第三章 スーパーバスケブラザーズ
やっと、授業が終わった。
いや、それにしてもあの担任が数学教師だったとは…
いくら馬鹿な俺でも、あの声なら頭に入る?だろう… だよな、きっと…
今日はアキラと一緒に部員を探さなければならない。
あ、あそこに見覚えのあるあほがいる。
「安弘くん、かえしてよ〜」
「がははは。俺に100m走で勝ったらな」
俺は何も見なかった。
うん。見なかった…
「アキラー、どうするー?」
「どーしよーか」
そうこうしているうちに、体育館裏まで来ていた。
その時である!!!
真介が人にぶつかった。
そこにいたのは、タバコをくわえた青年だった。
あれ…?タバコ?
「す、すいません」
「おぉー、なめとんのか、おんどれわぁー」
絶対絶命。
俺の脳内では、生まれてから今までの記憶が、走馬灯のように通り過ぎている。
あぁ、このままでは甲子園に行く前に、どこか別の世界…雲の上に行けるのかな〜?
その時!3人組の生徒が現れた。
「ただ、ぶつかっただけじゃないすかー」
3人組の1人が言うと、さっきのタバコをくわえた青年が殴りかかった。
その時!3人組の1人が、ひょいとかわした。
残りの2人が、1人が踏み台、もう1人がそれを利用して跳んで、タバコをくわえた青年の顔面に蹴りをお見舞いした。
「ぐほっ」
後ろにまわった1人がとどめをさした。
タバコをくわえた青年は、タバコを落として、泣きながら逃げていった。
きょとんとしていたアキラがきいた。
「あのー、君達は?」
「俺達は、今まで共にバスケをやってきて、」
「また、一緒にバスケをやる予定の三つ子さ」
「バイビー」
3人組はそう言って、去っていった。
「まってくれー」
真介が叫んだ。
「なんだ、なんだ?」
「うるさいなぁー」
「同情するなら金をくれ」
三つ子が戻ってきた。
真介達は、事情を話した。
結局、あいつらからバスケボールを奪えれば、野球部に入ると言うことになった。
アキラと、真介は必死だが、三つ子は余裕でボールをまわしている。
「余裕だぜ」
「楽勝だ」
「おっぱっぴー」
「ちょっとまてよ…」
「ん、どーしたの、真介?」
ここで、真介はあることに気がついた!!!
それは…
「最後の奴だけ、変なことを言っている!あいつをマークしよう!」
ずどー。
アキラはずっこけた…
真介は、必死でそいつをマークした。
「ちょっとちょっと、三郎ばかりマークするな」
「そーだそーだ、俺や一郎もマークしろ」
この展開だと、二郎だと思う奴が、怒ってボールを叩きつけた。
「チャーンス!」
すかさず、アキラがボールをキャッチ。
「負けた」
「しょーがない、入ってやるよ」
「どんだけ〜」