「え?でも、兄さんの許可は…」
「この人がいるじゃない」
そう言って私の方を指差す…って
「私ですか!?」
「そう、あんたの家でもあんだから」
いやでも、私はもう死んでるからあの家の住人ではないというか…ん?待てよ??
「…あれ、死んだ後も居座ってた私は不法侵入?」
「そういえば、死んでからずっと居たんだよね」
死んでからずっと不法侵入してたのか、私。
「そうだね、私がいれば問題ないよ。まだ私あそこの住人だから、見えないことをいい気に不法侵入とかじゃないから。」
「そうこなくっちゃ!!」
「えー」
そう、まだ私はあそこの住人だ。
…だから一ヶ月くらい不法侵入してたわけじゃないから。
「でもさ、もし見つかったら怒られんの俺らだよ?」
「まあ、確かにいくらあんたの義姉でも将来は流石にかけれないか…」
うぅ…確かに私が幻覚を見たのか確認する為に捕まって、将来を棒に振るのはダメだ。知りたいけど…
「…あ、それなら将来をすでに棒に降ってる人に頼めばーー」
「いや、そんな人いないでしょ?そもそも義姉さんのことか見えるの?」
いいんじゃないかとは言えなかった。
確かにそんな人が都合よく現れるはずもない。しかも幽霊が見える人なんてそうそういない。街中で泣いてもきずかれないくらいだから。
…あれ、でも
「それならなんで貴方に私が見えるの?」
「そう言えば…お前って霊感強いの?」
ずっと会話に加わってたから疑問になんか思わなかったけど。
霊感のある人ってかなり少ないらしい。弟君はかなり霊感が強くて、それはお父さん譲りらしい。
稀に生前の私みたいな、家系を関係なしで生まれてくる霊感持ちはすんごい少ない。だから、見えても知識がないのが多いらしい。
「…うーん、霊感ってゆうか」
「そうゆう家系だったりするのか?除霊師とか」
え!?私浄化されちゃうのかな!?
「いや、除霊とかじゃないんだけど…」
「じゃあなんだ?」
すると彼女は、少しいいずらそうに
「…私、前世で死霊術師やってたんだよね」