表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お嬢様の裏の顔  作者: toyocat
4/9

第四章 萌子、警察に疑われる

女の体を持つ男を読まれてからですと、理解が一層深まります。

ある日、二年生の生徒会長の米田仁が、「この高校の不良グループがほとんど退学になり壊滅しました。しかし、再び新しい不良グループができています。今の間に手を打てば、解散に追い込める可能性があります。」と生徒会で発言して活動を始めた。

銀縁メガネのイケメンタイプで、女子学生だけではなく男子学生からも人気があった。

そんな仁に生徒会はついていった。

しばらく活動していると、「最近できた不良グループはスケバングループで一年生らしい。」と調査報告して、私たちの事を調べ始めた。

数日後、調査結果を生徒会長に報告した。

「以前、スケバングループを追い詰めた警官隊が裏をかかれて、担当刑事が責任を取らされてしばらく内勤に回されています。どうやら、そのスケバングループらしいです。わが校の不良グループが壊滅したのは、そのスケバングループに手を出した事が原因らしいです。彼らは新入生を一人一人問い詰めていたそうです。」と当時の週刊誌などの情報を確認して報告した。

生徒会長は、「ただのスケバングループではなさそうですね。慎重に対応しないと大やけどしそうですね。」と慎重に対応しようとしているようでした。

スケバングループが恐喝事件などを起こしていたので、生徒会長も焦って自らスケバングループについて調べていた。

    **********

こともあろうに、その生徒会長が下校時、私を喫茶店に誘った。私がそのスケバングループのリーダーだと気付かずに・・・。

私は生徒会のスケバングループ調査が、どこまで進んでいるのか探りをいれようとして了承した。

生徒会長は、私が好意を持っていると勘違いして喜んでいた。

喫茶店で待ち合わせした。

いろいろと雑談してからスケバングループの事について聞いた。

「米田さん、生徒会長もいろいろと大変ですね。聞いたところによると、この学園の平和を守るためにスケバングループの事を調べているのですか?調査はどこまで進んでいるのですか?」と白々しく聞いた。

仁は、どうやら新入生らしいと、私がスケバングループのリーダーだとも知らずにいろいろと教えてくれた。

「スケバングループでしたら、同性の私が協力しましょうか?噂ではスケバングループのたまり場があるらしいわよ。」と人気のない場所を教えた。

「本当ですか?生徒会にも女性がいますが、そんな情報はありませんでした。さすが、文部科学大臣のお嬢様だけあって、情報網がいろいろとあるのですね。」と感心していた。

そんなたまり場はないわ。しいていえば、たまり場は私の自宅よ。罠を張るために偽情報を流したとも知らずにこっけいね。と笑いをこらえていた。

「それでは、次回いつ集まるのか情報が入ったら教えるわね。」とおぜん立てして日時が決まれば伝える事にした。

    **********

私たちに対抗して二年生で不良グループができていると聞いた。

そのグループの事を調べた。

この高校の不良グループをつぶした時に入院していて、医師が、この状態では襲撃は不可能です。移動には車いすが必要です。というか、立てません。恐らく数歩歩くのが限界で転倒するでしょう。車いすで襲撃に加わっていた不良はいるのですか?と証言したために、襲撃には加わっていないと判断されて逮捕を免れたメンバーだった。

