加護の授与、そしてステータス ②
気づくと俺は白い空間にいた。
目の前にはかなり大きいテーブルと9個の椅子がある。
「やぁ!やっと来たかい!」
なんか聞き覚えのある声がする。
(誰の声だっけ?)
「もう!誰とはひどいな!僕だよ!君を転生させてあげた!」
「あ!えーっと創造神ラクスさま!」
「ちょっと!忘れかけてるじゃないか!」
「あはは。すいません。」
「まぁいいや。君は教会に加護を受けに来たんだろう?」
「はい。そうですけど教会に来た人ってみんなここに呼ばれるんですか?」
「いや違うよ。今回も僕が呼んだんだ。君に加護をあげようと思ってね。みんなから。」
(ん?みんな?)
「そうだよ。みんな出てきて!」
ラスクがそう言うと7人が上から降りてきた。
「じゃあみんな自己紹介しようか。」
「じゃあまずは僕から。まぁ知ってると思うけど。僕は創造神ラクスだよ。ラクスって呼んで欲しいな。」
「次は私ね。私は魔法神リリス。リリスって呼んで。」
「次は私ですか。はぁ、私は破壊神ヘルよ。よろしく。」
「ガッハッハッ!次は俺だな!俺は武神ラドンだ!よろしくな!」
「私は生命神エアよ。よろしく。」
「わたくしは、商業神パルマと申します。
以後お見知り置きを。」
「大地神ガイアじゃ。よろしくのぅ。」
神様達は自己紹介をしていった。
「じゃあ君には特別に僕達全員から加護をあげるよ。」
すると俺の体が光った。
「こ、これは?」
「それは僕達全員が加護をあげたことで君が使徒になったんだよ。でもその光は向こうに戻ったら消えるよ。あっそろそろ君は戻らないといけないね。じゃあまたね。」
ラスクがそう言った瞬間僕は元の場所に戻っていた。
「おい!ラース!大丈夫か!お前すごく光っていたぞ!」
顔あげると父上にめちゃめちゃ心配された。
「あっ父上。大丈夫です。なんともありません。」
「そうか?ならいいんだが。」
そうして加護の授与式は終わった。俺は宿に戻っていた。
「さてと、ステータスを見ようかな。」
(ステータス)
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【名前】ラース・フォン・シュトローム
【年齢】5歳 【種族】人間 (たぶん)
【性別】男 【レベル】1
【魔力】3213000
【攻撃力】130700
【称号】神の使徒 転生者
神に愛されし者 全属性の適性
伯爵家三男
【適正魔法】
火 水 風 光 聖 闇 影
治癒 空間 時間 創造 付与 破壊
【スキル】
《鑑定》 《心眼》 《予知》
《身体強化》 《解呪》 《解毒》
《完全創造》 《転移》
《アイテムボックス》 《無詠唱》
【加護】
創造神の加護Lv10
魔法神の加護Lv10
破壊神の加護Lv10
武神の加護Lv10
生命神の加護Lv10
商業神の加護Lv10
技能神の加護Lv10
大地神の加護Lv10
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「な、なんだこれ!!」
俺のステータスはかなり凄いことになっていた...。
「これはやりすぎだろ...」
魔力やら攻撃力やらがやばいことになっている。加護にいたってはオールLv10という...
父上や母上でもLv3だってのに。ていうか種族なんだよ!人間って!
そんなことを考えていると、
「ラース、いるか?」
部屋のドアの外から父上と母上の声がした。
「はい、いますよ。」
と返すと、
「ステータスを見せてくれないか?」
突然そう言われた。
(やばい、どうしよう...ここはとりあえず夕食まで待ってもらおう。)
「ステータスは夕食の時に見せるので待っていてください。」
「そうか。ラースがそう言うなら...」
父上達は自分の部屋に戻っていった。
「はぁ〜。危なかった。こんなステータスいくら父上でも見せられないよ。」
(とりあえずスキルの詳細でも見ようかな...)
【スキル】
《鑑定S》
さまざまな物や人を鑑定出来る。
ランクがCからSまである。ランクAまでは隠蔽魔法で隠されて見れない場合がある。
《心眼》
人の性質や感情を読み取ることが出来る。
《予知》
数秒先の未来を見ることが出来る。
たまに数日後、数年後の未来を断片的に見れる。
《転移》
1度行った場所ならどこへでも行ける。
また視界に入っている場所に飛ぶことも出来る。
《完全創造》
どんな物でも創ることが出来る。
出来る物の質は流した魔力量によって変わる。
(うーん。結構便利なのが多いな。あっ。もしかすると完全創造でステータスを隠蔽する魔法を創れるんじゃね?)
(スキル《完全創造》発動。)
創造《隠蔽魔法》……〘 成功しました。 〙
無機質な声が聞こえた。
確かにステータスに隠蔽魔法が追加されている。
(よし。これで...)
そして無事にスキルを隠蔽出来た。