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プロローグ
この世には大きく2種類の人間がいると俺は考える。
1種類目はどんな事をしても完璧な人間──。
失敗したところなんて見たことない。
先生受けを良くって友達からの評判もいい。
学校に1,2は居る。
そして2種類目、俺みたいな平凡な人間。
地球上で一番多くそして、毎日を坦々と生きている人間である。
特別な取り柄も無ければ特別な欠点もない。
それなりの成績を取りつつ、それなりに充実した生活を送る。
学校に数えきれないほど居る。
そんなわけで。
地球に溢れた平凡が特別になることは、まずないと考えていた。
あの日誌を拾うまでは────。