偏差値35という場所
よく聞く、Fラン大学とはどんなところだろう。
ネット住民や世論を敵に回しまくるFラン大学生とは一体何か。
現役の偏差値35大学生が語る、案外普通な学生生活。
きっと工学部だから、Fランでもまともに感じるのだろう。表面上は。
僕こと渡部カタルは、私立N大学の工学部に今年から所属することになった。
四月は桜も綺麗で、設置されている学部は田舎にあることもあり、空気はそれなりに美味しいのだが、ここは俗にいうFラン大学(学部)で、いくらか知能指数が低いと思われる人間が散見される。
例え所属学部の偏差値がBFもしくは35であっても、真の自分は物凄く優秀な頭脳の持ち主だと信じている僕にとっては、これほどに苦痛な空間はない。
端的に言ってしまえば、僕は馬鹿と同じ空気を吸いたくないのである。
というのは、軽いジョークだったりするのだが、偏差値35の自分を受け入れるのには随分と苦労する羽目になる。
中学時代は優秀で博識だった僕ちゃんは、無駄にプライドが高い。
かつて、数学の模試では無勉強で偏差値60越えなんて当たり前だと公言していたが、これは嘘ではないと断言できる。
そんなこんなで、僕は勉強出来ない人間のことが全く理解できない幸せな小・中学生時代を送ったが、高・大学生となった今では、僕も幾分か大人になったらしく、お勉強が苦手な方々のことも痛いほど理解できるようになってきた。
今は多少勉強したので理解しているが、ほんの少し前まで(具体的には大学一年の7月まで)対数が全く分からなかった。
簡単なロガリズムの計算すらできないのだ。こんな奴に高校卒業の資格を与えてしまっていいものなのか、そして、こんな奴に大学入学の資格を与えてしまっていいものなのか、我のことながら疑問を隠せないが、今の日本はこうなっているので仕方がないと無理やり自分の疑念を納得させる。
しかし、こうして聞かされると、読者諸氏もFラン大学がどういった人種の集まりなのか分かるだろう。
実は、僕はこれでも、この学部・学科では上位の成績保持者である。成績表のおよそ半分かそれ以上はSの評価で埋まっている。
そいつがこの様なのだから、それより下位の奴は一体どの程度まで勉強ができる(できない)のか、想像するだけで恐ろしくなるのは僕だけではないはずだ。
分数の計算ができない奴はおそらくいない(と、信じている)。
しかし、対数の計算ができないやつは間違いなくいる(現に、僕もその一人だった)。
そして、驚くべきことに、高校レベルもしくはそれ以下の微分のテストで、単位を落とす(本物のとしか言いようのない)馬鹿もいる。
だが、僕自身、微分の概念や計算方法がしっかりと定着しだしたのは、これまた大学に入ってからなので、これらの方々を馬鹿呼ばわりするということは、自分のことも馬鹿呼ばわりすることに等しい。
だけれども、そんな(簡単極まりない)微分の講義で単位を落としたことを誇らしげに誇示している某学生を見かけては、さすがの僕も「馬鹿じゃねーの」と思わずにはいられなかった。
その他にも、実験レポートを一人で書けない(なぜ理系学部に来たのか理解できない)生徒。講義をほぼ毎回最前列で聴講しているくせに何故か単位を落とす生徒。等々。
このように、下には下がいることを、これでもかというほどに理解させらる場所、それがFラン大学(学部)である。
正直言って、若干退屈である。
しかし、僕よりも良い評価を得ている学生が数名はいるようなので、思い上がってばかりもいられない。
このような場所にいて、楽しい学問ライフを送りたければ自分で勉強するしかない。下を観察していても退屈なだけなので、適度に優秀な人間が書いた本などを読むとよい刺激になる。
何はともあれ、人を見下すことが好きでそのことに飽きない人にとっては、なかなか魅力的な空間かもしれない。
最後に一つ付け加えておこう。
Fラン大学には、所々に、なんかよくわからないけど、そこそこ優秀で有能な人が混じっているので、注意が必要だ。
Fランだからと一括りにして馬鹿にすると、僕のように痛い目にあうだろう。
ホント、あの子とかあの子、なんでこんなところにいるんだろう?
最近ラジオを作ってみました。
以前、エレキギターを修理した際にハンダづけに失敗したので心配でしたが、今回は事前にハンダの勉強をしたかいもあって、無事に成功しました。
まさか本当にラジオが起動するとは思わなかったので、放送を受信した瞬間は嬉しさのあまりラジオを壁に投げつけてしまいました。
今度、ギターのピックアップを取り換えてみようかしら。