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シチュエーションボイス

台本 幼なじみ

作者: 月夜黒

 は〜、日直ですっかり遅くなっちゃったな……

 友達もみんな帰っちゃったしたまには1人で帰るかー。

 ん?あそこにいるのは……


 おーーい!○○〜〜!

 やっぱり○○だ、久しぶり。

 私は日直で遅くなったんだけど、○○はなんでこんな遅くなったの?

 ふーん、居眠りしてたら終礼でも起こして貰えずにそのままこの時間まで、ね。

 あはは、なんか○○らしいね、そーいうの。

 高校上がってからほとんど話せてなかったけどやっぱり変わんないね、昔から。


 それにしても、ほんと話すのも久しぶりだよね。

 別に距離置いてたわけじゃないけどなんて言うのかな。

 グループの雰囲気が違うって言うか、お互い全然違う感じの友達と絡むようになってさ、なんか今までみたいに話しにくくなって、特にあんま気にせずにズルズル期間が空いたって感じだったよね。

 ○○もそう思う?だよね〜。


 でもさ、中学ではみんな全然そんなことなかったはずなのに高校上がってみんないつの間にかオシャレとかブランドとかすっごい詳しくなってて、正直ついて行くのも疲れ始めてたんだよね。

 だからさ、ほら、幼馴染のよしみで少しだけ私の愚痴に付き合ってよー!

 いいの!?ほんとに!?ありがと!優しいとこも変わってないね!

 「おまえは都合いいとこも相変わらずだな」って?そう言わないでよ〜。

 でもいいよって言ったからには私の愚痴たっぷり聞いてもらうから覚悟しとけよー!


 それでさ、私って結構ほら、自分で言うのもなんだけど可愛いじゃん?

 だからなんとなくほら、クラスの中でも染めてることかやんちゃな子が集まってくるんだよねー。

 別にそれは仲良くするの嫌じゃないし友達できていいんだけどさ、なんかこう、お姫様かってくらいわがままな癖に簡単に静かな子に嫌な思いさせてさ〜。

 この前もA組の真面目な子をパシリに使ったり目の前にいるのに誰かの悪口言ってたりさー!

 さすがに見てて気分悪くて

 「それは言い過ぎじゃない?」

 って言ったら急にそっちの味方なの?とか言い出してくるし、ほんと意味わかんないんだよねー。

 なんかこう、そんな人達と時々一緒にいる私も私だけど、馬鹿みたい!


 それにすぐ人のこと妬んでさ、裏で人の幸せをバカにして、ほんと、なんかもう、最初はそんなに悪い人達じゃなかったはずなのにいつの間にかヘラヘラ笑いながらそんなのしてて一緒にいて疲れたんだよね。

 でも嫌われて1人になるのが嫌でそれを隠してた。



 そうじゃなくてもなんか周りに合わせなきゃって感じがあってさ、だれといても結構取り繕っちゃうから一緒にいて消耗するんだよね。


 なんかこう、無理にでも笑ってなきゃーって感じがして、なんかいつの間にか変なイメージついちゃってズボラなとことかも見せにくくなってどんどん自分を出せなくなってさ。


 でもやっぱ○○の隣は変わんないねー。うん、ありのままのでいられる感じがしてすっごく楽だし落ち着く。

きっと○○がいつまでも変わらずにいてくれてるからかな。

うん、きっとそう。

凄いよ○○は。

周りがどんどん変わって言ってもちゃんと自分を持っていられて、でも優しくて周りもちゃんと見てて、なんかしっかり大人になってる感じがする。


それに比べて私は変に周りに合わせて外面だけ代わってくだけ。

これでもちゃんとそれじゃダメって分かってるんだよ?


 …………あ、もう家の前か、でももう少しだけ聞いてもらってもいい?

 しかもなんかお母さんも高校生になったんだから勉強しろーとかお洒落に興味もてとか彼氏作ったらとかうるさくてさー、なんか、家にいても疲れるんだよね。


 ……正直気づいてないだけでさ、案外無理してたのかも。

 なんか○○と話してると今までの自分が馬鹿らしくなってくるなぁ。


 ○○は普段の学校での私、どう思ってた?

 ……うん、やっぱり変、だよね。

 だってあんなの全然私じゃないって今ならわかるもん。

 だから毎日あんなに疲れてた。


 時折ね、気づいてたの。

 私バカみたいなことしてるなって。

 でも高校を楽しんでるって思い込みたくて無理にでもその気持ちを押さえ込んでた。


 でも○○に聞いてもらってほんとにすっきりしたよ!ありがとね!


 正直嫌われたり的にされるのは少し怖いけど、でも明日から少しずついつもの自分を取り戻していこうかなって思う。

 だってやっぱり今の私ってこうだもん。

 うん、○○と話せて確信した。

 ほんとありがと!


 ってもうこんな時間か、そろそろ帰らないと怒られちゃうから帰るね!



 ……でももう少し悩んじゃうかもだから、またたまにでいいから相談乗ってね。


 それじゃ、またね!

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