第九章 陽子、総理大臣とともに襲われる
女の体を持つ男を読まれてからですと、理解が一層深まります。
私たちが赤黒レスリングジムで指導を受けていると、赤黒レスリングジムは大日本女子大でも指導している事に気付いた。
確認すると、レッドデビル、ブラックデビルと事務員の伊吹千代子が大日本女子大の卒業生だと知った。
千代子に話を聞くと、ブラックデビルがレッドデビルを応援する会の会長で千代子が副会長だったと知った。
現在は、レッドデビルとブラックデビルを応援する会に名称変更していた。名称変更した時に、正式にプロレス研究会と統合していた。
私たちスケバングループも、レッドデビルとブラックデビルを応援する会に入会した。
私たちスケバングループが、レッドデビルとブラックデビルの弟子だと知った会員から人気者になった。
やがて私たちが幹部になり、私が会長になった。
不良に絡まれている女学生を助けるのはレッドデビルとブラックデビルを応援する会として活動して、恐喝などは謎のスケバングループとして活動していた。
恐喝は活動といえるのか疑問だが、私たちはこのように充実した女子大生活を送っていた。
女学生がやくざに絡まれている時はレッドデビルに相談した。必要に応じて警視庁の高木刑事に応援依頼していた。
そんな私たちの活動を見て、ストーカーされたとか不良に絡まれているとかいろいろと相談を受けていた。
私たちは女子大でも正義の味方として女学生から信頼されていた。
この事をマスコミが発表して私の父も喜んでいた。
そんな時、赤黒レスリングジムに行った時にレッドデビルとブラックデビルから意外な事を聞いた。
「そろそろ就職活動しているの?将来の夢はなにかあるの?」と話を切り出した。
「具体的な夢はないけれども、私たち四人で一緒に就職するのは難しそうなので悩んでいるのよ。」と中学生の頃から一緒で離れたくない様子でした。
「そうですか。実は陽子さんと秋山元総理大臣の体調も戻り、復帰する事を希望しています。謎のスケバングループ四人全員を陽子付き秘書として採用したいとの打診があったわ。あなたがたに確認してと頼まれたのよ。」と確認された。
「私たち四人一緒にいられるのだったら大賛成よ。」と四人とも了承した。
「それと、萌子さんにはお願いがあります。秋山元総理大臣が復帰を希望していると父親から内閣に伝えて復帰のあと押しをして頂きたいのです。」と依頼した。
私は了承した。
その晩、帰宅した父に事情を説明して協力依頼した。
父は、陽子や秋山元総理大臣の実績を考慮して、秋山元総理大臣に恩を売るチャンスの上、娘が陽子の部下になるのだったらと喜んで協力する事にした。
「萌子、それは私に任せて下さい。今は北朝鮮のスパイが活動しているようで、以前に比べて治安が悪くなっています。萌子が通う女子大の近くでも恐喝が頻繁に発生していると聞きました。この事態を乗り越えられるのは、今までの実績から秋山元総理大臣しかいないと全員復帰を希望しています。しかし、総理大臣が誰であっても、治安を守るのは警察だろう?なぜ総理大臣によって異なるのだろう。」と不思議そうでした。
「直属の秘書やお手伝いさんに聞くと、優秀な警察官は重大事件の対応に追われて、不良グループの対応はしないそうだ。近くの交番巡査が対応している。それらの不良の中に、北朝鮮兵士が紛れていても気付かないようです。陽子さんは、そういうのを見抜く天才だそうよ。だからテロリストなどの対応もできたようなのよ。元総理大臣というか、陽子さんの力だそうよ。」と秘書から聞いた話を説明した。
しかし、女子大の近くで頻繁に発生している恐喝は萌子たちだとは夢にも思っていないようでした。
やがて私たちは社会人になった。
レッドデビルを通じて、全員陽子付きの秘書として採用された。
秋山元総理大臣一家は、最初軽井沢に引っ越していたが、マスコミに居場所を特定されそうになり、現在フランスで静養しています。
私たちはレッドデビルから、秋山元総理大臣一家はフランス大統領が匿っていると聞いた。
「そうですか。秋山元総理大臣の人脈ですね。」
「いいえ、違うわ。フランス大統領のお嬢様と奥様は有名な女子プロレスラーで赤黒レスリングジムの海外メンバーよ。フランス大統領が娘と奥様に押し切られて、やむを得ず引き受けた様子でした。あなた方も、ここで外人を見た事ない?明日、秋山元総理大臣一家と一緒に来日するわ。会えばわかると思うわよ。萌子さん、秋山総理大臣復帰の準備はできていますか?」
「はい、大丈夫です。全員、秋山総理大臣の即時復帰を希望していて、本人不在で総裁選を実施しました。帰国と同時に総理大臣に復帰して頂けます。護衛は大丈夫ですか?女子プロレスラー二人だけですか?」
「いいえ、陽子さんもいます。空港と機長の許可をとり、銃を携帯しているわ。」
