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少し残念なお嬢様の異世界英雄譚  作者: 雛山
第三章 昇格試験と国の特産物
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第三十五話 探索再開

少し遅くなりましたが35話更新です!

 さて、ナルリアちゃんが仲間に加わったので探索再開といきましょう。


「途中で走ったから少しマッピングしなおさないといけないわねぇ、大体は覚えてるから確認だけしたいわねぇ」


 ワタクシ達はワーキャー言いながらも探索を進めていきます。

 驚いたことにナルリアちゃんの罠解除能力が想像以上に高い事と思った以上にナイフ捌きが上手な事でしょう。


「ナルリアちゃんがいてくれて随分助かりますね、罠解除は私達に足りないところだったので大助かりですね」

「ええ、ええ。とても良くやってくれていますわ」


 ワタクシはナルリアちゃんの頭をなでると目を細め嬉しそうにしてくれていますわ。


「ん、役に立ててワタシも嬉しい」


 ナルリアちゃんもワタクシ達の役に立てた事が嬉しいようでなによりですわ。


 今のところはワタクシ達でも十分対処できる魔物ばかりですわね。ただし骨が多いですわ骨が……


「お、おもった以上に、じゅ、順調ですね」

「そうですね、確かに駆け出し冒険者だとキツイ相手が多いですが中級の冒険者パーティーなら十分に徘徊できる場所だと思いますね」

「そうなるとエリアボスが何かが知りたいわねぇ」


 エリアボスは確か特定の部屋で待ち構えてる強力なモンスターでしたわね、何かダンジョンってゲームの世界みたいですわね……昔の魔法使いって何がしたかったのかしら?


 そんなことを話しているとまたまた前方から骨がやってきましたわしかし今度は大きなトカゲの骨ですわ、スケルトンリザートというそうですわまんまですわね、サイズは三メートルほどですわね。


「――フレイム・ウィップ!!」


 マウナさんの先制による炎の鞭がスケルトンリザードを拘束し持続ダメージを与えております中々便利な魔法ですわよねこれ、炎の鞭なんで打ってよし巻き付けてよしと、地属性魔法にもないかしら?


 残りのスケルトンリザードが尻尾を鞭のようにしならせ攻撃してきましたが難なくベティさんが受け止めワタクシのストーンランチャーで止めを刺します。

 流石に皆さん疲れが見えてきましたわね、丁度良い所に手ごろな広さの広場がありますわね。


「ふう、ここらで一旦休憩と行きましょう。無理をしては何が起こるか分かりませんからね」

「そうねぇ、敵はそこまで強くないけど未知のエリアですから警戒もしないといけないから普段の倍はつかれるのよねぇ」


 ワタクシの提案で休憩することになりましたわナルリアちゃんも短時間で随分皆様と打ち解けてきましたわ、しかし基本的には口数の少ない子ですわね。


「さて、ずいぶんと時間が経っておりますが今はどれくらいの時間でしょうか?」

「そ、そうですね。 今は一八時、も、もう夕方ですね」


 ワタクシの問いにアルティアさんは懐中時計を取り出し時間の確認をしてくださいました、ワタクシこの世界に来て元いた世界と同じ二十四時制を使っててビックリした覚えがありますわね。


「あらぁ、お腹も空くわけねぇ」

「マナカさんどれくらいで引きあげます?」


 考えモノですわねこれといった明確な目的のある試験ではありませんからマッピングで半分のエリアボスとやらを確認するくらいはしたいところですわね。


「難しいですわね、エリアボスの確認が出来ればいいのですが」

「そうねぇ、それが出来ればほぼ合格ラインでしょうねぇ。前例のない試験だからちょっと困るわよねぇ」

「ん、ワタシには良く分からないからみんなに任せる、ワタシはマナカの奴隷だから」


 胸を張って誇らしげにワタクシの奴隷を言うナルリアちゃん、慣れてくれるのは嬉しいのですが……この子良く分からない子ですわね、あと奴隷は誇らしいくないと思いますわよ?


