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翌日クリフトが寝所まで現れ、今日の予定を決めていく。


「ルーフィン様、今日は朝から都市を回りたいと考えてます」


「了解!よろしく」


朝食を手早く食べ、神殿入り口までクリフトと歩いて向かうと入り口にアリアが馬を準備して待っていた。


「おはようございます」


「おはよう」


アリアは、嬉しそうに馬の手綱を俺に渡し三人で馬に騎乗し街の中に進んで行った。都市レアルは、古代ギリシャの様な街並みに見受けられる。都市と言うが人口1500人程の小さな町程度の規模である。街自体の活気は良いとは言えない。見かける民は、痩せ細っている様にも見受けられた。クリフトが足を止め、小麦畑を見せてくれた。広大な面積を要する畑ではあるが、収穫の6割を徴収されている状態と聞く。新たな畑と作物を作らなければ食料事情は改善されないと判断した。クリフトから渡された資料に目を通し、他の作物について問いかける。


「森で採取していると言う葡萄とオリーブの木を街の側に植樹できないか?」


「植樹ですか?」


「葡萄とオリーブを特産品としての生産量を高くしたい」


「わかりました!その件は明日までに資料をまとめます」


「あと他に作れる作物の種類と森に原生している作物についても資料を作って欲しい」


「わかりました。農耕に詳しい民から情報を集めます」


家畜については、羊がメインで飼育されており、少数農家が鶏を飼育していると資料には書かれていた。家畜についても後で視察が必要だと思う。また、街の周囲は、石壁で砦の様に囲まれてはいるが作りは脆弱であると判断できる。資料に書かれている鉱山では鉄が取れることと採石場も側にあると書いていた。採石も優先的に行う必要があると判断できた。


「あと武器を製造する施設を教えて欲しい」


クリフトは、頷き鍛冶屋に向けて馬を走らせた。鍛冶屋に到着しクリフトを先頭に中に入る。中に入ると、エルフとしては珍しい筋肉質の男が挨拶をしてきた。


「クリフトか、お前がウチに来るなんて珍しい」


「ガイス殿、御無沙汰しております。今日はルーフィン様が鍛冶師の視察をしたいとのことで同行させて頂きました」


「はじめまして、ルーフィンと申します。宜しくお願いします」


ガイスは、俺を見て驚き、すぐに手を出し握手を求めてきた。


「ガイスと申す。ルーフィン殿!貴方は、都市レアルの希望となる方だ!こちらこそ宜しく」


がっちり握手を交わし俺はガイスの能力を鑑定してみた。


ガイス


 種族 エルフ 男性 84歳


 レベル 43

  HP 102/102

  MP 41/41


筋力 52

耐久 43

俊敏 18

魔力 16

器用 51



 スキル

  

   【サジタリウス】

弓を用いた狙撃。正確無比の遠距離射撃を行うことができる

  

【鍛冶師の理】


長年の経験により素材の声を聞き技量の底上げができる



魔法


土 レベル12

風 レベル 3

水 レベル 4

火 レベル11



短剣術 レベル3

長弓術 レベル4

騎乗術 レベル3

鈍器術 レベル10

長剣術 レベル5

長槍術 レベル5

短槍術 レベル5


鍛冶師 レベル10



この人、武人としてもかなり強いと思うんだが。【鍛冶師の理】を持っている様だし、凄腕の鍛冶師と思われる。


「ルーフィン殿は、今日はどの様な用件で?」


「ガイス殿が作る武具や防具を見せて欲しい。また製作している所も見せて頂きたい」


ガイスは、ガハハと笑いながら、壁に掛けられている長剣、短剣と鉄の鎧を俺に差し出した。


「剣と鎧は、この形が主流になっている。性能も一般的なものだ」


俺は、渡された品を鑑定した。


ロングソード

攻撃力62ー82

耐久力320

鉄製鋳造品。

鋳型で作った量産品


ショートソード

攻撃力32ー52

耐久力210

鉄製鋳造品。

鋳型で作った量産品


ハーフプレート

防御力86

耐久力280

鉄製鋳造品

鋳型で作った量産品


どれも鋳造品である。俺は、クリフトに鍛冶の製作を見てから帰ると伝え先に神殿に戻ってもらう様にした。アリアは俺の護衛として残るとのこと。


ガイスに作業場に案内され、作業場に入るとガイスは俺を見つめていた。


「ルーフィン殿。さっき見た武具、防具の評価を聞いていなかったな」


ガイスは、俺の評価が気になっている様子で少しソワソワしているように見えた。


「先程見た武具、防具は全て鋳造品と思われました。ガイス殿、気を悪くしないで聞いて欲しい。ガイス殿は鍛造式の製鉄をご存知ですか?」


ガイスは、目を見開いて口を開く。


「流石ルーフィン殿だな!目利きもさることながら、鍛造について話がでるとは思わなかったぞ。鍛造については、都市ラエルの鍛冶師に見せてもらったことがある。此方で試して見たが、それ程性能が変わらなかったもんで、効率が悪いから鋳造を主流にして製作しておった。ラエルの鍛冶も鋳造が主流らしい」



