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恐怖探究  作者: 篠田堅
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石積み

投稿者:ファッションデザイナーUさん

 川にある石は道端にある物とは比べ物にならないほど綺麗なのが多いですよね?

 子供はそういう石を宝石と同等に見て宝物として持って帰るという経験、貴方にもおありですか?

 ですが、私は自分のおばあちゃんやそれと同じ年齢の人達からは川にある石は決して持って帰ってはいけないと口酸っぱく言われています。

 特に前文で言った通りの目を惹くような石が一番危ないんだそうです。

 こういった決まり事には理由があります。

 川で死んだ人間は長い年月をかけて海へと出て(かえ)っていきます。事故然り、戦争然りと原因は様々ですが……。

 石には普通な物があれば、秘めた力を持つ物も存在し、そういった石に惹かれて川に流れる霊魂が憑く可能性もあります。

 こういった霊魂はほとんどが未練を残した類が多いらしく、霊障として周りに被害を及ぼす危険があって注意が必要なんです。

 しかも、石は入る分だけ“何個”も入る訳ですから……一個の比ではありません。

 なので、万が一にもこんな石を拾って災厄が降り注がぬようにとジンクスとして受け継がれてきたそうなんです。


 そんな石を集めた経験がある人は今でも持っていればすぐに捨てておく事をお勧めいたします。

 ですが、捨てる際は決して石を積んだりしないようにお願いします。

 繋がるほど石は力を増す可能性も出てくるんですよ。

 昔の遊びに『石積み』なんて物がありましたが、結構縁起が悪い遊びなんで今じゃあ子供にやらせる大人なんてまるっきりいなくなりました。

 石を水辺で積んでいると鬼を呼んでしまうからなんだそうです。鬼はいわば(おに)とも書き、厄を表しています。

 地獄では親不孝をしたまま死んだ子供は賽ノ河原で足りない善行の分を代わりとして石を積まなくてはならず、たとえ積んでも鬼がやってきて石積みを倒して邪魔をしたという逸話が残っているのをご存じな方もいらっしゃるでしょう。

 そこから石積みの禁忌は来ているんでしょうね……。


 最後に、石積みの中で『絶対にやってはいけない事』というのを教えて差し上げましょう。


――毎月で三十日となる日の逢魔ヶ時(午後四時~五時)に、川にかかった橋(鉄橋みたいに川と橋の間が大きく開いた場所)の下にある河原で、年齢の数になるよう偶数と奇数で三つ(例:十一歳=4・3・4、十六歳=5・6・5――数が近くなる様に)の石積みを三角(△or▽)に囲む。


 これをやると“鬼門”……いわば小さな地獄の門を作ってしまうんだそうです。

 とっても危険な行為ですので絶対にやらないでください。好奇心という事では洒落にならない程に危ないですから。――連れてかれますよ?

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