Scene 2-4:職人の街と“漢”達
やっべ、また遅くなっちった!
理由=言い訳は、後書きで!
ミント
「言い訳って認めるんですね。」
はい!言い訳です!
ゴメンナサイ!
こんな作者で良ければ、本文どうぞ!!
‐ACT7‐
〈四聖〉の子孫“リトル”を仲間に加えた一行は、次なる街“アルテ=プラジア”へ続く街道を進んでいた。
途中、ポ〇モンのナ〇ノクサ的な魔物や、聖〇伝説のラ〇っぽい魔物が襲ってきたが、アークが話をしながら突飛ばしたり、ミントをからかいながら拳骨をかましたり、疲れた足を揉みほぐしながら電撃を放ったりして、近づく前に仕留めていた。
その時ちゃっかり戦利品を回収していたウェニーのことには誰も気付いていない。
「…中々がめついな、ウェニー。」
「う、うるさい。勿体ないだろ、金になるんだから。」
訂正。一人いた。勿論アークである。
その様なこともありながら、歩き始めて三日間。無事目的地へ辿り着いた四人。
“アルテ=プラジア”は種々の職人達が集う街。そこかしこに鍛冶屋や魔道具屋が建ち並んでいる。
規模はヘヴンズルータよりも大きく、街の殆どが職人達の作品になっている。街の建物から中央広場のベンチに到るまでほぼ全てが、である。
故に、街の住人も職人気質の者が多く、常連さんにはタダで提供したり、気に入った人にしか物を売らなかったり、と『まさに職人』といった人々が多々暮らしている。
作品の質も他とは一線を画しており、ハンター達や首都の騎士団御用達の店もある。
四人は取り敢えず、例の男は明日捜すことにして、本日の宿をとることにした。一人だけ『めっさボロい宿にしようぜ、幽霊でそうな!』と言っていたが、無視である。
だが、ここで思わぬ事態に陥ってしまうとは、誰しも考えられなかっただろう。
「この宿がちょうど良さそうだね。」
街の南東部までやって来た一行は、手分けして宿探しをしていた。
どうやらウェニーはいい宿を見付けたようだ。
「ん?貼り紙があるね。何々……」
『本日、改修工事が間に合いそうにありません。中途半端な状態で客を泊める訳にはいかないため、休業とします。』
「…ええ〜、そんな理由で休業かい?」
貼り紙に書いてあったのは、休業のお知らせ。理由はなんとも職人の街らしい。
思わず溜め息をついてしまうウェニー。そこに、他の三人が戻ってくる。
「どうだったッスか?」
「駄目だった。改修が終わらないから泊められないってさ。空いてる部屋くらい有りそうなんだけどねぇ。」
「あー、そっちもッスか。」
「『も』?」
「ええ、こちらもみんな休業してたんです。私のところは『味に納得できなかったシェフが旅に出て行き、料理を作るものが現在いません。この宿はおいしい料理を売りにしているため、暫くの間休業いたします。』と。」
「オレのとこは『いい宿とは何か、それが分かるまで旅に出る。捜さないでくれ。』って書いてたッスね。」
揃いも揃って、こだわりの強い熱い人々である。普通、その程度で休業にはしない。
「アークのほうはどうだったんだい?」
「んー、一応やってたんだけど店主が『NO』って。まあ、皆が『夜中の丑三つ刻に枕元に白い服を着た子供の霊が出る』宿でいいんだったら、無いこともないけ…」
「「「結構です。」」」
まだ諦めていなかったアークだった。
取り敢えずほかに宿がないか探すことにした一行。
すると、ウェニーが見つけた宿の裏で大工仕事の音が聞こえてきた。先程入口に貼ってあった理由である改修工事のようだ。
「なんか面白そうだな。行こうぜ!」
「ちょっと!仕事の邪魔になるから駄目ですよ!」
「そうッスよ。いまは宿を探すことが最優先ッス。そうッスよね、ウェニー?」
「ここの職人はどんな技術持ってんだろうねぇ。行って見てみないとね!!」
「おう!!」
「「あれ、乗り気!?」」
一行の中でも常識人そうなウェニーが、非常識男アークの案に乗っかったことに、二人は驚きを隠せない。
何故ウェニーは乗り気だったのか。その理由は、すぐに判明することになる。
「馬鹿モン!!釘の打ち込みが甘いじゃろ!お客が使った時に壊れたらどうするつもりじゃ!」
「す、すいません棟梁!!」
「おい、何だこれは!ちゃんと直角にして来い、つったろうが!やり直してこい!!」
「ウ、ウッス先輩!作り直します!!」
工事の現場では、大工らしい怒号が響きわたっている。予定通りの時間に終わっていないため、皆ピリピリしているようだ。焦りの表情をした者も見受けられる。
「す、凄いッスね。めちゃくちゃ暑苦しいッス。」
「なんか『漢!!』って感じのがいっぱいいるな〜。」
「皆さん機嫌が悪いみたいですね…。」
「……………………。」
「?どうしたんですかウェニー?…ってあれ?どこ行こうとしてるんですか?そっちは大工さんたちがいるところですよ、ねぇウェニー?おーーーい!」
