「おすすめはコチラではないです」
アマゾンで商品を買おうと思うと、「あなたにおすすめ」ということで商品を一方的に紹介されます。みなさんも、こういう経験があると思います。
簡単にいえば、これまでの購入履歴の情報から、消費者が購入したいもの、関心があるものをAI?が自動的に選んでいる。個人的には、個人情報の観点から問題がないのかなぁと思いますが、人間が直接介入していないから問題はないということでしょう。
その機能で嬉しいことがあります。あるとき、「あなたにおすすめ」の商品に目を移すと、ぜんぜん興味がないものが並んでいました。たしかに、そこに写っていた商品は、少し前に私が検索したものですが、いまの私の欲求を刺激するものではなく、「おすすめはコチラではないです」と言いたくなりました。
しかしこれは、なかなか嬉しいことです。なぜなら、少し前の自分といまの自分が変化しているからです。少し前に美術史の書籍を調べていたのに、二週間あとには詩集を調べている自分がいる。おすすめの商品をみて、「そういえば美術に関して調べていたなぁ」と感じるのです。そのとき、自分の興味関心が広がっていることに感動するのです。
すなわち、自分の視野が広がっているのか、それとも興味関心の範囲がせばまっているからは、「あなたにおすすめ」から把握することができるのです。
みなさんの画面上には、あなたの関心に沿うものが掲載されているでしょうか。それとも、もう古いと思えるようなものが紹介されているでしょうか。確認してみてはどうだろうか。




