ようこそ、迷瑶市へ
主人公は、名もない天使
稚の見守るやくわりがある。
天津と言う人物に警戒しながら、未知の迷瑶市へ辿り着いた
君は、天津に警戒しながら彼が進む道を歩く。
彼の使用人が稚を運んでくれているのだが、何かする気配もない。
使用人に方は、君の気配にも気づいているとも思えない。
警戒すべきは、目の前を歩いてる天津ただ一人。
彼は、君に気づいているかのような動きをする。
天界と関わりがある人物なのか、君と同じ同種なのか。
匂いや特有の気配はないように感じる。
そうこう考えていると彼の歩みは止まった。
君は、彼の視線の先を見る。
そして、驚きが隠せないだろう。
身を覚えしかない建物が目の前にある。
【管理所】
すべての『天の書籍』を保管する。
天界の中で最も重要の施設。
なんで、こんなところにある?人間界ではないのか??
君は、あまりにも情報が多すぎて現状をうまく飲み込めない。
『では、手配通り彼は部屋に…』『はい、では失礼します』
君は、目の前の光景に気を取られやり取りを聞き逃してしまう。
気づいたら、稚が居なくなってしまった。
君は、急いで稚を探そうと行動しようとした時
『大丈夫です。そんなに慌てないでください』
『貴方は、こちらに来てください』
天津が、君に話しかけてくる。
警戒心がより強まる。そして確信出来た。
彼は、やはり君を認識できている。
『お前は、一体誰なんだ』
『話は、あちらの部屋で語りませんか?』
『私が、独り言話しているみたいに見えているので』
そう彼は、君の後ろに視線を映す。
そこには使用人や職員が、好奇な目でこちらを見ていた。
彼は、後ろにいる方々に頭を下げ建物の中に歩き出す。
正直、君は彼がどう思われようが知ったことがないが
言われた通り彼についていくことにした。
人は、周りの目線をよく気にしていることは、この数年で理解はしている。
そして、場所を移動したと言うことは話す意思があると思ったからだ。
彼の後ろについていくと、とある部屋に通された。
見たところ怪しいものは無い。
君が、周りをキョロキョロしていると彼が話し出す。
『まずは、歓迎します。』
『ようこそ、迷瑶市へ』
《バッチン》何かが切れた音がした。
君は、何が起こったのか理解ができない。
自身の身体を確認するが特に異常も見当たらない。
部屋に何か、細工があるのかと見渡すが特に何も見当たらなかった。
『何をした?』
『何もしていませんよ。』
『そう、警戒しないでください。私は何も力を持っていません』
『私の名前は、天津。貴方と近い存在です』
君は、彼の言葉に耳を傾ける。
それは君にとって初めて知る情報しかなかった。
彼が話してくれたのは、『迷瑶市』についてと『自身の身分』。
そして、『君の役割』についてだった。
『貴方は、自身に名前を与えられてない理由を考えたことありますか?』
名前、君には名前が無い。
名前ない君が任されている使命。
『私たちは、稚様を手厚く歓迎しております』
そう彼は、優しく君に微笑みかけた。
君の表情は、読み取れない。
足音が近づいてくる。
『失礼します。稚様がお目覚めになられました』
『嗚呼、今から向かう』彼は、そう返事をした後
君を横目で見ながら通り過ぎた。
君の役割は、仕事を全うすることだよ