afternoon tea 6
澄麗、行動は魔性なのに反応は中学生って…。今後も様子見、かな。九条先生、変な行動があったら即呼び出しだな。
「──で、梨愛ちゃんは?私のよくわかんない状況については置いといてさ。その幸せオーラの理由、早く吐こうよ?」
やっといつもの澄麗の表情が戻ってきた。九条先生、こんな表情をさせるとは…。もうとっくに恋に落ちてるよね、澄麗さん?
でも梨愛の幸せオーラの根源も吐かせないと。デパコスの美容部員の技だけでは出せないでしょう、この艶は。
3人の視線が梨愛に集中した。梨愛は幸せそうにはにかんだ。
「えっと…彼氏、出来まして…」
「おおーう…おめでとう。てか、そもそも彼氏、出来そうだったっけ…?」
前回の女子会では彼氏出来そう、という反応ではなかったはず。少しの戸惑いを何とか抑えて辛うじておめでとうだけは言えた、よし。
梨愛の周辺をウロつく彼氏候補って二股野郎の……あれ?何て名前だったっけ?性格以外梨愛の理想な男はいたけど。まさか性格は妥協したとか…?
「その、おめでとう、なんだけどさ…。それってまさか、こないだ話してた二股野郎…?」
「んなわけないじゃん」
良かった。私の心配を幸せな笑顔でぶった斬る梨愛の容赦ない一言に安堵を覚えた。
「梨愛ちゃん、こないだの女子会の後、また新たな出会いがあったの?」
驚きを隠さず、でもケーキを口に運ぶ英。なんだかんだもうすぐヌンティーを完食しそうだ。早いな。