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少し残念なお嬢様の異世界英雄譚  作者: 雛山
第二章 冒険者で行こう
25/116

第二十二話 ヴィレッジ・オブ・ザ・デッド

二十二話更新しました

やはり4/16更新無理でした!!


 ワタクシ達は食事を取りその後シャワーを浴びましたわ。

 夜も遅くなりましたし襲撃による疲労もあるので眠ろうとベッドに入りましたがどうしても色々と考えてしまいますわ。


 本日のフラーゲトイフェとの戦闘での事とか。今までは単純なごり押しの魔物相手だったから良かったものの今回のような敵がこれからも出てくることを考えますと防御や魔法をもっと強化しないといけませんわね。


 反省点を頭の中で整理しつつワタクシは横を見ますとマウナさんが可愛い寝息を立ててすでに寝ておりましたわ。

 マウナさんの頼みである国の復興も考えていかないといけませんわね。ムーロさんと知り合えたのは大きな前進ですわね、しかしファーレ魔王領には他国との交易をするにも武器となるものが無いのが問題ですわね。

 確かワタクシがこの世界に来て最初の食事の時に豆のスープが出てきましたわね。枝豆のような豆でしたがワタクシが思っているものと同じであればワンチャンありますわね。


 マウナさんの寝顔を見つつ考え事をしているとワタクシを呼ぶ声がしますわ。


「マ、マナカさんまだ起きていますか?」

「ええ、色々考えておりましたのよ。アルティアさん何かワタクシに御用ですの? ま、まさか夜の淑女タイムのお誘いですの? ふふ、昼は淑女で夜は娼婦ってヤツですわね」

「し、淑女タイム? よ、よく分かりませんが、違います」


 あの声と顔は意味はわかったようですわね、まあいいのですが。


「ま、前に助けていただいたときにも思ってしまったのですが。マ、マナカさんとマウナさんはいったい何者なのでしょうか?」

「しがない八等級の駆け出し冒険者という答えではダメですの?」

「だ、ダメではないんですけど、どうも別の目的があるような気がしたので」


 なかなかに鋭いですわね。


「申し訳ありませんわね、しかしアルティアさんなら時期が来たらお話してもよろしいと思っておりますの、ですので今はまだ待ってほしいですわね」


アルティアさんは少し黙って考えますと頷き納得してくれたようですわ。


「わ、わかりました。その時はきっと話してください」

「ええ、わかりましたわ」

「で、では、お、おやすみなさい」

「ええ、良い夢を」


 ワタクシとアルティアさんは会話を止め眠ることといたしましたわ。



――

――――



 ……やけに外が騒がしいですわね。外の喧騒によって目を覚ましたワタクシは周りを見ますと、アルティアさんも目を覚ましていましたわ。


「マ、マナカさん、何か外が騒がしくないですか?」

「ええ、ワタクシもそれで目を覚ましましたの」

「ま、魔物でも村に侵入したんでしょうかね?」

「それは確かに大変ですわね」


 窓から外を覗くと、武器と松明を持った村人や衛兵らしき人物が何名か走っていますわね。アルティアさんが言ったことは当たってるかもしれませんわね。

 アルティアさんが不安そうな顔でワタクシを見ていましたわ、ワタクシは真面目な顔でアルティアさんの方を見ると。


「アルティアさんの言ったことは当たってるかもしれませんわよ、準備をして何が起きてもいいようにしておきましょう」

「ZZZ……すぴー」


「「……」」


 そういえば寝ている人がいましたわね、ワタクシは寝ているマウナさんの胸を鷲掴みして起こしますわ

あら、とても触り心地が良いですわね、手のひらにフィットするサイズですし……感想はいいとして起こしましょう。


「マウナさん! 起きてくださいまし!」


 何回か揉むと……


「ひゃわわ!! マ、マナカさん何してるんですか! 私のむむ胸を……」


 慌ててワタクシの手から逃れると勢いでベッドから落ちそうになっていますわね。ほんと可愛らしい魔王様ですこと。


「マウナさん! そんなことはどうでもよろしくってよ」

「そんなことって……」

「緊急事態のようですわよ、いつでも動けるよう準備しなさいな」

「っ! わかりました」


 急いで服を変え武器を準備するとタイミングよくドアの外からベティさんの声が聞こえますわ、どうやらムーロさんとバッソさんも一緒にいるようですわね。


