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霊獣戦隊ヨーカイジャー  作者: 紫龍院 飛鳥


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17/25

第十六話 剛丸の覚悟、愛する人は僕が守る!

ここは剛丸が教育実習で来ている『ニコニコ保育園』

今は職員会議で職員一同集まって話し合いをしている。

「えーそれでは皆さん、前回の会議で話した通りに来週子供達に食についての大事さを学んでもらう為、寸劇を交えて子供達に分かるようにやっていきたいと思います、加えてですね今回は実習生のお二人にもご協力していただきたいと思っております、陽向君、沢村さん、よろしくお願いします」

「はい、よろしくお願いします!」

「よ、よろしくお願いします!」

「それでですね、今回先生方にやっていただく劇はこれなんですが…」

と、職員全員に劇の台本を配る園長先生

「『お野菜戦士パプリカマン』ですか?」

「はい、悪いバイ菌大魔王と戦う正義のヒーローパプリカマン!勝手ながら配役の方は私の方で決めさせていただきましたので目を通しておいてくださいね」

台本を見ると主役のパプリカマンの役は剛丸がやることになっていた。

「えっ!?ぼ、僕がパプリカマン!?」

「すごいじゃん剛丸君!」

「ちょ、園長先生!何故僕なんですか?」

「すみませんね…まぁでもこれも勉強だと思って頑張っていただけますか?」

「はぁ…」


その日の帰り道

「僕が主役かぁ…不安だなぁ」

「いいなぁ剛丸君、私なんてバイ菌大魔王に襲われる女の子だよ、子供とかヒーロー大好きだし、絶対人気者になること間違いないって!」

「そ、そうかな?」

「大丈夫だって!自身持って!あ、アタシこっちだから行くね!バイバイ!また明日!」

「うん、また明日…」


家に戻って台本を読みながら劇の練習をする剛丸

「この悪党どもめ!この私が相手だ!子供達の健康な体はこの私が守る!…なんか違うな、うーん…」

「タケ、お前何してんだ?一人でぶつぶつ」

「あ、兄さん…これだよ、今度保育園で披露することになった劇の練習」

「ふーん、パプリカマンねぇ…」

「うん、でもなんかこう…上手くできなくてさ」

「そうか、ならこうしよう!一人でやっても効率悪いしさ、みんなに協力してもらって練習してみようぜ!」

「えっ?いいの?」

「あぁもちろん!ちょっとみんなに話してくる!」


…ということで雄吾はみんなに劇のことを説明し、みんなで練習を手伝うことに。


「よーし、じゃあ始めるかー!よーい、スタート!」


「キャー、助けてー、誰かー、キャー」

バイ菌大魔王に襲われる女の子役の聖奈、相変わらず棒読み台詞で演技もぎこちない

「ゲハハハ!我輩のバイ菌ビームでお前を病気にしてやるぞぉ!ゲハハハ!」

バイ菌大魔王役は政宗、その部下のバイ菌AとBは百華と雷童丸

「キャー、誰か、誰か助けてぇー」

「ま、待てぇ!」

「な、何者だ!」

「わ、私は正義の味方『お野菜戦士パプリカマン』だ!この悪党どもめ!この私が相手だ!子供達の健康な体は私が守る!」

「はい、カット!」

「ど、どうだったかな?」

「んーなんかあんまヒーローっぽくないんだよなぁ…なんか弱々しそうっていうか」

「そ、そんな…」

「なんかもっと強そうな感じでいけばいいんじゃないか?」

「強そうな感じって?」

「んー、それは…」

「はいはーい!モモカちょっとパプリカマンやってみたい!」

「百華がか?ちゃんとできる?」

「うん、ちょっと台本貸して!」

剛丸から台本を借りてパプリカマンの台詞を読む百華

「この悪党どもめ!この私が相手だ!子供達の健康な体は私が守る!」

「おぉ、百華すげぇ…」

「へへ~、これでもモモカ『ジャスティス・ファイブ』毎週見てるからね!これくらいお茶の子サイサイだよ!」

「すごいな百華、もうちょっと色々教えてよ!」

「うんいいよ!まずはね…」

百華によるヒーローレッスンが始まった

「お野菜戦士!パプリカマン!」

「ダメダメ!もっと力強く!もっとお腹から声出して!」

「はい!」

「…やれやれ、また始まった」

「あぁなるとしばらく止まりませんからな、百華殿…私も何度しごかれたことか…」

「お前も大変だな雷童丸…」

「うむ…」



…一方その頃、陰丸一族の屋敷にて、紫龍斎と紫怨

「果心居士が奴らにやられた様だな…」

「その様で…」

「全くあの愚か者め…最強の幻術士などと謳っていたが所詮はあの程度か…」

「それで、今回は如何様に?」

「今回は近藤にいかせる、あやつも以前彼奴らに倒されかけているが、汚名返上の機会をくれてやろうかのう…」

「はっ…」

「頼んだぞ…」



…そして劇の発表会当日、朝からステージの準備をしたり最後に台詞を確認する剛丸。

「剛丸君!」

「さ、沢村さん」

「緊張してんの?」

「うん、ちょっと…」

「大丈夫だって!昨日のリハーサルだって完璧だったんだし!きっと大丈夫!」

「沢村さん、ありがとう…」

「さ、早く準備終わらせちゃお!子供達がお待ちかねだよ!」

「う、うん!」

ステージの準備を進める、するとその時だった

教室の方から子供達の悲鳴が聞こえた。

「何!?」

教室へ行くと、陰丸七人衆のコンドル近藤が子供達を襲っていた。

「何なのあの化け物!?」

「あいつ…くっ!」

「剛丸君!」

前に出ていく剛丸、子供達の前に立ちコンドル近藤と対峙する

「やめろ!」

「ほう、誰かと思えば貴様陽向一族の…ここであったが百年目、まずは貴様から八つ裂きにしてくれる!」

(…まずいな、まさか保育園ここに奴らが現れるなんて…マガ魂も霊斬刀も家に置いてきちゃった…これじゃ変身できない!でもなんとかして子供達を守らなきゃ!)

