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Ideal Crossing 異世界で後輩ハーレム!?~かなんさん今何してんの?後輩と世界平和してる~  作者: 伝説の黒猫
第1章 水の都アイシクル~深まる謎~
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第5話 罠

今回の話は、少し薄く広くなっています。

「先輩、先輩早く起きてください。遅刻しちゃいますよ。今日は朝早めにいかなきゃいけないんですから」


ん…うぅん…ここは俺の部屋?

あい)か、起こしに来てくれたのか…ということは夢か。

もしくは天国か。

日差しがまぶしいな。

はぁぁ…なんていい夢なんだ幸せだな。

例えこの後殺されたとしても本望だ。

この夢さめなければいいなぁ。


「もう、おいてっちゃいますよ。時間ないんですから。」


薄目を開けて周りを確認する。

あれ、ここはどこだ?

あ、宿か。意識が徐々に覚醒していく…てやばくね?

遅刻じゃ…急いで起き上がる。


「あ、先輩やっと起きましたね。おはようございます。」

「おはよう。時間どのくらいある?っていうか、なんで俺の部屋にいるの?」

「えーと、ご飯食べるくらいの時間はまだあるので大丈夫ですよ。準備しておいたので早く食べましょう。お腹空いちゃいました」

「あ、ありがとう」

「いえいえ」


俺は席に座り、食パンを食べる。

幸せだなぁ、後輩と一緒に朝ご飯とか合宿以来だな~


「先輩お昼作っておきました。どうぞ」

「マジで!ありがとうっ!!」

「中身はお楽しみということで」

「わかった!」


パンを食べ終わり、あいに少し外に出てもらって、準備をする。

すぐに支度を終え、あいと一緒にAAへ向かう。

ふふふ、後輩の手作り弁当。

手作り弁当。

これは大事。

本当に大事なこと。

もっと言おうか?



まずは、AAの職員室で転入手続きを行う。

ウンディーネのもらった紙を渡し必要事項を記入する。


「失礼します」

「失礼します」

「転入手続きをお願いしたいんですが」


入口近くで作業していた男が振り向く。

厳格そうな男だ。

怖そうな印象を受ける。


「お前らが、転入希望生か。じゃあ試験するぞ。あそこに座れ」

「じゃあ、お前訳せ」


『読英題意日語訳、配交係輩後。』と書かれた紙を受け取る。

読めない。

漢文かよ!

しかも白文ってわかるわけないだろ!

適当に書いてもわからないだろ。


「早くしろ」

「わかりません」

「学がないな~、何かやれ」


俺はあいと一度目線を交わし、バイオリンを取出し準備をする。

パッヘルベル作「カノン」を弾く。


「まあまだな。ふっふっふ」


へたくそだと言わんばかりの笑い方だな。

イラつく。

だが、ここで落ちるわけにはいかないからな。

黙ってやり過ごす。

次はあいの評価だ。


「お前は素質があるな。いいぞ。試験はこれで終わりだ。あの部屋に行け」

「「ありがとうございました」」


ちっ。

女子びいきか。

女子にはあまあまかよ。

そうかよ、わかったよ。

俺たちは言われた部屋に入る。

中には40代くらいの女の人がいた。


「じゃあ、そこに座って」


言われた通り席に座る。


「まずは、合格おめでとう。これからよろしくね」

「合格したんですか!?」

「そうよ。これから学園の説明をするわね」


俺たちは説明を受け、今日はクラスに挨拶をして終わりとのことだった。

そこであいと別れ、教室に向かい、挨拶をした。

担任はさっきの男の教師だった。

幸運のスキル嘘なんじゃね?


先に挨拶が終わり、あいと待ち合わせをしている校門の前で待っていると、誰かがぶつかってきた。


「きゃあ」

「うおっ」

「………ぁの、大丈夫ですか?」

「大丈夫だ」

「…す、すみません」


そこで、あいがやってくる。


「せんぱーい。なにしてるんですか?きゃ、こ、ことねちゃん?」

「ぁ、それじゃあしつれいしますぅぅ」


走り去っていった。

なんだったんだ。

あ、あいの知り合いってことはクラスメートとかかな?

