閑話 ジーモの休暇
ジーモファンの方お待たせいたしました!
ジーモの休暇がやってまいりました! ジーモが日頃の鬱憤をぶちまけます!
※この話だけ一人称になっています! ジーモの感情をダイレクトに感じてください!
2020/09/21 ジーモの一人称はさらに可愛く改稿しました!笑(ただの推敲不足です、すみません…)
◆バレンタイン・オンライン 舞台裏 GMO室◆
ジーモにとっては、今日は記念すべき日になったナ。なんと、ニューズ・オンラインが稼働し始めてから初めての休暇になったナ……! とっても嬉しいナ。そしてジーモは居候の挨拶をしにバレンタイン・オンラインのGMOに会いに行くナ。
ジーモが知らない間にニューズ・オンラインはヒモ化作戦によってバレンタイン・オンラインの一部となったナ。おかげでジーモのお家は持ち家から借家に格下げナ……。カスミから怒られたり、戦闘に参加させられたり、ヤジマがGMになってからGMO使いが荒い上に、居候なんて踏んだり蹴ったりナ。ヤジマにはもっとジーモのことを尊重してほしいナ!
今日バレンタイン・オンラインのGMOに会いに行くのも、ヤジマが挨拶もなしにバレンタイン・オンラインに間借りしようとしていたせいナ。GMOにはGMOの礼儀というものがあるナ。礼儀を守らないと、後で困ったことになるナ。ちゃんとしないとダメナ。
だからナ……、だ・ん・じ・て、GMOのウサ耳が見たい訳ではないナ。ヤジマはジーモが色気づいてるとかよくわからないことを口走ってたナ……。でもだ・ん・じ・て違うナ!
目の前にあるバレンタイン・オンラインのGMOのお家はとっても大きいナ。ジーモのお家より5倍くらいは大きいナ。見た目も金属でできたサイコロみたいでかっこいいナ……!
同じGMOなのにこの格差は何なのナ……。ジーモだってヤジマにこき使われながら頑張ってお仕事してるのに、悲しいナ……。
「ピンポーン」
入り口の横に付いているベルを鳴らすと、自動的にドアが横にスライドしたナ。
「バレンタイン・オンラインGMO室っピ。お名前とご用件を伺うっピ」
どこからともなく甲高い声が聞こえたナ。目を下に向けると、リスのような小さな躯体がジーモの方を見上げていたナ。その躯体はスーツ姿で、背筋をピンと伸ばして立ってるナ。
「ニューズ・オンラインのGMO、ジーモだナ。GMO殿に会いに来たナ」
人間は敬称に「様」を使うけれど、GMOは「殿」を使うナ。さらに、自己紹介の後に、8の字に飛んで見せたナ。我ながら完璧な飛行ナ。これがGMOの挨拶の方法ナ。
「礼儀のない方をGMO殿に会わせるわけにはいかないっピ」
プツンと声が途切れた後にドアがピシャリと閉まってしまったナ。ジーモは呆然と漂うしかないナ。
――!?
そこでジーモは初めて失敗に気付いたナ。会話の相手はゲームマスターオフィスアシスタント、GMOAのようだナ。
GMOAはGMOの補助をする役割を担っているナ。ジーモにはGMOAがついていないからGMOAのことは頭になかったナ……。
GMOAへ挨拶するためには、「〇」を描くように飛ぶ必要があるナ。出だしから躓いてしまったナ……!
気を取り直して、もう一度ベルを鳴らしてリトライするナ。
「ピンポーン」
「バレンタイン・オンラインGMO室っピ。お名前とご用件を伺うっピ」
「ニューズ・オンラインのGMO、ジーモだナ。GMO殿に会いに来たナ」
自己紹介の後に、「〇」を描いて見せたナ。今度も完璧な飛行ナ。
「礼儀のない方をGMO殿に会わせるわけにはいかないっピ」
また、プツンと声が途切れた後にドアがピシャリと閉まってしまったナ……。
何でナー! 「〇」飛行は完璧だったはずナ。自己紹介もちゃんとできたし悪いところが見つからないナ。もう、扉の前で途方に暮れるしかないナ……。でもウサみ、ゴホッゴホッ! GMOに挨拶するために、このくらいの困難は乗り越えないといけないナ……。
ジーモがドアの前で右往左往していると、突然ドアがスーっと開いていったナ。
「こらっ、GMOA。お客殿に意地悪しないでダニ」
中から可愛らしい声と共にウサ耳姿のGMOが姿を現したナ。ナナナナナ! ウサ耳ナナナナナ! ウサ耳モエー! ナナナナナ!
