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こいつは戻ったら、どこか遠くへ派遣しよう。


 ずっと纏わりついてくるエルフのミアの処遇について考えながら、森を歩く。前世でも、上司が面倒くさい部下を左遷すると聞いたことがあるが、少しだけ気持ちが分かったかもしれない。


(しかし、精霊ごとで特徴があるとは……)


 あまり深く考えてこなかったが、精霊によって得意不得意があるらしい。


炎の精霊は攻撃力。


水の精霊は身体能力。


風の精霊は素早さ。


地の精霊は防御力。


 ざっくり分けると、こんな感じらしい。だからこそ、炎の精霊は魔物に好まれ、水の精霊は人間に好まれているのかもしれない。とはいっても人間の視点から見れば、その四大精霊の能力にほとんど差はない。どいつもこいつも規格外の力を持っている。


 しかし、風の精霊との会話は少しだけ肝を冷やした。


 うっかり風の精霊が口を滑らして、俺が人間最強の女マリと戦っていることをばらすのではないと思った。だが風の精霊も、炎の精霊と水の精霊の喧嘩は終わりにして欲しいらしく、気を利かせて喋らないでいてくれた。


(軽い口調に騙されると、痛い目にあうな)


 自分たちよりも、長く生きているだけあって頭が回る。


(しかしミアの強化は……)


 風の精霊は、ミアをフォローするといっていた。正直これ以上強くなって手が付けられなくなるのも困るが、強くなったらなったで色々と助かる部分も出てくる。


(逆に、近くにいたほうが手綱を握れるか……いや)


 俺の精神が、先に折れそうだ。だったらもう、最初から遠くへ派遣するほうが良いだろう。


 俺は考えるのを辞めて、さっさと地の精霊のもとへ向かうことにした。


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