自由とは、ある意味束縛と一緒なんだ。
自由とは、ある意味束縛と一緒なんだ。
昔の偉人が、人は皆平等で、自由に取捨選択し、物事を決める権利がある。と言ったそうだ。
人は、皆、自由の元に生きていて、世界は自由の元に成り立っている。
しかし、ある作家がこうも言ったんだ。
「人は自由の奴隷である」と。
彼曰く、世界なんて物はどうせ作り物で、人はその世界に囚われながら生きている。
偉人の言葉を借りるなら、世界は自由の元に成り立っていて、それ以上の自由は無い。
所詮、人は世界からも自由からも囚われているのだ。
自由が無ければ世界は無い。世界が無ければ社会も無い。社会が無ければ国は無い。国がなければ法律も無い。法律も無ければ、それこそが本当の自由だ。と作家は訴えた。
しかし、多くの人は彼の言葉を否定した。
あくまで自由とは、決められた法律や秩序の中でのみ与えられる物であって、それ以上のことをしてはイケナイのだ。
そんな事、今時の幼稚園児にだって分かることだ。
自由とは、世界のルールに従って誰かに与えられる権利である。
となれば、最初の話と少し変わってくる。
平等である事には変わりは無いが、自由が与えられる物である以上、人はその枠の中でのみ取捨選択をしなければならないと言う事だ。
つまり、人は自由に選んでいるようで、本当は誰かによって選ばされているに等しいということだ。
自由とは、ある意味束縛と一緒なんだ。
僕らは自由と呼ばれる束縛の中で生きている。
そしてそれを与えているのは、恐らく人間自身であり、世界とは人間の思想の元に成り立っている。
しかし、それでも人は自由を正しいと感じるはずだ。
本当の自由なんて、考えるだけで馬鹿らしいのかも知れない。
最後まで読んでいただき、有難うございます!
小説家になりたくて沢山執筆しています。
良ければ感想など聞かさてくれると嬉しいです。