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沼 4


「スイーツ…最近食ってねぇな」

遠い目をしてボソリと呟く声が鼓膜を揺らした。


「コンビニのスイーツって美味しいの?ケーキ屋じゃないスイーツなんて俺、食ったことない」

「最近のは結構美味しいんですよ。おばさんのスイーツには劣りますけど。でも、疲れたときによく買うんです」


「碧ちゃん……疲れてんの?」

涼しげなその瞳に捕らえられ、目を逸らすことができない。ぎこちなく、なってないよね?

「仕事の後とか、疲れるでしょ…」

「そうか、先生だもんな。変なこと言ってくる保護者もいるだろうし。よし!スイーツも買いにコンビニ行こうか」


指を絡めたままのその手を引かれて、私達は朔さんの部屋のあるマンションの最寄りのコンビニに向かった。


「ここが、一番近いコンビニなんですか?」

「そうだよ」

私が酔い潰れて朔さんの部屋で介抱してもらったとき。目覚めたら朔さんの手にはコンビニの袋があった。あの時も、このコンビニで買い物してくれてたんだろうな。


「……碧ちゃん?」

一瞬、頬が緩んでしまっていた。


「な、何でもないです。ほら、朔さん。お酒とおつまみ、買いましょ」

「スイーツもな」

やっぱり、スイーツ好きなのは今も変わらないのね。梨愛に伝えたら弄られちゃうかな?


ふと、携帯用の基礎化粧品セットが目に入った。最低限のメイク道具は常に持ち歩いている。でも、化粧落としや化粧水とかは持ち歩かない。


……いるかな?


え、いるって、どういうこと、私。

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