「ニューズ・オンラインのGMOにGMO殿がかまってる時間なんてないっピ。手土産もない失礼なGMOはGMOAが追い払うっピ」
手土産!? 確かに、手土産は用意していなかったナ……。そんな礼儀初めて知ったナー! いつできた礼儀ナ!? 何を用意すればよかったナ……!?
「ニューズ・オンラインのGMO殿は、これからバレンタイン・オンラインに住むことになるダニ。バレンタイン・オンライン側としても挨拶しておかないとまずいダニ。初めまして、セレーナだダニ」
セレーナが8の字で飛んだナ。きれいな曲線を描いていて思わず見入ってしまうナ……。
――ナナナ! ジーモの自己紹介と8の字飛びの番ナ!
「ニューズ・オンラインのGMO、ジーモだナナナナナ。手土産もなく、ごめんなさいナナナナナ……。」
緊張でうまく自己紹介できなかったナ……。それに、8の字飛びも少し乱れてしまって最悪ナ……。地面に目を落としながら落ち込んでいるとセレーナが近づいてきて声をかけてきたナ。
「ジーモ殿、よろしくダニ」
セレーナのウサ耳がヒョコヒョコと伸び縮みしたナ。本当に可愛いナ。ファンになってしまったナ……!
「躯体の色を変えるなんて、はしたない……! GMOAはジーモ殿がバレンタイン・オンラインに居候することなど認めませんっピ」
思わず躯体の色がピンク色になっていたナー! セレーナにまで変色した姿を見られるなんて恥ずかしいナ……。しかも、GMOAにすら蔑まれるなんて泣きたくなるくらいの身分の低さナ……。ジーモが考えるに、ジーモのヒエラルキーはどうやら下の方だナ……。
ジーモの考えるヒエラルキー: セレーナ > GMOA > ジーモ > ヤジマ
「GMOA、そんなことジーモ殿に言っていいダニ? ジーモ殿はタマキGM殿とお知り合いだダニ?」
GMOAの顔がみるみる青くなるナ。
「タマキGM殿の……お知り合い……っピ!? GMOAですら会ったことがないのにっピピピピピピ!」
ジーモはタマキGM殿に会ったことはないナ。でも確かヤジマがタマキGM殿と知り合いだったナ。
「そうだナ。(ヤジマが)タマキGM殿の知り合いナ!」
ヤジマはいつも頼りない奴ナ。でも今回ばかりはよくやったナ……! こうなったら嘘でも何でも言い張るしかないナ。胸を張って躯体を大きく見せるナ!
「御見それしましたっピ! これまでのご無礼許して欲しいっピ!」
内心笑いが止まらないナ……! タマキGM殿に取り入れば、ジーモをヒエラルキーの上位に進出できる可能性があるかもナ……!
ジーモの考えるヒエラルキー2: タマキGM殿 > ジーモ > セレーナ > GMOA > ヤジマ
ヒエラルキーについて考えていたら、セレーナがジーモに近づいて小声で言ったナ。
「うまくいってよかったダニ。GMOAはGM殿に弱いダニ。これでGMOAはジーモ殿に従うダニ。困ったことがあれば何でも言うダニ。タマキGM殿とは知り合いではないことは内緒にしておくダニ」
なんだとナー! まさか知り合いでないことを知った上での発言だったとは考えもしなかったナ……。可愛い上に、ジーモの考えの上を行くとは中々侮れない相手ナ……。ヒエラルキーは中間くらいがいいとこそうだナ……。
ジーモの考えるヒエラルキー3: タマキGM殿 > セレーナ > ジーモ > GMOA > ヤジマ
「ありがとうナ。これからお世話になるナ」
これからジーモの居候生活が始まるナ。まずは、タマキGM殿へ全力で取り入るナ……! そして手土産のリサーチを始めるナ! ジーモのやる気マックスナー!!
ここまで読了いただきありがとうございます!




