お爺ちゃんはテクニシャン
ちょっとエロ入ります。てへ。
「つまり、ミリアちゃんは、中身は男って事!? 」
「お爺ちゃんは女の人なんですね!」
「「反対なら良かったのにい~! 」」
そう、大神官様、改め『お爺ちゃん』は前世は相当なゲーマーだったらしい。
当然『乙花』もプレイしていて、全ルートをコンプリートした猛者らしい。拍手。
「よりによって、大神官様でびっくりしたわよ~! 六歳の魔力判定で、部屋をぶっ壊す魔力量でさあ。ミリアちゃんとほぼ一緒だったわあ。あれよあれよという間に神殿入りしちゃって、三年くらい前にさあ、コレって、ゲームの世界じゃね?って気がついたのよ」
「俺は、赤ん坊の時に気がついたんですけど、王子と結婚とか気持ち悪うっって思って、熱出しましたね。勿論今も、ノーサンキューです」
腕に出た寒イボを思わず撫でてしまう。
「BとLとかダメなの? 」
「やめて! 死んだほうがマシ!! 」
「そうよね~アタシは百合もオッケーだったけど~」
「おおう、奔放ですね」
「でもさあ、神殿入っちゃっうと別に結婚しなくても良いからね~、凄く気楽になったわ~。自分が相手をアンアン言わすのも面倒くさくなっちゃってさあ~」
「十八禁の世界デスネ」
「そうね。ミリアちゃん、今は言わされる方だしねえ。下手くそに当たったら目も当てられないわね。痛い上に気持ち悪いだけだもんね」
「いや、そういう事では無くて・・・」
「アタシは女のコのイイトコロをいっぱい知ってるから、キスでもセ●クスでもテクニシャンで有名だったわよ~。モッテモテで、身体が足りないくらいだったわ。男って下手くそが多いから、貴族の奥様とか欲求不満だったのか、お誘いが多くて困ったわよ~」
「そ、そうなんですか!? 」
う、ウチの両親大丈夫かな?
「そうよ~気持ちいいフリしてる女なんか山程居るわよ~。騙されてる男はイッパイよ。この世界、男尊女卑っポイから、やめてくれって女からは言えないじゃない?地獄よねえ」
「・・・暗くて深い溝があるんですね」
「そうね~、男は出せばキモチイイもん。楽よねえ~」
「女の人って大変なんですね・・・」
「ミリアちゃん、自分が女の子だもんね」
「うっ・・・」
何故か十八才以下進入禁止の話に突入してしまった・・・増々ヤローと結婚とか無理ゲーである。
しっかし見た目ちっこいお爺ちゃんなのに、凄い武勇伝だな。
「ま、百歳過ぎてるから、もうどうでもいいんだけどさ~」
「え?百歳超え?」
「そうよ~、年寄りになると背が縮んじゃうって、本当ね」
「この世界って平均年齢どれ位何でしょうか」
「人族は八十歳位じゃないかしら? 魔族とかは分かんないわね」
「お爺ちゃん、長生きし過ぎじゃ?」
「聖人だからじゃないかしら? ゲームの設定がおかしいのかも」
「スイマセン・・・」
思わず制作側として反省してしまった。
「そうそう、若い時のアタシの姿見てみる? 」
「どうやって?! 」
「魔法でよ~! 」
お爺ちゃんが手の平で、自分の正面三十センチ位の空間をひと撫ですると、ものすんごい、イケメンが現れた。
シミひとつない白い肌。薄いミルクティー色のサラサラのロングヘアに、涼し気で切れ長な目とエメラルドの瞳は、髪色と同じ色のカールした長い睫毛で飾られている。
薄い形のいい唇はサクラ色で、スッと通った鼻筋と高い鼻梁。細めの顎も儚げで美しい。
身長も今よりずっと高かったらしく、思わず見上げてしまった。
真っ白な神官服と相まってお伽の国の王子様か、伝説のエルフのようである。
時間の経過とは・・・・
「詐欺ですかね? 」
「性別逆転でも、まあ、納得よねえ~」
お爺ちゃんはケラケラと楽しそうに笑うのであった。
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