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呪いの島  作者: 桐生初
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昔々…

アレックス達が生きている、今から100年程前、竜国にアレックスとよく似た王子が生まれた。


漆黒の髪に大きな目をした端正な顔立ちという竜国人特有の顔に加え、王子は明るく、誰からも好かれる性格だった。


その頃、竜国も獅子国も他の国々と同じ様な小さな国だったが、国同士の争いは絶えず、いつも国境付近や川や海の所有権で戦をしていた。


王子も14歳になると、国と国の利権を守る戦に出た。


王子は強かった。


普通の人間では持ち上げる事すら出来ない大剣を軽々と操り、まさしく敵をなぎ倒した。


しかし、王子の目的は常に父王の目的と違っていた。


王子は先陣を切って、敵をなぎ払いながら、ひたすら進み、相手国の王に直談判するのだ。


「こんな事はやめて、仲良くやろう。川も海も誰のものでも無い。きちんと話し合いをして、公平に分ければ良いではないか。」


意外な事に、子供が何を言うとは、誰も言わなかった。

王子の向かう所敵無しの強さもあったが、それ以前に、王子の人柄が、各国の王の心を動かした。

皆、戦いに疲れ切っていたのだ。


そして、王子は、どこの国であろうとも、困っている国があれば、直ぐに助けに行った。

1つの国の問題は世界の問題だと王子は言った。


それを繰り返しているうちに、王子を皆が信頼し、どこの国も仲良くやるようになり、争い事も起きなくなった。


最後に残ったのは、仕方なく戦いを受けては勝って、結局領土が広がってしまった獅子国のみであったが、当時の獅子王もまた、王子の分け隔ての無い、自国の利益に専心しない真っ直ぐさに心を打たれ、両国は同盟を結び、世界に平和が訪れた。


そして、その王子の下に世界が1つになった時、世界が崩壊する様な大きな事件が起きた。


王子は全力でそれを解決したが、大きなものを失い、そして、今、再びその危機が訪れようとしていた。


その王子の名をアレキサンダーという。

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