第2話 武芸指南
栗心居士には未来がわかる、古語がわかる、奇術師であるため意味はないが、刀、やり、弓、鉄砲などの一通り武器を扱える特殊能力があります。主人公よりチートではないかと思う筆者です。
栗心居士は兵糧の問題を左近に言った。いわゆるまずいメシを食べることができるのか。島原・天草一揆のように生えている草を食べるのかという指摘だ。しかし、左近は何も気にしないかのように言った。「そのくらい歴史を変えるためには仕方ないさ。俺は我慢比べには強いぞ。」 更に栗心居士が指摘した。地図はあるのか、古語はわかるのか、三好家が簡単に浪人を登用するのか。きりがないほどたくさんの問題が湧き上がってくる。
更に一番の問題として武士として戦うことができないことだ。本来の左近は武勇に優れていて、配下からの信頼もある人物であった。三好家に仕官する前に弓、やり、刀、鉄砲を使えなくてはいけない。特に鉄砲は今後の戦いを左右してしまう恐れがあるからだ。そこで栗心居士が「武芸を教えようぞ」と言う。
まず、今後の戦いを作用する可能性が高い、鉄砲から教えてもらうことにした。しかし、左近は無一文で、武器も脇差しかない。鉄砲も弾も非常に高い。まずお金を稼がなければならない。短期間で大量の金貨を稼ぐ必要がある。しかし、今の左近にお金を稼ぐ手段はない。栗心居士に頼るしかないのだ。そのことを悔しいと思いつつ、左近は頭を下げて栗心居士にお金を稼ぐのを手伝って欲しいと頼んだ。栗心居士は自分の能力について左近に話した。栗心居士は「未来がわかる」能力や古語がわかる能力や弓、刀、やり、鉄砲などの武器の使い方がわかるなどの能力があり、未来がわかる能力や左近の後悔したときにやり直せる能力のような特殊な能力以外は他人と共有することができることを言った。左近が持っている能力は後悔したときにやり直せる能力だけであることを左近自身が知っていたから、栗心居士に対して何のメリットもないことに違和感を覚えた。そこで左近は「メリットがないことをお前がとるとは思えない。何が目的だ⁉」と栗心居士に言った。栗心居士は「今はいえない」と一言だけ言った。栗心居士は「それで助ける必要があるのか」と聞いた。左近は「お前の助けが必要だ。」と言った。これも栗心居士に踊らされているとは知らずに。竜司は深く考えることが苦手であった。
それで「俺はどうすればいい?」と左近は端的に言った。栗心居士によると先に能力を共有した方がいいそうだ。栗心居士は「お主が特にすることはないぞぉ、そろそろ能力の共有を始めるぞ。」と言って、瞑想を始めた。「何をしている?」左近が少し怒った声で聞いいても栗心居士は返事をしない。突然何かが流れ込んでくる感じがした。「これで能力の共有は終わりじゃ。ちなみに能力の共有はタイムトラベラー間でしかできないぞ。」左近が知りたいことを先に答えられてしまった。左近は「能力を試したいが、お前は古語を話せるか?」と尋ねた。
栗心居士は「済まないがワシは古語を話せない。それよりも速くお金を稼ぐ必要があるのであろう⁉」と言った。左近は「速くしてくれ」と催促した。栗心居士は「なに簡単なことじゃよ。三好家で武術を子供たちに教えればよい。幸いワシは松永久秀殿と交流があるのでのぅ。」と言った。「まさかあの松永久秀ですか⁉」と左近は驚きを表した。竜司は松永久秀が将軍を殺したことも、大仏を焼いたことも根拠がないことから噓であると思っていた。ゆういつ主家の三好家から独立したことは悪いことかもしれない。しかし、自分を立ててくれた三好長慶が死んだときに、平凡な三好義継を任された久秀なりに主家に被害を及ぼさないための手段であると考えられた。しかし、久秀の強さは本物であると竜司は考えていた。竜司は弟を殺した三好長慶よりも松永久秀を評価していた。その久秀と交流がある栗心居士に左近は尊敬した。それが、三好長慶の死よりも前の時期であったとしても。左近はこのあたりの地図が頭に入っている栗心居士と一緒に三好家に仕官するために歩き出した。左近はまだ知らない、能力は開花することがあり、開花しかけの能力が日本各地の地図を脳内に表示することができる特殊な能力であり、こののち後悔したときにやり直せる能力の次に重要な能力になることを。
左近に武芸に身についているのではないかという声があると思いますが、栗心居士の力を示すために必要なことです。ご了承ください。この先同じようなタイムトラベラーと会うと思います。左近は戦国時代での竜司は現代の地球の状態を指します。