「マナカちゃん! マウナちゃんにアルティアちゃんも起きてるかしら?」

「お嬢さん方すまないが手伝ってくれないか」


 アルティアさんがドアを開けますと三人が部屋に入ってきましたわ。


「一体何がおこっておりますの?」


 ワタクシの質問に慌ててバッソさんが答えました。


「村にゾンビの集団がやってきたんだ、この村の衛兵だけじゃ手に負えねぇ。すまないが村を助けてくれ」

「ぞ、ゾンビですか?」

「ああ、突然ゾンビがやってきたらしい。今までこんなことは無かったはずなんだが……」

「わかりましたわ、当然手伝わせていただきますわよ」

「本当か! ありがとう」


 ワタクシは当然手伝うと伝えます。

 しかしやはり魔物の襲撃のようですわね、しかもゾンビですわよ。しかし、このタイミングで今までになかったゾンビの襲撃ってまさかと思ってしまいますわよね。

 ですがタイミングはバッチリですわね、そしてこの村を出てしまえばまた見晴らしの良い道ばかりですし目的地にも近いですから、おそらくこの村が最後の襲撃ポイントとなるはずですわ。


「バッソさんは申し訳ないのですが、村の方々の避難誘導をお願いしますわ。村に詳しい方がやる方が効率が良いはずですわ」

「た、確かに。分かった俺は避難の手伝いをしてくる」

「お願いしますわね、ゾンビは何処から来てますの?」

「村の南の入り口だ、この村には北と南しか入り口が無いからな」

「南といいますと……ワタクシ達が来た方ですわね」

「じゃあ、俺は行ってくるよ」


 そう言ってバッソさんは部屋を出て走っていってしまいました。

 バッソさんには悪いですがワタクシの考えを聞かれる訳には行けないので出て行ってもらいましたわ

 ワタクシはムーロさん含めパーティーメンバーに先ほどの考えを言います。


「皆さま、この騒ぎおそらくワタクシ達を狙ってのことだと思うのです」


 マウナさんを除くメンバーが驚いております。


「どういうことですかな?」

「マナカちゃん、この騒ぎが荷物を狙った敵の仕業だというのね?」


 ワタクシはベティさんの言葉に頷きますわ。


「混乱に乗じて荷物を奪いに来ると思いますわよ、シンプルな方法ですがこの規模の村でなら効果的だと思いますわよ」

「そ、その根拠はなんでしょうか?」

「そうですわねぇ。まずはタイミングですわね普段からこのような事が起こってる村なら不思議はないのですがワタクシ達が来てから、しかもワタクシ達の来た方角からゾンビが来たというのも怪しくはありませんこと?」


 ワタクシの言葉を聞いたメンバーはなるほどといった感じで聞いておりますわね。


「次に状況ですわね、この先は目的地まではまた見晴らしの良い道ですわよね? そして距離的にも目的地まで一日ほどの距離ですわね、そうなると街の規模や役割を考えれば街に近くなればなるほど警備が厳しくなるはずですわ。

 そんな場所で襲撃は難しくなっていくはずですわね、そう考えますとおそらくですがこの村かこの村を出たすぐが最後の襲撃ポイントだとワタクシ思いますのよね」


 ワタクシドヤ顔で説明しますわ。


「もし、マナカさんが言うことが本当だったとしてもゾンビ使って襲撃するとか一体どんな奴等なのでしょうな」

「そこまではワタクシも分かりませんわ、分かってることは滅茶苦茶な奴等という事ですわね」

「どちらにしてもこの事態を何とかしないといけませんね」

「そうですわね、ここでグダグダ言っていても仕方ありませんわね」


 マウナさんの言う通りこの続きはこの事態を収めた後ですわね。


「ワタクシは盾を守りますわ、ベティさんを中心にマウナさんとアルティアさんはゾンビの退治をお願いしますわ、ムーロさんはワタクシと部屋に行きますわよ」


 ワタクシの言葉に皆が素早く行動を開始しますわ。


「ゾンビは単体では大した魔物ではありませんが噛みつきによる攻撃にだけは注意してください感染によって仲間になってしまいます、治療が早ければ助かりますが噛みつき攻撃は受けないにこしたことはありません」

「やはりゾンビ映画のようになってしまうのですね了解ですわ」


 マウナさんの注意を聞いてワタクシも盾のある部屋隣の部屋に向かいます。

 おそらくこれがこの依頼での最後の戦いになると思いますわ。

 



諸事情で今週は忙しいのですが次回は4/20更新予定です

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