表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した元社畜男子は聖女になって人生逃げ切る事を諦めません!  作者: hazuki.mikado
一章.聖女と出会いと王宮と
23/173

舌、噛むわ〜・・・

宰相殿やっぱり苦労人(作者的テンプレ)


 父にエスコートされ、謁見の間に入室する。


 豪奢な部屋の中央の一段高くなっている場所に据えられた玉座に、きらびやかな衣装に身を包んだ国王陛下とお妃様が座っているのが見えた。


 国王の直ぐ側にアレク第一王子が(攻略対象人気第一位)双子の第二、第三王子達と一緒にお行儀よく並んでいる。


 陛下の玉座の斜め後ろ、王子殿下たちの真後ろに宰相と隣合わせでミゲルが立っているのがチラリと見えて、口の端が上がりそうになるのをちょっとだけ我慢した。


 王妃様の後ろには側仕えの侍女が一人立っており、王妃の扇を持ち控えている。


 王妃側には第ニ王女が真っ赤なプリンセスドレスに身を包み立っている。第一王子の姉である。確か悪役令嬢ポジションだったような気がするが、お相手が誰だったのかが思い出せない。


 第一王女は既に隣国へと嫁いでいるので、この場にはいない筈である。


 ミリアンヌは陛下のお言葉を賜る為に、顔は俯き加減の角度のままで最上級のカーテシーを披露する。


 先ずは陛下からの賜言葉。



「よく来た、ミリアンヌ・アークライド」


 

 これを受け



「恐れながら本日国王陛下の御前に侍りますは王国の忠実なる臣下アークライド侯爵家ウィリアムが娘、ミリアンヌで御座います。この度成人を迎えます事により、偉大なる陛下にお目文字仕りますことを光栄の至りと存じ上げます」



 と一気に口上で返す。次に



(おもて)をあげよ」



 と陛下の言葉があり、初めて顔を上げる。


 その場の小さなどよめきが非常にうっとおしい事この上ないが、取り敢えず無視する。



 それに限る・・・考えたら負け!



「母によく似ておるな」


「ありがとう御座います」


「今日は、楽しむように」


「ありがたき幸せに御座います」



 深いカーテシーをする。



 これにて入口付近で待機する父の所まで戻り、エスコートされて退場である・・・のだが。



「おお、そうだ」


「? 」


「そなたは、ミゲルと知り合いなのだな」


「恐れ多い事にございます」


「宜しく頼むぞ」


「恐悦至極にございます・・・」



 にこやかに笑顔を振りまくイケオジに殺意が湧く・・・



 くおらあ! オッサン、無邪気に喜んでんじゃねーよッ! アドリブかまして来るなあああぁ!


 こっちは舌噛みそうな口上だけで精一杯だっちゅーの!




 ミリアンヌ。顔にこそ出さなかったが、怒り心頭で退室した国王陛下との謁見であった・・・



 アークライド侯爵令嬢に陛下が余計な事を言うんじゃないかとヒヤヒヤしていた宰相は、鳩尾を押さえたままでその後の謁見を何とか乗り切ったそうである。

 


そして今回、文も台詞も面倒くせえ~ (泣)



お読みいただきありがとう御座います(^^)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