第2話:再開の再開。
まだ時間に余裕があるので彼と雑談する事にした。
「俺が居ない間はどうだった?」
俺は、俺が学校に登校して無い間どうなっていたのか疑問に思い質問をした。
すると彼は明るい顔から一変して思い詰めたような表情になって少し首を下げた。
ああ、今のは地雷だったな。
俺が居ない間は俺のせいで色々辛いこともあったのだろう。
話題を変えるか。
俺は話を変えようと口を開こうとした瞬間彼は喋りだした。
「あの後、ほっくんと喧嘩しちゃってさ。それ以来口も聞いて無いんだ。」
ほっくん、六道 蛍だ。スポーツ万能、成績優秀、端正な容姿。
完璧超人で、とても俺と仲良くしてくれた友人だ。※0話参照
俺は何だか胸がキュッとした痛みを感じた。
そして罪悪感に潰されそうだった。
俺は表情に出してしまったようで、彼は焦りながら手を左右に振り言った。
「別にかっちゃんがどうこうじゃなくてだよ、なんていうんだろう。結局僕たちはかっちゃんが間に居たから仲良く出来てただけだったというか・・。ほっくんはかっちゃんの友達の友達だったっていうのかな?」
彼は考えてる事を言葉にしようと必死になっていた。
確かにその難しさは分かる。
実際、読書感想文が一番宿題で嫌いだったからだ。
俺は彼をサポートしようと口を開いた。
「うん、言いたい事は何となく分かったよ。」
こんな事口走ったが実際薄らとしか理解はしてなかった。
だが言葉に出来ない事を完璧に理解するなんて無茶だ、だから折り合いを付けるべきだと思ったのだ。
俺がそういうと彼は困った顔のままへなっと笑った。
ああ、この笑顔はいくらですか?
某大手バーガー店で働いてたら毎日スマイルを注文してしまいそうだ。
勿論、テイクアウトで!
俺が気持ちの悪い事を考えながら顎をいじっていると彼が笑顔で俺に言った。
「だから気にしないでね。」
俺は彼に”ありがとう”っと言うと彼はへへっという感じで鼻を擦った。
美少年のテレ顔は絵になるな。
まあ、きっと何やっても彼は絵になるだろうが。
その時俺はふと疑問に思った。
「そういえば、何でこんな朝早くにランニングなんて・・?確かあんまり早起きと運動は得意じゃなかったと思ったんだけど?」
俺が口にすると彼は耳の先を赤くしながら手をバタバタとさせて言った。
「え、え、いいいい、いやぁ!?べ、べつにぃ!?た、ただ何となくねぇ~。」
完全に焦っている怪しいな。
俺が彼の目を見ると反らされる。
どんどんと頬を染めている。
まあ、いいか。
彼にも事情があるのだろう。
口出しはするまい!
それにしてもだ、焦る姿も絵になるな。
彼は話を変えようと口を開いた。
別に追及するつもりはないんだけどなぁ~。
「そ、そういえば高校はどうしたの?何処かの高校行くの?通信校?」
彼は若干頬と耳に赤みを残しながら聞いて来た。
「俺はもう合格したんだ、ちゃんとした学校だよ。」
彼はそういうと嬉しそうな顔をした後複雑そうな顔になった。
「そっか、なんだったら同じ学校がよかったな。」
寂しそうに呟く姿はウサギのようで俺は頭を撫でくり回したくなったがこらえる。
「そうだね、もしかしたら同じ高校だったりしてな。」
俺が冗談っぽく言った、そうすると彼も少しクスリと笑って言った。
「そうだね。」
----2時間後----
入学式前の校門での事だった。
見覚えのある美少年と鉢合わせた。
「あ。」
「あぁ。」
そして俺は気付いた、あれはフラグだったのだと。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
ああ、ヤバイぞ!マジでヤバイ!
これじゃ、まるでBL小説じゃないか!
ちゃんと今後ヒロインも登場します、ノンケの皆さん安心してください。
勿論作者もノンケです。はい。
次回には何とか一人でもヒロインを召喚しようと思います。
長々とありがとうございました。