挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
力の行方 ルーフェイア・シリーズ08 作者:こっこ

Chapter:04 策略

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

35/65

Episode:35

「ほう、こっちのお嬢ちゃんは、ものわかりがいいようだな」
 別にそういうわけじゃない。できればさっさと倒して帰りたいとこだ。ただそんなことをしようものなら、殿下の安全が確保できなくなる。
 なにがあっても、殿下を危険にさらすわけにはいかなかった。

 考える。
 敵の数は……けして少なくない。いま目の前にも数人いるし、物陰に隠れてさらに何人もが、こっちを取り囲んでるのが気配で分かる。
 仕掛けられていたらしい爆弾といい、この人数の警護役が敵に回ってることといい、どうやら内通者がいたみたいだ。

「お前たち、なにをするつもりだ?」
 いいタイミングで殿下がした質問の、答えに耳をそばだてる。
「上手く殿下にお会いできたので、ご招待しようかと思いまして。ご同行願えますか?」
 微妙な言い回しだった。偶然遭遇したとも、最初から狙っていたとも、どちらとも取れる。

「断ったら、どうなる?」
「その場合はここで、お休みいただくことになりますね。
 もっともあの爆発を首尾よく回避された殿下なら、そんな愚かなことは、なさらないと思いますが」

 危険だ、と思う。この言い方から見るかぎり、この敵は殿下の生死を、さほど気にしてない。
 首尾よく攫えればOK、ダメなら亡き者に、というところだろう。
 応援も、期待できそうになかった。包囲網が厚くて、先輩たちがここまで突破できるとは思えない。それどころかあの爆発――どう考えても会場は大惨事――に、巻き込まれた可能性もある。

 殿下の身の安全のためにはけっきょく、ここは従うしかなさそうだった。
 でも、ひとりで行かせるわけには……。
「さ、ご同行願えますか?」
 銃口は向けたまま、男たちが殿下を両脇から挟む。

「リーダー、この嬢ちゃんはどうします?」
「喋られたら困る。始末しておけ」
 思ったとおりの展開だ。
 ここからどう、上手く持っていくか、それを必死に考える。

「その子を、殺すのか?」
「殿下には関係ないことかと」
 答える男に、殿下が意外なことを言った。
「彼女はユリアスから招かれている。下手に手を出せば、国際問題だぞ」
「……」

 この脅しは、効いたみたいだった。どこの誰かは分からないけど、さすがに外国とはコトを構えたくないらしい。

「やむを得ん、お嬢ちゃんも一緒に来てもらおう」
 男の言葉に黙って従う。殿下の機転で付いていけるのだから、文句なんてなかった。
 でも、全く何にもせずに、連れて行かれる気はない。男たちに気づかれないように呪文を唱えて、放つ。
 殿下を巻き込めないから誘拐犯相手には使えないけど、魔法の使い道はそれだけじゃない。




Web拍手 ←Web拍手です

FT小説ランキング  毎日OK:FT小説ランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票
 順位だけ見たい方はこちら

NEVEL Ranking  月に1回:NEWVELランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票


◇イラストいろいろです。随時募集中です♪◇
シエラ学院制服  Blue Ocean  ルーフェイア・シリーズ

自サイト美術室はこちら
掲示板はこちら。お気軽にどうぞ♪


筆者サイト
↑筆者サイトへ
最新話へのリンク、改行なし版等があります
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