日本に到着するとマスコミが、「世界的なテロリストを壊滅させた元総理大臣の陽子お嬢様が先頭で、左右に最強レスラーのタイガーレディとデビルウーマンがいます。」と報道するなか空港に入った。
「今、秋山元総理大臣に話を聞こうとしましたが、急いでいるとの事で断られました。」とマスコミを振り切って国会議事堂に向かった。
就任式など、各種行事を省略してすぐに実務についた。
現状把握後、自衛隊に緊急通達した。
「自衛隊基地が狙われています。それぞれの基地で弾薬庫など、重要拠点は警備してください。」と指示した。
秋山総理大臣は、陽子と私たちスケバングループを呼んだ。
「とりあえず自衛隊の基地は、それぞれの基地で警備するように指示しました。そこで、その自衛隊の基地を調べている人物がいないか調査願いたい。私は復帰したばかりで信頼できる秘書がいない。君たちのチームワークは昔から信頼している。陽子と協力して、自衛隊基地を調べている人物を確認してください。そこから、そのバックにいる組織を特定してください。」と指示した。
陽子は、「謎のスケバングループは、相当大きな組織なのでしょう?近くのコンビニに、数人のスケバンがたむろしていても不思議ではないわ。配下のスケバンを使えばどうかしら?」と提案した。
警察は、地元暴力団とのつながりを想定して捜査していたが、私たちが確認すると、北朝鮮兵士が人里離れた山奥に潜んでいて、そこから自衛隊基地を調査にきていた事が不審人物を尾行して判明した。
スケバンがスマホを操作していても不思議ではない。不審な動きをする人物をスマホで撮影してリーダーの萌子に送信して、萌子が内容を確認の上、信頼性のある動画を陽子に送信した。
静止画だとフラッシュが光り音も出るため、動画撮影していた。
陽子が尾行して調べた。
ほとんど、北朝鮮の工作員とは関係なかった。
しばらく調査していると、北朝鮮工作員の基地を発見した。
基地は一か所とは限らないので、そのまま調査続行すると九か所北朝鮮工作員の基地を発見した。
その後、新しい基地は発見できなかったために、基地はこれだけだと判断した。
総理大臣に報告した。
総理大臣が警視総監に指示して機動隊が出動した。
北朝鮮の工作員を全員検挙した。
相手は軍隊なので、念のため自衛隊も出動していて、機動隊の手にあまるようなら自衛隊が対応していた。
総理大臣は警視総監に指示した。
警視総監は、以前の事から捜査せずに、それらの基地を同時に捜索した。
総理大臣の指示で、その周囲に自衛隊を配置していた。
警察は、「捜査は俺たちの専門だ。ここにそんな大掛かりな基地はない。機動隊のみならず自衛隊まで出動させて、秋山総理大臣は何を考えているんだ!動画撮影して証拠を見せてやる。」と油断していると、突然バズーカ砲で数人吹き飛ばされて即死した。
北朝鮮の工作員は、バズーカ砲などで抵抗した。
「そんなバカな!」と機動隊は慌てて装甲車を全面に押し出した。
機動隊の装甲車が破壊されて退却すれば自衛隊の指揮官が、「あとは任せてください。」と告げて、大型トラックから戦車がでてきた。戦車を投入して、すべての基地を一網打尽にした。
治安が悪くなっていたのは、北朝鮮の工作員が不良たちを手足として使って略奪していたと判明して、その不良たちも逮捕して治安が回復した。
不良たちは日本円を多く持ってきた北朝鮮兵士になびいて、暴力団とのつながりがなかったために、暴力団を捜査していた警察は気付かなかったようでした。
マスコミは、「機動隊の装甲車が破壊されたが、秋山総理大臣が自衛隊を出動させていて、戦車で北朝鮮基地を掌握した。」と自衛隊の戦車が走行している様子や大砲が火を噴く様子とともに発表した。
近くの住民にもインタビューしていた。
「まるで戦争だわ。こんな状態になるまで気付かないとは、政府も何を考えているのよ。大音響に思わず耳を塞いだわ。以前週刊誌に掲載されていたように、日本を任せられるは秋山総理大臣しかいないわ。日本が平和になると期待しています。」と口々に答えていた。
世間は撮影された動画を見て、警察はなにを捜査していたのだ!やはり、日本を任せられるのはこの人しかいないと支持率も上昇した。
陽子の部下の萌子たちスケバングループが大活躍したとマスコミ発表され、萌子の父親は大満足していた。
その後、亮太は直属の秘書になった謎のスケバングループを上手く使い、警察の手に負えない事件やお宮入りした事件を次々と解決して平和が続いた。
私の父は最後まで、自分の娘が謎のスケバングループのリーダーだとは気付かず、陽子直属の秘書として活動している事に満足していた。
お嬢様の裏の顔はこれで終了です。長らく御愛顧頂きありがとうございました。
次回からは、レッドデビル特別編を投稿します。
投稿日は、7月1日を予定しています。