6話 夢の再開 前編
〜〜〜〜〜〜〜〜〜yume side〜〜〜〜〜〜〜〜〜
4月25日(日)午前11時私はラノベを読んでいた。
正直私の休日は決まってこれである。平日は
ある部活で時間を過ごす。私はラノベを
読み終わると昔のことを考えてしまう。
翔が居なくなってから、私は苦しんで苦しんで
苦しんだ。何かが足りない、何かが私を物足りなく感じさせるその何か追求するため、私は
ラノベにのめり込んだ。だから、そんな本しか
読まない私を他の人間たちは遠ざけた。
私は別にそんな人間たちなんかどうでもよかった
ただ翔と遊んだ時感じた感情を知りたいから、
知りたかったから必死にラノベを読み漁った。
結果はラノベに詳しくなる。だが私の後ろを
振り返ってみると誰もいなかった。友達なんて
呼べる存在はいなかった。あたり前だろう、
私に話しかけてきても私は返答しないのだから。
そんな返答している時間があるのならラノベを
読んで早くあの時の感情を知りたい。
そんなラノベを読む生活を送って9年経ったら、
私は受験生になっていた。親や先生は必要に
どこの高校に入るのか聞いて来たが、私は
どうでもよかった、家に近い高校で…。
私は入試前日までラノベを読んでいた。
流石に私も危機感を感じ1時間ほど過去問を
目で追った。入試当日は分かる問題を解いた。
はぁー私はため息が出た。入試が終わって
1週間ぐらいしたら高校側から連絡があり
新入生代表挨拶を頼まれたからである。
私が受けた高校は偏差値52の高校だ。
私の模試の偏差値は65なのだから、
受かってあたり前だろうと思っていたのだが
まさか入試1位だとは思ってもみなかった。
私は入学式で淡々と挨拶を言い入学式を終えた。
ラノベを読んだりしてそんな3週間前の記憶を辿って
いたら午後1時になっていた。私はお昼を
自分で作って食べた。我ながらおいひー料理が
できて良かった(*≧∀≦*)。
母さんは多分お買い物だろう、
ここは田舎だからお店まで遠いため今日も
遅くなるかもしれない。
私は食器を洗い終わると自室へ行き
1人で部活の課題を作成していた。
終わったのは午後5時だ。玄関で音がしたので
お母さんが帰ってきたのだろう。
下で物音がするからそうに違いない。
数十分するとまた玄関で音がした。多分
誰かが来たに違いない。私は課題の最終チェックをしていると母さんがノックもせず私の部屋に
入ってきて、「早く夢きてみなさい、驚くわよ」「いったいなんなの母さん」
私は母さんに連れられて階段を下りると
そこには、絶対に…絶対に会えないだろうと
思って…あの時のことを謝ろうと何度も何度も
思っていた人物がそこにいたからだ。
そう漣 翔君その人が私の家の玄関にいたのだ。