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男と女のラブですゲーム  作者: 有氏ゆず
第二話 ルームシェアをするようです
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2-2




「カヨくん!カヨくん……!」


ユズが立ち上がって俺に抱きついてくる。足を擦りむいてしまったみたいだ。俺のせいで。


「……ごめん」

「ばか、ばか……!もうあんなことしないで……!」


イオリの言う通りだ。ここで消えるのは簡単だが、俺はこの子にトラウマを背負わせてしまうところだったらしい。ただでさえ一人死んだところを目の前で見てしまったというのに。


「命は大切にするべきさァ。カヨちゃん、まだ若いんだからねィ」

「そういうアンタは幾つだよ」

「ふふん。オレっちの年齢は企業秘密でィ」


言いながらイオリは煙草を取り出して吸う。……うん。少なくともこれで未成年の線は消えたな。


「ごめん。もうあんなことはしない」

「……うん。約束してね」


そう言って涙を拭うユズの頭を撫でると、彼女は人懐っこそうな笑みを見せてくれた。




「や、やばいじゃん……!あそこ何かくっつきそうじゃんかあ……!」

「……?それの何が問題なんだ」

「相手が一人減るってことじゃん!だってこれ、全員くっついたとしても男は一人余るんだろ!?」


バケツの服の襟の部分を掴み、揺さぶるヒメコ。


「いやいや、ヒメコー。焦ることないんだってー」

「ひっ!ギャル……!」

「だって余るのは男なんだからうちらはそんな焦る必要ないしー。焦るのは男連中の方じゃねー?」

「あ、そ、そっか……」


しかし、ヒメコは焦っていた。ここに居る男女、わりかし顔面偏差値は良いということ。そして自分の顔面偏差値が低いことを、彼女は知っていたからである。


(余らないとしても、アタシはきっと……ハズレ扱いなんだろうな……)





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