私はその不良グループに果たし状をパソコンで印刷して、罠を張っている場所に呼び出した。

念のため、以前のように警察沙汰になった時に、筆跡から私の正体がばれないようにするためだ。勿論手袋をして指紋もつかないようにした。

私に好意を持っている男子生徒、古田義信を、「人がこない場所で二人っきりで会いたい。」とその場所に呼び出した。

義信は、喜んで了承した。

おぜん立てができたので、生徒会長の仁に日時を知らせた。

当日、義信は、この日のために購入した服装で期待して外出した。

時間通りにきた義信が私の手先だと思われて不良グループに襲われた。

生徒会は警察に通報して飛び出した。

警察が不良グループを検挙して調べると、以前、煮え湯を飲まされたスケバングループが関係している可能性があった。

警察は今度こそ、あのスケバングループを検挙すると本格的に調べた。

    **********

私たちは高校で、我が物顔で暴れていた。

そんなある日、下校途中、周囲に人影を数人確認した。

私たちは何者か相談しながら帰宅していた。

すみれが、「これだけの人数の不良グループはもう壊滅していないわ。」と何者か考えていた。

里子が、「警察の可能性があるわ。」と閃いた。

私は、「相手が警察だったら警察に通報しても状況は変わらないわ。すみれ、陽子さんに電話して何か理由をつけて来てもらって。総理大臣直属の秘書がいれば何かと助かるわよ。」と指示した。

すみれが陽子に電話して、最近、大日本高校の生徒が不良に襲われている事を説明して、ストーカーされているようで怖いと助けを求めた。

電話を切ってから里子が、「何猫なで声でブリッコしているのよ。女性の陽子さんには通用しないわよ。」と笑っていた。

陽子の本性は男性なので、充分通用したようでバイクですぐに向かった。

警察は私に好意を持っている、おとりに使った義信から事情を聴くと、あの場所に私に呼び出されたと証言したようだ。それでスケバングループは、私の関係者だと判断したようでした。

    **********

しばらくすれば大型バイクで陽子がきた。

警察は、スケバングループの黒幕だと判断して飛び出した。

周囲を取り囲んで警察手帳を提示した。

「聞きたい事があります。署まで同行願います。」と迫った。

陽子はバイクのスタンドを立てて、バイクから降りた。

「そんな事をしてもいいの?あなたの首が飛ぶわよ。」と笑顔で対応した。

刑事は陽子が大型バイクで来たので男性だと思ったようで、「女性か。大型バイクだったので男性だと思ったよ。スケバングループの黒幕として怪しいな。首が飛ぶなんて脅しのつもりか?」と相手にしなかった。

陽子はヘルメットを外して、「女性が大型バイクに乗れば怪しいの?それはセクハラよ。」などと陽子が刑事の対応している間に、すみれが私の指示で秋山総理大臣に電話した。

    **********

秋山総理大臣の第四秘書の泉が電話にでた。

「先日のパーティーで、秋山総理大臣にお会いしました山下すみれです。警察が陽子お嬢様を連行しようとしています。助けてください。」と刑事が警察手帳を提示した時に、所属と名前を名乗ったので、それを伝えて助けを求めた。

電話を受けた第四秘書の泉は、「ったく、陽子は手がかかるわね。何をしているのかしら。」と呆れて、刑事の所属と名前とともに秋山総理大臣に報告した。

秋山総理大臣は警視総監に電話した。

しばらくすると、上司から刑事の携帯に着信があった。

携帯を確認すると本署からだった。

何事かと思い電話にでた。

「馬鹿者!お前は何度問題を起こせば気が済むんだ!秋山総理大臣から、お前名指しで警視総監に苦情があったぞ。総理大臣のお嬢様で直属の秘書を連行しようとするとは何を考えているのだ!すぐに戻れ!」と怒鳴られた。