と、子供達を守ろうと生身のままコンドル近藤に立ち向かっていく剛丸

「うぉぉぉ!!」


…一方その頃、陽向一族の屋敷では

「雄吾!陰丸一族だ!」

「分かった!それじゃあ一応剛丸にも連絡を…」

「いや、その必要はない…この方角は、剛丸殿のいる保育園の方…まさか剛丸殿…」

「ねぇこれ!剛丸の霊斬刀とマガ魂!」

「まずいな、急いで行かないと!」

「うん!」

急いで保育園へ向かう雄吾達


…一方で剛丸はコンドル近藤を食い止める為生身で戦いボロボロになっている。

「うわっ!?」

「剛丸君!」

「陽向君!」

「剛丸せんせー!」

「ハッハッハッ!不様だな陽向一族!変身できなければただの無力な人間だな!」

「くっ!」

「さぁ、そろそろ死ね!」

刀を構え、剛丸にジリジリ迫る

「終わりだ、死ね!」

「ダメー!」

と、そこへ突然美紅がコンドル近藤に飛びかかっていき、腕に掴みかかっていった。

「!?、沢村さん!?」

「くっ!離せ小娘!」

「沢村さん!僕のことはいいから今すぐ離れて!」

「うぅ…」

「沢村さん!!」

「この小娘、邪魔をするな!」

と、美紅の首を掴み上に掲げる

「このまま首をへし折ってくれる!」

「うぅ…」

「やめろぉぉぉ!!」

と、コンドル近藤に体当たりする剛丸

「ぐっ!」

剛丸に体当たりされ美紅から手を離す

「ごほっごほっ!」

「沢村さん!」

「剛丸君…」

「…安心して、子供達も沢村さんも…僕が守るから!」

「!!」

その瞬間、美紅の目には剛丸の姿といつしか遊園地で自分を助けてくれたヨーカイイエローの姿が重なって見えた。

「沢村さん、子供達を連れて早く安全な場所へ!」

「う、うん!」

職員と一緒に子供達を安全な場所へ避難させる

と、そこへ雄吾達も漸く合流してきた。

「タケ!」

「みんな!」

「剛丸兄ちゃん!これ!」

剛丸の霊斬刀とマガ魂を渡す

「ありがとう!」

「全く、今度からちゃんと常に持っておきなさいよね!」

「うん、ごめん…」

「まぁいいよ、それじゃあみんな…いくぞ!」

「おう!」


「『霊獣転生』!!」

「『雷獣転生』!!」


「『猛る若獅子!ヨーカイレッド!』」


「『瞬神の猫又!ヨーカイブルー!』」


「『剛力の鬼熊!ヨーカイイエロー!』」


「『天昇の龍!ヨーカイグリーン!』」


「『魅惑の九尾!ヨーカイピンク!』」


「『正義の稲妻!ヨーカイジャスティス!』」


「『霊獣戦隊!ヨーカイジャー!!』」


「陽向一族の名の下に、悪しき魂を浄化する!」

「正義の名の下に、沈め!」


「小癪な、いでよカゲオニ!」

「いくぞ!」

バッタバッタとカゲオニ軍団を倒していくヨーカイジャー

「近藤ぉぉぉ!!」

コンドル近藤に一人立ち向かっていくイエロー

「来い!」

激しくぶつかり合う両者

「剛丸!」

イエローの助太刀に入ろうとする、しかしどこからともなくゴウズとメイズが現れて行く手を阻む

「ホッホッホッ!邪魔はさせませんよ!」

「ウッシッシ!ワシらが相手じゃあ!」

「くそ!どけ!」

「剛丸!これ使え!」

イエローに四神マガ魂を投げるレッド

「ありがとう!『四神転生』!!」