聞いてみよう。


「いまのはもしかしてクラスメート?」

「そうだと思います。ことねちゃんだと思うんですけど。嫌われているのでしょうか?」

「うーん。なんか違うような気がするけれど。それより、用事って?」

「あ、はい。あのできれば私がダンジョンに行くの手伝ってもらえないかなって。だめですか」


そ、そんな顔でこっちを見るな。

断れるわけないだろうがぁぁぁあ。

ということで、あいとダンジョン/イニティウムに行くことになった。

一番簡単な迷宮で、初心者向けらしい。

難易度準には、アストルム>>>アイテール>>カエルム>>アウルム>カリブルヌス>イニティウムだそうだ。

ちなみに昨日の湧水の洞窟は例外っぽい。


「クエストの下見も兼ねていけばいいんじゃないか?」

「はい。ありがとうございます」


学園などではクエストが発注される。

発注されるクエストは、ダンジョン関連のものが多いらしくちょうどいい予行練習になるだろう。


街をでて10分程のところにあるイニティウムに着く。

街で買ったマップ付き攻略本によると、階層ごとに出るモンスターが違うようだ。

第1層は、ウォーターエレメントらしい。


「全5階層らしいけど1階層からでいいかな?」

「はい。戦うの初めてですし」


えーとウォーターエレメントの能力はと



ウォーターエレメント

討伐推奨Lv.1

攻撃パターン <水魔法(弱)> <物理攻撃(微)>

特記 なし


弱そっ!!

まぁ最初にはちょうどいいか。

魔法の属性には種類あって、基本属性の火・水・風がありそこから発展した属性の魔法があるらしい。

火は風に強く、風は水に強く、水は火に強いそうだ。

ゲームっぽいな。


「あい、魔法の練習してみない?」

「そうですね。いいと思います」

「じゃあ昨日教えた通りに弾いてくれ。イメージが大事だ」


この世界において、魔法は唱えるものではなく音で紡ぐものらしい。

要するに詠唱する代わりに演奏するといったところか。


俺はあいと交互に主旋律を奏でる。

吹き抜ける風をイメージしてエレメントに吹きつけるように、優雅に舞うように音を紡いでいく。

そこでついに風が出現する。

エレメントを切り裂き水の破片へと変える。


「できましたよ!先輩!」

「ああ。そうだな。この早さでできるようになったのはそうとうすごいだろう」

「ふふ、やった!」


この世界で魔法を使うには、正しい音程と創造力と想像力で相手のこころに訴えかけるような演奏をすることで発動するらしい。

最初の一回を発動させるのがとてつもなく難しいらしく、十年ほど楽器の練習と創造力、想像力を鍛えてできるようになるそうだ。


2人以上で演奏する場合には調和性が高いほど魔法が強くなるらしい。


え、お前は最初の一回できてただろって?

言わないのが優しさってもんだろ。


そのあと2時間ほどかけて、ウォーターエレメントを30匹倒した。


「そろそろレベル上がってるんじゃないか?ステータス確認しようぜ」

「はい。見てみます」



*****************************************

名前:塩沢しおさわ あい Lv.2 学生・sorcerer(魔法使い)

HP:18/20

MP:15/237(920)

精神安定度 :B

魔法適正値 :A

聴音可能度 :B-

音楽理論初 :C+

楽器技巧力 :C-

物理防御力 :D-

属性耐性 総合評価 E

火:5 水:4 風:6 光:3 闇:2

アビリティ

《魔力開放(2)》《??》《魔法-風・水》《会話》《言語処理(中)》

*****************************************



おお、少しずつ上がってるきがするな。

この世界においてのレベルアップは大きいからな能力に結構な補正がかかるのだろう。

Lv.4以上じゃないと実感できないらしいが。


「ん、s・o・r・c・e・r・e・rってなんでしょう?」

「ソーサラーじゃないか?魔法使いだし。確かラテン語で魔法使いがソーサラーだったと思う」

「へぇー。そうなんですか。先輩すごいですね。そんなことまでしっているなんて」

「昔、気になって調べたことがあっただけだから。(実は某カードゲームの知識とは言えない)RPGとかでいうところの職業ってやつじゃないかな」

「どんな効果があるんでしょう」

「わからないな。魔法が強くなるとかかな。…まぁ今日は、魔法も使えるようになったしレベルアップもしたからそろそろ帰ろうか」

「はい、わかりました。宿でいろいろ試してみます」

「あまり、がんばりすぎないようにな」

「はい。ありがとうございます」


ダンジョン探索はここで切り上げて宿に戻ることにした。

だが、その途中であいが転び、たまたま触った壁がへこんだ。

通路に1メートル四方の穴が出現し、俺たちはなすすべなく落ちた。


やっと学園に着きました。学園ものと言いつつ学園生活が絡んでくるのはもう少し先です。

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