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ゆき道

作者: sugary

自殺は殺人なのでしょうか。

寒い。


私は目を覚ました。


そうだ、確か、私は大雪の中、坂道を下っていた。


さいころですら転がり続けそうな坂だ。


そこを走って、下っていた。


その理由には靄がかかっている。


一体、何故、そんな危ないことをしたのだろう。


何より寒い。


私が寝ている間にもう雪は止んでいた。


依然、風はそれなりにある。


まずは暖を取りたい。


近くに家はないだろうか、人はいないだろうか。


私には助けが必要だ。


私は上半身を起こした。


私自身に積もった雪が落ちた。


雪は綺麗に私を象っていた。


そこには淡い紅色の斑点模様が写っていた。


寒さのおかげで感覚はない。


しかし、肺は針が刺さるように痛い。


そう、とにかく寒い。


長い間雪の上で寝すぎたせいだ。


私は立ち上がろうとした。


膝を伸ばし切った時だった。


眩暈を感じ、足を滑らせた。


今度は雪に変わって空が見えた。


風が吹く度、どうにかなりそうだ。


居待月が真上で顔を出した。


その瞬間、肝まで凍り付いた。


私は焦りを思い出した。


今度は倒れないように慎重に立ち上がった。


そして身に着けていた布を拾った。


そうだ、もう一つ。


私は辺りを見渡した。


月明かりに反射した光が目に入る。


私はそこまで少し早歩きで向かった。


がま口が落ちていた。


確かに、これもあった。


しかし、私が探していたものはこれではない。


もう一つ、小銭入れよりも大切なものがある。


また跳ね返った月光が目に刺さる。


私が先ほどまで寝ていた場所だ。


なるほど、灯台下暗しというやつだ。


走って私が象られた所に戻る。


あっ、しまった。


また、転んでしまった。


ものを目前に、勢いよく倒れこんだ。


すぐに体を起こした。


しかし、そこにものはない。


代わりに掌ほどの斑点がある。


見間違いだったようだ。


微かに遠くから人の声がした。


まずい、急がなければ。


私は布とがま口だけ回収して走り出した。


しかし、寒すぎる。


今夜は冷えすぎだ。


ついに、私は体に力が入らなくなった。


私は倒れこみ、再びお月様と対面した。


お月様が私に語り掛けてきた気がした。


今度は腹の上で何かが光った。


見つけた、ここにあったのか。


腹部からじんわりと温かさが広がっていく。


反して、心はさらに凍てついていく気がした。

文を書くのは国語の授業以来です。


何故か無性に書きたくなったので書きました。


皆さんも下りの坂道を走るのは危険なので控えましょう。

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