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転生した元社畜男子は聖女になって人生逃げ切る事を諦めません!  作者: hazuki.mikado
四章. 転生聖女と冒険者ミハイル
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忘れてましたが

お読み頂きありがとうございます(・∀・)



 何処かの国家宗教の信徒さながらにひれ伏す国家宗教二人をちらりと横目で見ながらジルが質問を続ける。



「嬢ちゃんは、ワイバーンとその蜂の関係性は分かるか? 」


「ウ~ン、ワイバーンは主食は肉や魚ですもんね。幼虫なら餌もありえますけど成虫は食べないと思いますが。多分蜂だと食べる所がほぼないでしょうし。でも彼らが襲ってたのはその成虫でしたし、それが落ちて見えなくなると去っていったのなら幼虫は全く関係いでしょう。蜂が新種ならワイバーンも見慣れない飛行生物を警戒するでしょうから縄張り争いかなあ。蜂は結構な遠距離を移動するはずなので領空侵犯辺りかも? 」


「あんなの以前は居なかったからな。間違いなく新種と見ていいだろう。ギルドに連絡だな」



 その場の全員が頷く。



「小さい穴蜂は、庭や畑の害虫退治をしてくれる益虫なんですけど。あのサイズだと益虫とは思えませんよねえ」


「益虫なのか? 」


「はい。殺したりせずにそのままそっとしておけば野菜や花を食べる虫を駆除してくれるので。親は花の受粉もしますので、豊作になる事もあります。見た目よりも大人しい性格なので農家の方は畑の為に態々(わざわざ)飼う人も居ますからね」


「ミリー、やっぱりこの間のダンジョン騒ぎの時に紛れ込んだのかな」



 ミゲルが腕組みをしてミリアを見ながらずっと考えていたことを聞いてみた。



「考えられますよね。距離的にあの森だとこの場所からは遠い気がしますが蜂は結構な距離を飛ぶらしいですから判りませんし。王宮魔道士団ならわかるかも・・・あの方達、ヲタクですから・・・」



 最後の声を小さくしたのは自分が居た堪れなくなったせいかも知れない・・・



××××××××××



 「あ、いけない! 伝言忘れてた」



 突然飛び上がるミリアンヌ。



「何をだミリー? 」



 優しく甘い表情をするミゲルに周りがゲーゲー砂糖を吐く。


 当のミリアも耳がうっすら赤いが・・・



「あのですね、明後日の午後ニ時迄に帰んなくちゃ怒られます」


「誰にだ? 」



 チョイチョイとミゲルを指で呼ぶミリア。



「ん? 」



 耳を差し出すミゲルに小声で



「お爺ちゃんとお父様と国王陛下と宰相様です! 」


「は? 何でだ」


「実は明後日の午後ニ時より承認式があります。陛下が決めちゃったんですよ」


「マジか」



 額を押さえるミゲル。



「最低でも神殿へ。午後一時だそうです」


「嘘だろ」


「そうだと良いんですけど、書類来てました陛下から魔法便で。あー」


「?」


「そういえば父様がコレを」



 ポケットから封書になる魔法便の便箋を引っ張り出す。



「何かのときに使えって。ペンも封蝋もあります。シールのヤツですが」



 胸のポケットからペンとシールを取り出した。



「お、流石は侯爵だな。ちょっとだけまってろ」



 ペンを受け取りサラサラと書き始めるミゲル。


 特殊なインクは周囲の人には文字が見えず、書いている者だけが認識できる。書き終えて簡易の封蝋シールを貼り指で触って魔力を流すとキラリと光り封筒は消えてしまう。



「コレでヨシだ。あとはこっちを片付けるだけだな」


「こっち? 」


「畑の虫とワイバーンを片付ける」



 ミリアは首を傾げるがハッして



「ああっ! 大事な事もう一つ忘れてた」



 ガタンと席から立ち上がって又もや叫ぶ。



「どうしたの? 」



 マリンが心配そうに聞いてきた。



「ごめんなさい、忘れてました。土を元に戻してませんでした! 未だ空の上に浮かんでます! 」



 その場の全員が脱力し、



「凄い魔力量よね」



 マリンだけが苦笑いをする。



「うう。色々と忘れすぎですね」



 反省して眉が下がるミリアに



「それだけ俺の事に必死だったって事だろう。うん? ミリー? 」



 蕩けるような表情で顔を覗き込む黒髪の美丈夫と耳まで赤くなる美少女を見て、更に砂糖を吐く冒険者達であった・・・



××××××××××



「あー、作戦はミリー嬢ちゃんの協力でだなぁ・・・いいから俺を睨むな。そして彼女を膝から降ろせミハイル。お前だお前」



 作戦会議用円卓に地図を置き、椅子に座る七人+ミリアの筈が何故かミゲルの膝の上で真っ赤になったミリアが横抱きにされ、メルがミリアの椅子にチョコンと座っている。


 皆は砂糖を吐き慣れたが、何故かミゲルがジルをジロリと睨む。



「勝手にミリーって呼ぶなよジル」


「うわ、狭量・・・分かった。ミリア嬢ちゃんな。そうか、椅子が足りなかったな。ヨシ次な」


「ジル、頑張れ・・・」



 力なくサムが応援する。



「ワイバーンに関しては蜂の成体の駆除さえ出来れば、自然と居なくなると仮定する。問題は新種の蜂がどこにいるかと言うことと、卵を生き物に産み付けて居ないかをどうやって調べるかという事だ」



 ジルが首をコキコキ鳴らしながら、サムに合図した。



「一応『鑑定魔法』で調べる事は可能だったが、探査を使っても発見できない事も分かってる。卵自体が隠蔽魔法を放ってたからだろうが。ミハイルの例の光魔法で体内に産み付けられた卵は消失したのが確認されている」



 ミリアがモジモジしながら手をあげた。



「ジル隊長良いでしょうか? 」


「お? いいねえ隊長。ゴホン、で、何かなミリア嬢ちゃん」


「恐らく畑一帯は産み付けられた生体はもう存在しません。魔法の範囲が畑全体に広がってたのを上空から確認しました」


「へえ。そんなに強力な魔法なのか」


「はい。実証済みです。後ですね、もし穴の中の巣に成体がいたとしたらなんですけどお・・・」


「?」



 両手の人差し指をチョンチョンと突き合わせるミリア。



「言いにくいんですけど、既に空の上の土の中で・・・潰れている可能性が・・・」



 その場の全員があんぐり口を開けて無言になった。



「なあ、ワイバーンが襲ってた個体が落ちた周辺に穴は無かったのか? 」



 ミゲルがふと気が付いてジルの方を向いた。



「未確認だな。そっちも確認するか・・・後、空の上の土団子の中の確認もな」



 全員が苦笑いをした。





イイネありがとうございます(_ _)




ゆっくりと最終話近付いてまいりました。

4/17 に最終話を迎える予定です(_ _)


同時公開している、引きこもり王女の恋−転生聖女は諦めない番外編−もどうぞ宜しくお願いします〜(人*´∀`)。*゜+

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