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仮想箱_synonym  作者: キノミ
MeteoriteBox
38/82

38_MeteoriteBox_01


[00:00:20]


[00:00:19]


 時間……? 私の腕のところに時間が表示されている。腕時計ではなくて、時計を付ける辺りの空間に緑色の数字が浮かび上がっている。でも私の姿勢自体は立っている時に腕時計で時間を確認する恰好そのものだ。視界には白い素材の地面、私の靴。顔を水平まで上げると、背の低い柵の向こうに巨大なビル群が広がっていた。


「なんだろう、あれ……」


 巨大な槍がいくつも斜めに都市を突き刺している? ここから見てあの大きさだ、槍はとてつもなく大きい。槍の表面は緑色に浸食されているようにも見えた。植物だろうか。

 ふと時計を見る。何故って、数字は減っていた。『0』へ向かって。あまり時間がなかったはずだ。


「00:00:07]


 ここで私は視界がいやに暗いことに気付いた。夜というよりは、影に覆われるような感じがする。……影? 見上げるとそこにはもう一つ地面があった。目と鼻の先だ。いや、そうじゃない、

 

 理解とどちらが速かっただろうか。私の視点はここで上空へと切り替わった。隕石の落下。私の理解では巨大な何かが向かってきている、までだった。圧倒的な光景だ。破壊にしか結びつかない音熱衝撃が半球状に拡散し広範囲の地上空間をまとめて消し去った。

 私は……? さっきまで視点は地上にあった。えっと、仮想箱の中で死を迎えるとどうなってしまうんだっけ? たったの20秒とおまけの数秒で、私の意識は跡形もなく消え去った。

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