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イリヤ編エンド 命の煌き
五十年後――――。
イリヤが病にかかり床に伏せった。
勇者は子供と孫たちと一緒にイリヤを囲んでいた。
「シュナイゼル……私と結婚してくれてありがとう。何回も言うけど正直あのタイミングで結婚を申し込まれるなんて思ってもいなかったわ。……でも今は、その話を受けて良かったと思ってる……今まで幸せだったわ」
「違うよ、イリヤ。これからも僕は君を幸せにしてみせる。あの世に行ってもずっと一緒に居よう」
「……」
イリヤの頬に一筋の涙が伝って、そして静かにまぶたを閉じた。
「おばあちゃん、どうしたの?」
「おばあちゃんは長い眠りについたんだよ」
「なんで泣いてるの?」
「……」
「おじいちゃん」
勇者の頬にも涙が伝っていた。
「幸せだからだよ」
イリヤ、待っていてくれ。勇者は夜空を見上げ、そして、まぶたを閉じた。
「おじいちゃん、眠っているの?」
流れ星が一筋、伝って
消えた。