「あ、行っちゃった。」
「どうしたんスかね?」
ミントの静止の声も聞かず、作業場へと向かっていくウェニー。
先程、釘の打ち込みで叱られた若い大工のほうへ向かうと、彼の様子を眺め、そして話しかけた。
「あんた、金槌の使い方がちょっとおかしいよ。」
「え?」
「ほら、貸してみ?」
そう言うと、その若大工の手から金槌を奪うウェニー。
「金槌を使うときは腕の力を使うんじゃなくて、手首のスナップを利かせるんだよ。そうすれば、余計な力をかけずに深くまで釘が打ち込める。」
「ホ、ホントだ…。」
なんとウェニーは、その大工に釘の打ち方を実演して見せたのだ。
そのまま今度は、直角の部品を組むことに四苦八苦する大工の許に向かう。
「ああ、あんたは差し金を使ってないじゃんか。いいかい?材と材を直角にするときは、差し金の角を当てて確認するんだ。気をつけるのは、その時勢いよく差し金を当てないこと。じゃないと、直角じゃなくてもあてがえちゃうからね。分かったかい?」
「ハ、ハイ!!」
その後も周りの大工たちに指導していくウェニー。その様子を見て、先程『棟梁』と呼ばれた男が、彼女の許へ向かう。
「あんた、よく知ってるな。女の戦士さんが大工仕事できるなんて、儂は聞いたことがないぞ。」
「家柄で、ね。否応なしに身に付いちゃったんだよ。で、仕事は捗りそうかい?」
「ああ、嬢ちゃんのおかげで、今日中に間に合いそうだ。宿の主人にそう伝えてくるよ。」
「じゃあさ、あたし達が泊まっても平気かい?」
「ああ、問題ねぇ。若ぇのに教授してくれた礼だ、タダにしてやるわい!」
「ホントかい!?助かるよ!」
彼女のおかげで、漸く本日の宿をとることができた一行。しかも、気っ風のいい大工のおかげで、タダになった。
棟梁との話を終え、場に取り残され思い思いの暇潰しをしていた三人の許へと戻る。
「悪い悪い、待たせたね。なんか成り行きで宿にタダで泊めてくれるってさ。」
「タダですか!?」
「っていうか、よく知ってたッスねあんな事。大工の経験があるんスか?」
「んー、そうじゃないんだけど、うちの地元じゃ男共は皆大工でさ。その手伝いをしてる内に覚えちゃったんだよ。」
「じゃ、なんでハンターに?」
「親元を離れたかったんだよ。親父もお袋も過保護だったからね。ま、取り敢えず部屋を決めてこようか。」
そんな訳で、一行は先程の宿へ戻っていった。
宿に戻った一行は、二つ部屋を取ることにした。アークは『ミントと同じ部屋がいいなー☆』と言ったのだが、ミントが顔を真っ赤にして拒否。結局、男女で分かれることになった。
で、現在今後の動きを決めるため、男共の部屋に集まっている。
「とりあえずはリトルが言ってた男を倒して、石とペンダントを取り返す、として…リトルはその後どうするつもりだい?」
「一旦自分の研究所に戻りたいッスね。石まで取り返せるかどうかは分からないッスけど…。」
「まあ、そうだけどね。じゃあ、今はそれに集中するってことかね。それでいいかい、アーク…って、元々あんたが言い出しっぺだったね。」
「おう。なんかその『自分強いって分かってます』的な態度とる野郎の鼻をへし折ってやらんと、気が済まん!」
「やっぱり、そんな理由なんですね…(-_-;)」
「よし!それじゃ、遅くなってもあれだし、今日はもう寝ようかね!」
「な〜ミント〜。今日は疲れたし、やっぱ一緒に寝よ〜?」
「い、嫌ですよ!ななんでそうなるんですか!」
「だーいじょうぶだよ〜?夜中に起きて、額に『肉』って書くだけだから〜。」
「悪戯する気満々ですよね、それ!?」
「うん!!」
「そんな満面の笑顔で頷かないでくださいっ!!」
「さー、寝よーっと。」
「お疲れーッス。」
コントを始めた二人を無視して、ウェニーとリトルは就寝の準備を始めた。
さて、明日はどうなるのだろうか…。
「じゃあ、お休みのチューして☆」
「そ、そんなこと一度もしてないじゃないですかっ!」
「いいじゃん、減るもんじゃないし。」
「そういう問題じゃないですっ!!」
「(うるさいッスねぇ……。)」
結局、この後三時間も二人のやりとりは続いた。隣の部屋のウェニーも、リトルと同じ思いだったとか。
えー、実はサークル活動の方に頭が一杯でして、執筆の方に手が回らなかった訳でして、ハイ。
来週も、遅れるかも…(^_^;)
アーク
「ちなみに、何のサークル?」
劇団です。
役者やってます。
コント、今度します。
ウェニー
「ん?」
間違えた。
今度、コントします。
実はその台本書くので遅れた、とかなんとか…。
はい、言い訳です。
ゴメンナサイorz
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生きる励みになります。
長々失礼しましたが、今回はここで。
これでも後輩がいるんだよ、な喜劇作家でした。