「『四神・マガ魂!うぉぉぉぉ!!』」


ゴッド・ヨーカイイエローに変身する


「なんのこれしき、えぇい!」

イエローに斬りかかるコンドル近藤、イエローは白虎の爪で刀を受け止め青龍の水の鞭でコンドル近藤を弾き飛ばす。

「くっ!」

「せいっ!」

強力なキックをくらわし追い討ちをかける

「ぬおっ!己ぇ!」

「これで終わりだ!『奥義・四神剛力拳』!!」

四神の力でパワーアップした凄まじい威力のパンチをくらわす

「ぐぁぁぁ!!」

断末魔とともに爆発して消滅する

「やれやれ、やられましたか…ゴウズ!」

「おうよ!『消え行かんとする魂よ、今ここに汝に再び命の灯を点し大いなる力を汝に授けん』!うらぁぁぁ!!」

大槌で近藤の残骸を力いっぱい叩く、すると巨大化して復活した。

「みんないくぞ!獅子丸!」

「阿犬!吽犬!」


「『霊獣合体』!!」


「完成!『ヨーカイオー』!!」

「完成!『ライジュウオー』!!」


「よくもこの俺をコケにしてくれたな…もう容赦はせん!」

高く飛び上がるコンドル近藤

「くらえ!」

そこから急降下し猛スピードでヨーカイオーとライジュウオーに斬りかかる。

「うわっ!」

「ぐわっ!」

「そらそら!」

猛スピードで何度も斬りかかるコンドル近藤

『野郎…ナメやがって!』

『これじゃ戦いようがないニャン!』

『こうなったら、ワシらの結界で奴の動きを封じますけぇ!兄さん方はその隙に奴を仕止めてくだせぇ!』

「そ、そんなことできるのか!?」

『ワシらの結界術にはこがいな使い方もあるんじゃ!やるでぇ吽犬!』

『はいな!兄さん!』

『阿っ!』

『吽っ!』

『狛犬式結界術・結界槍殺陣けっかいそうさつじん!!』

すると、無数の細長い形をした結界がコンドル近藤に突き刺さり動きを封じた。

「がっ!?な、なんだこれは!?」

「よし!今だ!」


「『ヨーカイオー・フルブラストスクリーム』!!」

「『ライジュウオー・ライジングキャノン』!!」


「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」

爆発して消滅する



…その後、剛丸達の劇は子供達から大好評となり、陰丸一族の一件もありたちまち剛丸は子供達の人気者となった。

「剛丸せんせー!あそぼー!」

「剛丸せんせー!一緒におままごとしよー!」

剛丸にどんどん群がる子供達

「わ、分かった分かった!順番にね!…ハハハ、参ったな」

「剛丸君!」

「沢村さん」

「すごい人気者だね~、まぁ劇も面白かったしあの時だって剛丸君スッゴくカッコよかったもんね!」

「そ、そんな…」

「なんか剛丸君…あの人みたいだったな」

「あの人?」

「前に話したじゃん、前に遊園地で私を助けてくれた黄色い熊みたいなヒーロー…もしかして、あのヒーローの正体って剛丸君だったりして!」

「えっ!?」

「なーんてね!冗談!でもあの時はホントにカッコよかったよ、助けてくれてありがとう!」

「沢村さん…」

「あっ、そろそろお昼の時間だよね!行こっ!」

「う、うん!」



続く

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