「い、古の魔法使いの趣味なのか、し、しりませんが。え、エリアボスは何故か中身の復活する宝箱の鍵を落とすんですよね」

「まるでゲームですわねそれ、ダンジョンマスターと呼ばれる魔法使いからの報酬でしょうかね」

「しかも宝箱の中身が変わるのよねぇ意味が分からないわよねぇ」


 中身の変わる宝箱ってゲームでもMMORPGのドロップに近いですわね。


「では、エリアボスを探すのを目的としエリアボスを確認倒せるなら倒すことを目安にしましょう」

「了解です」


 ワタクシ達目的の目途を立てては軽い食事をし一時間ほど休憩を取りました。

 マウナさんの簡易結界魔法がそこら辺のワタクシ達より弱いモンスターを追い払ってくれてるので安心して休憩は出来ましたわ、なかなか便利な虫除け魔法ですわね。



 休憩後更に一時間ほど探索を続けていると不意にナルリアちゃんがワタクシの手を引きます。


「あら?どうかしましたのナルリアちゃん?」

「――マナカ、あそこ見る」


 ワタクシはナルリアちゃんの指さした場所を目を凝らして見ると……


「あら?壁の色が少し変わっていますわね」

「うん、おそらく何かを隠してあると思う」

「でかしましたわー!」


 ワタクシはナルリアちゃんに頬ずりをします、ナルリアちゃんは目を細めくすぐったそうにしております。


「あらー、どうやらこの壁壊せるようになってるわねぇ」


 ベティさんも壁をまじまじとみていますわねマッピングしていたマップと見比べております。


「そして造りからして大きな部屋があるみたいねぇ」

「ん? 大きな魔力の流れを感じます。マナカさんひょっとするとこの奥にエリアボスがいるかもしれませんよ」


 マウナさんも何かを感じたようですわねこれはますますもって喜ばしい事ですわね


「アルティアさんワタクシ達に補助をお願いしますわ、ナルリアちゃんは壁に罠が無いかを確認お願いしますわ」

「わ、わかりました」


 アルティアさんが魔法詠唱をはじめナルリアちゃんは頷くと壁を調べはじめました。


「ベティさんもマウナさんも行き成り戦闘の可能性も有るので注意してくださいまし」

「はい、すぐにでも魔法準備出来るようにしておきますね」

「さーて、何がでるのかしらね?」


 マウナさんもゲートボールスティックを構え、ベティさんもメイスとバックラーを構えまえます。


「大丈夫、壁に罠はない」

「了解ですわ! では壁をぶち抜きますわよ」


 ワタクシはベティさん達の前に立つと壁に向かって回し蹴りを放ちます。

 すると壁が崩れ小さな部屋が出てきました


「あら? 小部屋ですわね。ですが後ろに本命っぽい扉がありますわね」

「扉に強力な結界が仕掛けてありますね……このエリアの入り口と同じタイプの結界ですね」

「え、エリアボスが、で、出てこれないようにしてるのでしょうか?」

「多分そうですね」


 マウナさんとアルティアさんの会話と扉越しに感じる気配で確信できますわね。

 ナルリアちゃんが扉を調べ罠も鍵も無いことを確認しておりました。


「ビンゴですわね、皆さま覚悟はよろしくて?」

「お姉さんは何時でも行けるわよ」

「は、はい。い、いけます」

「――大丈夫」

「私もいけますよ、マナカさんは?」


 ワタクシについてマウナさんが尋ねてきましたが当然ワタクシも問題はありませんわよ。

「ワタクシはとっくに覚悟完了出来ておりましてよ、当方に迎撃の用意もございますわよ! では、皆さま参りましょう」


 そう言ってワタクシは扉を開けますわ。


 重い音共に扉が開くとそこは神殿のようになっております奥には儀式にでも使うかのような祭壇がありますわね。

 そして祭壇の前にはやはり骨!!大きさはプランドラーと同じくらいですわね

 ただし違うのは頭の部分が牛の骨ですわ、両手には大きな戦斧が握られておりますコイツがボスでしょうね。


「あらー、お姉さんは見た事無いモンスターねあれ」

「私も見た事無いです、ミノタウロスのガイコツ戦士といった感じですね」


 お二人が知らないモンスターですかこれは厄介かもしれませんね。


「では、仮に『ボーンミノタウロス』と名付けましょうか」


 ワタクシ達と目の合ったボーンミノタウロスも戦闘態勢に入りましたわね、距離が少しありますわねここは魔法で先制すべきですわね……

 そう考えておりますと先手を打ったのはボーンミノタウロスでしたわ。ボーンミノタウロスは戦斧を振り上げるとオーラを戦斧に乗せて思いっきり振り下ろしました、するとオーラが地面を地走りのように走ってワタクシ目掛けて飛んできましたわ!


「魔法で先制とそう思ってた時期がワタクシにもありましたわ!」


 ワタクシはオーラを横にステップして躱しますすると後方の壁が衝撃で揺れております、しかしオーラがぶつかったにも関わらず壁が壊れることはありません。


「随分と手荒い歓迎のあいさつですわね」


 ワタクシがオーラを避けたと同時にマウナさんのファイアアローがボーンスケルトン目掛けて飛んでいきましたがボーンミノタウロスは少し汚れただけでしたわね。


「はー、なかなか高い魔法レジスト能力を持ってますね」


 マウナさんが面倒くさそうにつぶやきましたわ。


「それじゃ、お姉さんが頑張らないといけないわねぇ」

「ま、殴れるなら問題はありませんわよ」


 そう二人で言いながらワタクシとベティさんはボーンミノタウロスとの距離を詰に走り出しましたわ


 さあ、ボス戦の始まりですわよ!!



ご意見ご感想お待ちしております

次回は6/5更新予定

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[良い点] 全部です [気になる点] 特になし [一言] ボーンミノタウロス ミノボーン太 とか
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