胸踊る 5
充分過ぎる程に潤ったそこに、硬い彼自身が私を貫く。最奥を攻めていた彼は、少し手前で私の反応が変わる事にすぐに気付いた。
「はあんっ!……た、くみ、そこ、だめぇ……」
「だめ?どうして?」
「き、もち……い、の。……おかしく、なる……や、だ……」
部屋の暗がりの中、匠は口角を上げた。最奥の手前の、いいところを強度を上げて何度も突かれる。その度に、喉の奥からはしたない声がどんどん漏れていく。
「だめって……言ったのに……ああんっ!……はあっ……」
言葉だけの抵抗はとうに聞き流され、私に意地悪する時の嬉しそうな顔で彼は口付けをくれた。
「匠って……」
「何?」
「私に、意地悪する時……嬉しそうだよね」
私の膣内で硬度を増した彼がまた激しく攻め立てた。彼の律動とともに、私の腰が勝手に動いてしまう。
「澄麗、腰、すごいな」
「匠のっ……せい、でしょ……ああんっ!」
私の身体がどこかに飛ばされてしまいそうで。彼の首に腕を絡ませ、しがみついた。
「たく、み……」
激しく動く彼は、言葉をくれない。
「私、ね……はあんっ!……ずっと」
「ずっと、何?」
「ずっと匠に、触りたかったの」
深いキスが降ってきた。咥内を味わい尽くすように、強く吸われて何も考えられない。
「匠の、腕、とか……足首、とか……見る度に、すごく触りたいのを……我慢してたの」
「……エロ教師」
「匠もでしょ!こんなに触るし、ダメって言ってもやめないし」
「やめて欲しいの?」
勝ち誇った顔。この先職場でもプライベートでも、私はこの人に翻弄され続けるんだろう。
「やめ、ないで……」