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ゴリラ舎の中から白衣を着た男性が出て来た。若い獣医さんだな…。私と同じぐらい?



──ということは、この人が英の彼氏…というか元彼というか…セフレというか…?えっと、彼氏的な人ってことでいいのか?んー、英、面喰いなのね。すらっとした長身の塩顔イケメン。芸能人にいてもおかしくないお顔だ。



「ちょうどいい。聞いてみようか」

英の彼氏的な人に遭遇したことによる私の驚きを知らない朔さんは、私と手を繋いだまま、その白衣の人の方向に足を向けた。


「すいません」

朔さんの声に白衣の彼が振り返った。

「はい」

事務的な返事をするその彼の表情からは何も読み取れない。

「シャバナって、あの窓の近くにいるゴリラで合ってます?」

「ああ、あの子はシャバナじゃないです。シャバナと雰囲気近いですが、メスのモモコです」

「シャバナはどの辺りですか?」

「向こうの…今、壁を向いてますね」

白衣の彼が指差した方向に壁側を向いて何かを食べているゴリラがいた。


「あれですね。ありがとうございます」

「では」

ゴリラ舎から出ようとする白衣の彼に朔さんが更に声を掛ける。

「あの、お名前伺っても良いですか?」

「山崎、ですが…?」

「下のお名前も」

「山崎、時緒です。もう、よろしいですか…?」


訝しげな表情を隠さない山崎さんは少し迷惑そうな顔をした。

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