1.底辺作家、はじめてのエッセイを書くこと
この物語は、ある底辺作家の。
一喜一憂を描いた、悲劇の茶番である。
私の名はLED。底辺の書き手だ。
実は昨日……とあるエッセイを書いた。
深夜テンションで一気に殴り書きして書き上げ、多分取り上げたテーマ的に、みんな読んでくれるだろうな~とか思いながらアップしたのだ。
なんか、えらい勢いでPV数とポイントが増えていた気がする。
そして床に就いたものの、いい歳した大の男が、興奮してあまり寝つけなかった。
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翌朝。
私の書いたエッセイは、なんかよく分からないぐらい、気持ち悪いぐらい伸びていた。
感想も何件か来ている。
マジか。信じられない!
私は早速、腐れ縁のS女史にこの事を電話で報告した。
S「ほう。君の書いたエッセイがねえ……良かったじゃないか。
どうしたんだい? あまり嬉しくなさそうだが」
いやさ……私この間、2か月くらい連載続けてた長編小説あったんだけど……
アレの日間最高PV数、現時点でもう追い抜いてるんだけど……
S「あー……うん……まあ、そういう事もあるよ」
そうこうしている内に深夜テンションで書き殴ったエッセイは伸びまくり、その日の午前中には、私の約2か月を注いだ血と汗と涙の結晶であった、長編小説の累計評価ポイントを抜き去ってしまった。
S「…………ドンマイ。
『小説家になろう』では、稀によくある事さ……」
S女史の声が妙に優しかった。私はちょっと泣いた。