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Prologue 4


3番出口を抜けて地上に出る。出口の少し前から光は差していて、急に眩しくなることは無い。地面が濡れて、少し湿気が立ち昇る。私が出掛けている間に雨が降ったのだろう。4人とも駅近くの駐輪場に自転車を置いていた。駅からすぐ近くのドーナツショップと迷ったけれど、自転車を走らせてドリンクバーのあるファミレスに向かうことになった。並んで自転車を走らせるなんて何年振りだろうか?


「澄麗と英は一緒にお出掛けしてたの?」

アイスコーヒーを手にした碧は中学生当時とはだいぶ印象が変わっていた。女性は化粧で変わると言うが、本当だと思う。中学生当時はメンズライクな服装を好んでいたけれど、今の碧はすっかり女らしいスタイルになっていた。


「ううん。別で出掛けてたんだけど、さっきの電車で同じ車両だったの」

「そう。私、澄麗に会ったのも久しぶりなの。そもそも買い物に出掛けたこと自体が久しぶりで」

「え、英ちゃん今なにやってるの?」

「動物園で獣医やってる」

「「「えっ⁈獣医さんなの⁈」」」

「そう」

確かに、英は動物好きだった。中学生当時に飼っていた猫への愛が深過ぎて、その猫がどれだけ可愛いかについて延々と語られたことがある。英の実家には確かキャットタワーもあったはずだ。

「そうか、動物好きな印象はあったけど…。極めたのね」

へへ、と笑う英は華奢で、お洒落好きなOLさんにしか見えなかった。人は見かけによらないとはこのことだ。

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