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打破 3


「美咲、幸せそうだったね」

大学からの親友、結城美咲が結婚した。お式は親戚の方々だけで沖縄で挙げていた。私達は一昨日、お披露目パーティーに参加するという形でお祝いしてきた。


私は勿論、雄二くんも大学の仲間枠で出席したのだけど。美咲の旦那様の悠さんが「なんで美咲の招待客に男がいんの?」と拗ねてちょっと大変だったと美咲から聞いた。美咲の悠さんとのエピソードは何をどう聞いても惚気にしか聞こえない。


「俺、旦那さんと何回か目ぇ合ったわ。その度に若干背筋が凍ったけど」

「ちょ、ラーメン吹くじゃん」

「あんなに人前で拗ねられる程好きになれるってすごいよな」

「ほんと。あんな風に愛されてみたいよ」

「九条先生とは、最近どう?」


グフッ…


口の中でラーメンを本当に吹いた。口から中身が出なかったのは私の女のプライドが成し得た技だ。


「……どうって、何をどう…答えるのかな…?」

コップに水が入ってて良かった。ぐびぐびと飲み干し、カウンターテーブルにあるピッチャーに手を伸ばす。


「──やっぱり、九条先生と……あるんだな」

動揺を隠しながらピッチャーからコップに水を注ぐ。雄二くんを睨んでみたけど何の効果も無さそうだ。そのドヤ顔が憎たらしい。


「あ、あ、ある…とは?」

「ここで即答しないのが証拠だろ」

「……黙秘します」

「却下」

「即答だし」


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