成り上がれ、魔王様！1

世は魔王軍と人間達が争う時代。魔王軍の頂点は大魔王。その傘下に12体の魔王が君臨していた。

そしてある時、ある魔王の元へ勇者が現れる。その魔王はいともたやすくあっけなく敗北し、勇者にひれ伏し懇願し城を守った。

魔王の俗称は「生の魔王」。

核が破壊されぬ限り蘇る、不死の魔王。しかし魔力、体力、戦闘力は下級の悪魔達と同レベルだった。

惨敗を期に、生の魔王は修行を決意する。魔王という肩書きに恥じぬため。部下や勇者に呆れられないために。

しかし決意と行動は別である。

生の魔王は根元から腐っていた。いわゆる怠け者である。

そして最弱の魔王は。

努力を避け、外道に進み始める……。