Shalimar 8
満紘が膣内から出た後も、腰の痙攣が止まらない。脳も身体も全てがふやけた私は、ただ脱力していた。
「梨愛…そんな姿見せたら、だめだろ」
表情は変えないまま、間髪入れずにまた満紘が挿入ってきた。激しく突かれて快楽と私の声が止まらない。再び律動が早まったとき、私は意識を手放した。
「ん…」
ここ、は…?見覚えのある壁紙、天井が視界に入った。いつもと違うのは、逞しい腕にしっかりと閉じ込められ、金縛りと間違うぐらいに身動きが取れないことだ。
そうだ、私、満紘に抱かれたんだ。
「付き合って」とか「彼女になって」とか言われたけど。ベッドの中での言葉って、信じていいの…?お互い再び服を身に付けたら、この幸せな魔法は解けてしまうんじゃ…?
満紘の腕はびくともしない。腕を外すのは諦めて滑って下がろうとしていたら腕に更に力が込められた。
「梨愛…?」
「満紘。あの、動きたいんだけど」
「だめ。離したくない」
「体勢を変えたいの。満紘の顔、見たい」
一瞬腕が緩められた。身体の向きを変えて満紘の顔を見上げた。
唇が重なる。何度も何度も、触れるだけのキスが降ってくる。太腿に当たる彼自身が再び硬さを取り戻すのを感じる。
「ねぇ、満紘…」
「もう一回しよ…?」
「待っ…」
口づけが深くなる。発しようとした言葉は満紘の口内に吸い取られてしまった。
「梨愛」
深い口づけのせいで頭がぼうっとする。
「俺と、付き合って。好きなんだ。大事にするから」
懇願するような満紘の眼をじっと見つめる。頭は変わらずぼうっとしたまま。私、こんなんで正しい判断なんて出来るかな?