表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

144/334

134:ドヴェルグ

「さて、今日は少し奥までいってみようか」


「はい、お兄様!」


 うーん、いい朝だ。なんか昨日までは少しモヤモヤした、まるで誰かに見られているような気分だったが、今日は天気も良く晴ればれとした気分だった。順調に狩りを行いながら、奥へ進む。


 景色は少しずつ緑が減り、荒野のような場所を進んでいく。明らかに雰囲気が変わった、中層といったところだろうか。


「……」


「お兄様」


 前から、小さな小人が現れる。3頭身といったところだろうか、人間のような体をしており筋肉で盛り上がった腕は、木の丸太くらいの太さがある。手には斧のようなものを持ち、こちらを睨んでいた。


「人間、これ以上立ち入るというなら容赦はせんぞ。大人しく立ち去れ」


「魔物が喋った!」


 妹は驚いているが、俺は今まで何度か喋る魔物と遭遇している。それに、今回の目的はこれだ。


「魔物の者よ、少し話がしたい! いいか!」


「……人間と語る言葉は持ち合わせてない、どうしても話がしたいというなら、まずは力を示してみよ!」


「……はは!」


 魔物は実力主義というのは、この世界でも同じなのだろうか。前世の知識が、こんなところで役に立つとは思わなかった。


「お兄様、相手は恐らくドヴェルグです。ここは二人で――」


「いや、俺一人で相手をする」


「お兄様!?」


 恐らく力を示せというのは、そういうことだ。ここで二人で戦うようじゃあ、相手にもされない。


「シューベルトだ、いくぞドヴェルグ!」


「バーヴォールじゃ、こい人間の小僧よ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