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Ideal Crossing 異世界で後輩ハーレム!?~かなんさん今何してんの?後輩と世界平和してる~  作者: 伝説の黒猫
第1章 水の都アイシクル~深まる謎~
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第3話 水の都アイシクル

やっと学校がある街に着きました。学園生活?まだ先です。

街に着いた俺たちはいったん別れ、それぞれ自由に過ごすことにした。

俺は先ほどの戦闘で手に入れた1000ヴェルを持ち、街へ繰り出す。

りんごが80ヴェル、アイスが110ヴェルと日本の物価とさほど変わらないようだ。


見て回っていると、妖精の髪留めが目に留まる。

露店のアクセサリーショップのようだ。

値段を見ると980ヴェルだ。た、高い。


「うーん。あいにすごい似合いそうだしなー。迷惑かけてるしなー」

「……よし。手持ちがほとんどなくなるけど仕方ないな」


店の子にお金を払い購入する。


「ありがとうございまーす。この先で福引きやってるんで良かったらどうぞ〜」

「どうも」


と福引き券を4枚もらう。200ヴェルで1枚なら5枚くれよ。

と内心で悪態をつきつつ福引き所へ。

どうやらくじを箱の中から引くタイプのようだ。

俺は引く、外すを繰り返す。

くっ、俺のサーチ能力見てろよ!と思いつつ最後の1枚を開ける。

A等?もしかして、当たった?と一瞬、状況を受け入れられずにいると


「おぉ、大当たりだねぇ。賞品は軍師ナオキさまのサイン入りカードだよ。ほい」


カードを受け取る。というかおばあちゃんよ。ほいってなんだ?ほいって。


男が描かれていた。これ需要あんの?いらねー。と思ったが、カードを受け取りふらふらと出て行く。

いや、でもこういう貴重そうなカードは高くなるものだしオークションとかで売ってみたいな。

あるのだろうか?まぁ元がタダ同然だし、売れなくてもいいか。


少し歩くと人だかりを発見する。

オークション会場のようだ。

とても盛況らしい。

少し見てみようと中に入ると出品求むと記載された用紙を拾う。

竜の鱗、鉄鉱石、サイン入りカード…ん?カード?よく見るとさっきのカードだ。

へぇ、そんなにいい物なのかと思いつつオークションに出品する手続きを済ませる。

高く売れるのかなと思いつつ見ていると、すぐに俺の番になる。

司会が説明を始める。


「今日の最後は大目玉商品でございます。軍神とまで謳われるナオキさまのサイン入りカードでございます。今日一番の値がつくのではないかと思われますが、どうなるのでしょうか?まずは、100ヴェルから!」


安いな。なんだ100って。100。今日一番で100。

200、450…10000、13000

次々と値が上がっていく。

そんなにいいものか?と思いつつ、見守るが、それ以上の値段がでない。

どうやら決まったのだろうか?

すごい儲けものだなぁ。

やっぱ俺、引き強いんじゃね?


「他にいらっしゃいませんか?」

「100000ヴェル」


と女の子が言った。??0の数がおかしい。少し混乱する。会場が静かになる。というか、みんな唖然としている。


「…えーと、他にいらっしゃいますでしょうか?いなければ落札ということで」


どうやら決まったようだ。

あの女の子はナオキのファンとかなのかな?


その後、店側の取り分が1割なので、90000ヴェルを受け取る。

すると、閉店の18時を告げる鐘の音がなる。

やばい。

あいとナナを待たせてしまう。

急いで約束のレストランへと向かう。


「あ、先輩、やっときましたね。遅刻ですよ。遅刻」

「ごめん。ほんとマジでごめん」

「そんなに怒ってませんよ、ね、あい」

「うん」

「でさ、あいは何を食べたい?」

「うーん。悩んじゃうなぁ。グラタンとかおいしそうだなぁ。」


どうやら二人は割と仲良くなったようだ。

可愛い後輩とご飯。

うん、俺幸せだわ。


「先輩先輩!メタルハムスターが6000ヴェルで買い取ってもらえたんですよ。だから、今日は、美味しいもの食べましょう!オススメの料理があるんです」


ナナが言うので頷いて中に入る。

俺はオムライス、あいはシーフードグラタン、ナナはカニのクリームパスタを注文する。

デザートには、ナナのオススメのアイスブリュレパフェを食べる。

どちらも本当に美味しかった。

日本での食事と比べても遜色ないな。むしろおいしかも。

食事を終えるとナナが


「うーん、美味しかったぁ。先輩とあいはこれからどうしますか?」

「ナナ、敬語」

「うっ、…えと、先輩とあいはどうするの?」

「俺たちはAAの近くの宿に泊まるよ。明日は朝早いし。」

「そうなんだ。今日、私は寮に戻らないとなので、また明日だね。じゃあそろそろお開きにしようか」

「そうだな」

「じゃあ、また明日学校で、あい、先輩」

「また、明日な」

「ナナ、明日ねー」


会計を済ませて、ナナと分かれる。

当然奢りましたとも。

後輩のため、後輩のため。

そこで俺はあいに、


「ちょっといいかな」

「はい?」


緊張する。恥ずかしいな、言うの。


「少し歩かないか?」

「いいですよ」


2人で夜の街を散策する。

いやいやいや、デートかっ。

なんだこのいい感じの状況は?

