たーまご、たまご。どうやって●●●?
求む!@人外美形にピッタリの名前・・・
洞窟は暗いが、聖王であるお爺ちゃんがいるので無敵である! メッチャ明るい。
因みに歩き辛い為、またもや大神官様@若者バージョンに今は戻っている。
「聖王って、若い時めちゃくちゃ美形だったんだな~ 知らんかった」
「若いときは無双してたわ~ 」
「何の? 」
「ミゲルさん、気にしたら駄目ですからね」
「あ、ハイ」
黙々と進むのもツマラナイと言うことでベラベラ喋る三人。
「ミゲル、アンタ、いくつになったのよ」
お爺ちゃんと王族は、付き合いも長いので、口の聞き方が親戚のようである。
「え~と、今は十八才ですね冬で十九才になります」
「そろそろ婚約者を決めろ~とか言われてないの? 」
「あ~。言われてますねえ。無視しまくってますけど」
「王族だからね~決めないと不味いわよね」
う~んと考えながら頭をかくミゲル殿下。
「いや、でも第一王子が立太子してないんでまだまだですね」
「え、アレク王子が立太子してからじゃないとミゲル様の結婚相手も決まらないんですか」
ちょっとビックリのミリア。
「俺ほら、王弟だけど陛下と随分歳が離れてるじゃん。前王が年甲斐もなく頑張っちゃったからさー、第一王子とも四才違いで歳も近くて。お相手の適合年齢がアレクと被っちゃうんだよ。だからアイツの相手が決まってからじゃないと駄目なんだよ。まあ、王子が優先ってことだな。相手にもよるが・・・」
肩をすくめるミゲル。
「この国は結婚相手が確定してから初めて立太子できるのよ。だからアレク王子が婚約者を決めないと、周りの高位の貴族は皆独身のままになっちゃうわ~ 」
「へえ~ それって、不便じゃないですか」
「いや、俺は言い逃れ出来て便利ではある。結構ジジイどもが煩いんだよね」
つい、ため息をつく黒髪のイケメン。
「大変そうですねえ」
「面倒ではあるね。まだ結婚したくもないしな~ まだ十八才だろ~ 高三だぞ。それよかミリアは何で聖女認定がされてないんだ? ゲームでは十三歳の秋頃に聖女認定されてただろう? 」
@人外美形がケラケラ笑いながら
「それがさーこの子ったら筋肉ガチガチに付け過ぎで、初潮が遅れるっていう大失敗しちゃってさあ。聖女認定出来ないんだわ~ 」
「えっ? 筋肉って? マラソンの女子選手かよ? オマエ・・・何やってんの」
目が点になってこっちを向くミゲルにちょっと涙目のミリアンヌ。
「うう・・・面目ない」
「馬鹿よね~」
「まあ、知らなかったらしょうがないよな」
ポンポンと頭を撫でられる。
「ミゲルさん優しい・・・」
「ミゲル甘やかしちゃ駄目よ。この子は今、筋トレ禁止中なんだからね~! 」
「筋トレ禁止・・・」
「マジでスイマセン・・・」
ふと気がついたように、手をポンと打ち鳴らすミゲル王弟殿下。
「そうか、アークライド家の娘がデビュタントに出るらしいって噂は聖女認定できてないからか~。認定されたら社交はパスできるからなあ。どうせ、それ狙いの神殿教育だったんだろ? 貴族学園に通ってないからどうしたんだろって思ってたよ」
ショボーンとした顔のミリア。
「途中までは上手く行ってたんですよ。お爺ちゃんに匿ってもらって、王子とかその取り巻きとか、悪役令嬢とか全部回避してきたんですよね~」
ミゲルが首を捻る。
「ゲームでは学園に絶対通うことになってて、誰とも出会わないっていうルートなかったもんなぁ・・・」
@人外美形がハッとした様子になった。
「そういえばさ、悪役令嬢で思い出したんだけど、魔王の復活ってさあ、ティーダー侯爵家のご令嬢が黒幕じゃなかったっけ? 随分遠い記憶なんだけどさあ~ 」
「「そういやそうだった気がしますね」」
結構皆、記憶が曖昧である。
「悪役令嬢の魔力暴走のせいで魔王が復活するんだっけ? 」
「ウ~ン・・・そんな感じだったような」
「大体何で暴走するんだったかな? 」
「王太子による婚約破棄だったような・・・」
「いや、でもさ王太子と婚約自体してないでしょ」
「第一、アレクはまだ、王太子じゃ無いしなあ~婚約破棄も実際は立場的にヤバいからしねえと思う」
「ちょっと時期尚早だったかもよ」
「いや、でもさあ、コレ・・・」
「んん? 」
立ち止まった三人の足元に巨大な黒っぽい卵が・・・黒に近い赤い殻に、真っ黒な禍々しい太めのファイヤーパターン。
間違いなく魔王の卵である。スチルで見たから・・・多分・・・
「見つけちゃった。どうする? 」
人外美形がにこやかに微笑んだ。
もう既にフラグは折れまくってますよね~ 皆、気が付け。
お読み頂きありがとうございます~(^^)