afternoon tea 7
──side 英
「──碧。満紘、わかる?」
「ま、ひろ…?」
碧が怪訝そうな顔をする。
「綾野満紘。うちの近所に住んでた子」
「ああ…ちっさい、可愛い男の子、いたね。……えっ…。えっ…⁉︎」
「そう、そのちっさい可愛い男の子がイケメンに成長してまして」
「えっ…ええっ…⁉︎」
碧の大きな二重が見開かれ、更に大きな目になる。目が点になるってこのこと。
「梨愛…年下は有り得ないって…」
まだ驚いたままの表情の碧がこれ以上無いぐらいにびっくりしている。本当に驚いてるんだな。
「梨愛、浅見さんみたいな人が良かったんじゃ…?」
「ちょ、待って。誰?浅見さんて」
突然の浅見さんの名前登場に澄麗が慌てた。私も同じく。
「浅見さんは私のバイブル、『キャラメル⭐︎マキアート』のヒーローだよ。もう、理想を具現化したような王子様のような人なの」
えっ…と…?天下のデパコス美容部員、リア充を地でいきそうな梨愛ちゃんが『キャラメル⭐︎マキアート』…?ちょっとちょっと、ギャップあり過ぎ。
浅見さんについて語る梨愛ちゃんの顔が、目が、キラキラしている。梨愛ちゃん、こういうキャラだったっけ…?嫌いじゃないけど。寧ろ好きだけど。てか『キャラメル⭐︎マキアート』、私も愛読してますけど。そして浅見さん推しなのは私も一緒なんですけれども。