    **********

刑事は陽子に、「あなたはいったい何者なのですか?」と確認した。

その瞬間、陽子に着信があった。

陽子は、電話にでた。

父からの電話で、「担当刑事はそこにいるのか?」と確認された。

「ええ、いるわ。電話替わるわね。」と携帯を刑事に、「あなたに電話よ。」と渡した。

刑事は、「もしもし。」と電話にでた。

「総理大臣の秋山だ!私直属の第三秘書を務めている娘に何か用か!娘は私の指示で動いている。用があるのだったら、いつでも総理官邸に私を訪ねてこい!」と怒鳴られた。

陽子は、総理大臣直属の第三秘書の身分証明証を提示して、「あなたの首が飛ぶと忠告したでしょう?」と刑事たちを追い返した。

刑事は署に戻ると上司から呼び出された。

「文部科学大臣のみならず、総理大臣まで怒らせて何を考えているのだ!陽子お嬢様が世界的なテロリストを壊滅させた時に、週刊誌に顔写真が掲載されてテレビにも出演していただろう。気付かなかったのか!それと、最近重大事件がお宮入りする事が少なくなっただろう。陽子お嬢様が解決しているとは気付かなかったのか!今、陽子お嬢様に手を引かれると困るために、警視総監も立腹されている。今回は内勤では済まない。しばらく謹慎していろ!次はないぞ。今後、同じような失敗をすれば解雇する!自宅で反省していろ!」と怒鳴られた。

刑事は、「道理で、どこかで見覚えがあったのか。」と後悔していた。

今回の後始末を同僚刑事が、「前回は内勤だったから後始末はあいつにさせたが、今回は謹慎だから、私たちがしなければならない。あいつとチームを組めば、今度は一緒に解雇されるぞ。あいつから聞いたが、携帯で総理大臣に直接怒鳴られたそうだ。」と不愉快そうに後始末をしていた。

    **********

現場では、萌子たちスケバングループが陽子に、「ありがとうございました。おかげで助かりました。」とお礼していた。

「以前から見ていましたが、さすが萌子さんの作ったスケバングループはチームワークがいいわね。萌子さんがスケバングループのリーダーだと私が知らないとでも思ったの?小さい事をちまちまとするより、私の助手として、もっと大きな事をしませんか?」とスケバングループはエネルギーが有り余っていて、間違った方向にいかないようにしようとしていた。

すみれが、「えっ!?それを知った上で、私たちを警察から守って頂けたのですか?」と意外な事を陽子から聞いて唖然としていた。

「スケバンでも妹はかわいいから。」と私たちの顔が強張っていたので冗談を言ってなごませた。

陽子は、大日本高校の男性教諭がセクハラしているとの噂を入手して、同じ高校の女子高生である萌子たちに調査依頼しようとしていた。

私は、「少し考えさせてください。」と即答を避けて陽子と別れた。

    **********

帰りにスケバングループを私の自宅に連れてきた。

先ほどの陽子の依頼について、みんなの意見を聞いた。

「陽子さんが、私たちとはまったく関係ない事を調べさせようとするとは考えられないわ。何か、大日本高校内部の事ではないかしら?みんな、どうする?」と意見を求めた。

「確かにリーダーの言う通りだと思うわ。それもただの調査ではなく、女子高生のほうが調べやすい事だと思うわ。」

「そういえば、以前からセクハラ教諭がいて、だんだんとエスカレートして先日、自殺した女子高生がいたと聞いたわ。大日本高校は一流高校なので、おとなしい女子高生が多く、周囲の大人に相談できないのかしら。私ならそんな教諭、ビンタするけどね。」と考えていた。

「でも、セクハラで自殺するかしら?」

「恐らく、セクハラ以外に何かあったので自殺したのではないかしら?そのあたりの事を調査しようとしているのではないかしら。」

「そうね。総理大臣が高校のセクハラ問題で動くとは考えられないわ。人命が奪われて警察も事実関係をつかめないから、総理大臣が秘書に、ただのセクハラではないと判断して調査依頼したのではないかしら。その調査時に、私たちスケバングループの事を知ったのではないかしら。」とそれしかないと考えていた。

「週刊誌によると、自殺した女子高生は大物政治家のお嬢様らしいわよ。その教諭を懲らしめる事ではないかしら。」

「そうね。警察も犯人を特定できなかったので、その大物政治家が総理大臣に、腕利き秘書に調べさせてほしいと頼んだ可能性があるわね。」と陽子が動いている理由を考えていた。

「面白そうね。リーダー、引き受けましょう。」

全員賛成だったので引き受ける事にした。


次回投稿予定日は、5月18日を予定しています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