俺の理性をためしているのだな。

ハイ、ダイジョウブデアウ。

噛んだ。喋ってないのに。


「まだこの世界にきてそんなに経っていないのに色々あったなぁ」

「そうですね。精霊にあったり、不思議な魔法があったり、異世界なのに学校に行くことになったり」

「そういえば、ナナとは仲良くなれた?」

「はい!私と同じ学年らしいので、クラスが一緒だといいんですけど」

「そうだなぁ。あ、このカフェ寄っていいかな?」

「いいですよ」


カフェに入り、俺はコーヒー、あいにはカプチーノを注文し、屋上のテラスに座る。


「星空がきれいだなぁ。実は日本でこんなにきれいに見えるところはすくないだろうからなぁ」

「本当ですね、綺麗です。そうですね、家からじゃ…」


言葉が切れる。泣くのを我慢しているように感じる。

突然異世界にきてしまって、思うところがないはずないもんな。

俺に気を遣って、我慢してたんだろうな。

本当に申し訳ない。

後輩に気を遣わせるなんて。

ダメな先輩だ。


「あのさ、巻き込んじゃってごめん。俺が絶対塩沢さんを元の世界に返すから。絶対。だから、俺には気を使わなくていいから、泣きたいときは泣いていいし、困ったことがあったら言ってくれよ。俺がなんとかするからさ」

「………だって、もしもこの世界で死んでしまったらもう二度とお父さんやお母さんとか大切な人たちにもう会えないかもしれないじゃないですか。もしかしたら元の世界に戻れないかもしれないじゃないですかっ」

「……絶対俺が君を守るから。どんなことをしても。そして、絶対返して見せる」


あいはほんの少しだけ泣いていた。

そりゃそうだろう。

いきなり、こんな先輩と二人きりで異世界にきてしまったんだから。

これからのことなんて何もわからないのだか。

あいを巻き込んでしまった罪悪感に苛まれる。

そのあとは、あいが泣き止むのを待つことしかできなかった。

泣き止んだ後、


「先輩、すいませんでした。それと、ありがとうございます。やっぱり、先輩はかっこいいですね……それはそうと、あいって呼んでください二人だけの異世界人なのに塩沢さんは他人行儀過ぎますよぅ」

「う、わかった…これからもよろしく、あい。………これすごい恥ずかしんだけど」

「頑張ってください、かなん先輩」


そういってあいは少し笑ってくれた。

後輩優しいよぉお(涙)ともかく、少し距離が縮まった気がした。

飲み物をそれぞれ飲み終えたあと、宿に向かった。

二部屋を取り、愛と別れる。


「隣の部屋だから何かあったらいってくれな、それじゃあおやすみ」

「おやすみなさーい」


部屋に入り、中を確認する。

結構いい宿だな。

そして、俺はバイオリンを取り出す。

夜も更けているのでミュート―楽器につけて音量を抑える弱音機―をつけ、スマホを音声入力モードにする。

これなら、俺でもスマホに魔力を送り込めるのではないかと考えたのだ。

ステータスをスマホに表示することを意識して音を紡ぐ。

徐々に画面から光が発せられる。

なんとか成功したらしい。



**************************

名前:かなん  Lv.1 学生

HP:20/24

MP:43/50

精神安定度 :B+

魔法適正値 :D+

聴音可能度 :S

音楽理論初 :D‐

楽器技巧力 :C+

物理防御力 :E+

属性耐性 総合評価 E‐

火:2 水:3 風:1 光:2 闇:2

アビリティ

《剣術(中)》《魔法》《分析(小)》《言語処理(大)》《適応力》《幸運》

**************************



ステータスが表示される。

ナナに聞いた限りでは、ステータスはA~Eの5段階に分かれていてそこからさらに3段階に分かれるらしい。

そして、国が2年に一度おこなっているという調査によると、一般人の平均はD前後なので、俺のステータスはそこそこいいと言って差し支えないだろう。

アビリティもそこそこ充実しているようだ。

《幸運》や《剣術(中)など役に立ちそうなものが多い。


というか、スマホに魔力を込めるイメージをしながら、ボタンを押せば、ステータスが表示されるような…む、虚しくなんかなってない。き、気のせいなんだからねっ!

…これはさすがに気持ち悪いわ。


気を取り直して、俺のは特に聴音の部分がとびぬけている。

S評価を得られるのは相当に珍しいことだと言われているそうだ。

だが、これではまだ足りない。まったく足りていない。

これではあいを守り切れないっ!

もっと強くならなければ!

そうして俺は、宿を抜け出し、一人で一番近くの洞窟に赴いた。


なんか、最近のカードの相場ってすごいですよね。もともと500円のカードが3000円くらいしたり。。。

え?100が100000はおかしい?ご都合主義です。まぁ、《幸運》ありますし。


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