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屍術医師 レインフォルト 上  作者: 御蛇村 喬
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第四十六幕 逃走

『……!、サイラスが突破された?馬鹿な!!?』


 その時、レインフォルトの声が大きく私の頭に響いた。


「な、何?」


 私は思わず声を上げる。


 ヴァロワレアンは訝しがることもせず仮面の下から愉しげな含み笑いを漏らしている。


『先程のフレッシュゴーレムのことですよ、あれに憑かせているのは気に喰いませんが名うての戦士の英霊のような存在です……あれを退けられるような戦力が居るとなると危険です、今すぐここから離れましょう!』


「……厄介なことになったようじゃないか、行こうか?」


 ヴァロワレアンが私の様子を見て何かしら察して声をかけてくる。


「残念ながらそちらで寝ている方は連れて行けれないよ……これから入り組んだ地下道に入るからね」


 その言葉に私は少し迷うが仕方なく頷く。


 すると、大勢のヴァロワレアンと同じような格好をした人影が集まってくる。


 ヴァロワレアンの仮面の下で白い光がうっすらと灯った気がした。


 それと共に私達は走り始める。


 すると、何人かのヴァロワレアンと同じような格好の人影達が建物の影から出て来て集まり始める。


「どこへ行くの?」


 街の中心に向けて走るヴァロワレアンに問うと、彼は愉しげな笑い声を軽く上げ


「中央の教会さ……僕の叔父が残してくれた地下通路がそこにあってね……僕の別邸付近に出入り口がある……僕があそこに別邸を構えた理由の一つさ」


 そう答えた。


 私達が家の裏手を走っていると、目の前に1つ人影が佇んでいた。


 それは、その身を血の紅に染め上げた御者の姿だった。


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