「ガイス殿、これから鍛造を主流にして武具を作って貰いたい。極めれば、鍛冶神ラエルの鍛冶師を超える物が製作できる様になると思う」


ガイスは、満遍の笑みを浮かべ鍛造製作について協力してくれることになった。ガイスは鉄の 鋳塊インゴットを取り出し炉に押し込む高熱の炉に入れられた 鋳塊インゴットは真っ赤に染まっていった。

俺の知識は、素人の知識しかない。炭素の量によって硬さが変わるぐらいの知識だ。ガイスには炉の温度を変えて、色々な鉄を作って見てくれと頼んでみた。鉄の柔らかい鉄と硬い鉄を使い分け、刃金となる物には硬い鉄を、粘りのある柔らかい鉄で心金を使うと優れた剣ができるとガイスに伝えた。ガイスからは、試作品は何を作るか聞かれたので、取り敢えずショートソードを何本か作って見てくれと、お願いし一週間後にまた来ると伝え神殿に戻ることにした。


帰りはアリアと並走しながら馬を駆る。騎乗術もレベル5になっているのでアリアの馬捌きに難なくついていける様になっていた。


「ルーフィン様は、鍛冶のことにも詳しいのですね!流石です」


「いやいや、詳しい訳ではないから!ガイス殿頼みだ」


俺は笑いながら、アリアに告げ神殿に戻った。神殿に戻り、クリフトに土魔法の得意な者を紹介して欲しいと伝える。また魔法に適性の有る者も合わせて集めて欲しいとお願いした。明日、召集すると返答を貰い、アリアを連れて練兵場に向かう。


「アリア、短剣術を俺に教えてくれないか?」


「お任せ下さい!」


アリアは練習用の短剣を取り出し俺に渡す。


「あ、また模範で演武を見せてくれないか?」


アリアはコクコクと頷き華麗な演武を披露してくれた。俺は神眼を使いアリアの動きを頭に叩き込み短剣術の組手をアリアと始める。俺は瞬く間にアリアの技を修得し一時間も立たない内に互角の戦いが出来る様になっていた。


「ルーフィン様、流石の一言しか言えません。最早私が教えれるレベルでは無いかと思われます」


アリアは、自身の限界を悟り練兵場に居たエルフの兵士に声をかける。


「ロイス!ルーフィン様に短剣術を教えてくれないか?」


アリアに呼ばれ、ロイスが側まできた。細マッチョを具現化した様な見事な肉体を持つロイスは以下にも瞬発力がありそうなオーラを出している。


「ルーフィン様、はじめましてロイスと申します。短剣術であれば私の右に出る者は、ほぼ居ないはずです」


「宜しく頼む!初めにアリアと手合わせしてロイスの演武を見せてくれないか?」


アリアとロイスは、了解したと剣を構え組手が始まった。その間にロイスを鑑定してみた。


ロイス


 種族 エルフ 男性24歳


 レベル 21

  HP 88/88

  MP 48/48


筋力 31

耐久 19

俊敏 43

魔力 21

器用 28



 スキル

  

   【サジタリウス】


弓を用いた狙撃。正確無比の遠距離射撃を行うことができる

  

【風の加護】


風の精霊シルフィの加護により、風魔法の威力を底上げする。



魔法


土 レベル 2

風 レベル 9

水 レベル 3



短剣術 レベル9

長弓術 レベル5

騎乗術 レベル6

長槍術 レベル6



確かに短剣術が素晴らしい。俊敏も高いし彼は是非とも俺の直属としたい。取り敢えずアリアとロイスの組手に集中してロイスの演武を頭に叩き込む。ロイスの縦横無尽の攻撃にアリアは防戦一方となっている。気がつけばアリアは、短剣を弾き飛ばされ、参ったとロイスに宣言していた。


「素晴らしい腕前だな!御指導宜しく頼む!」


ロイスは、ニヤリと笑い、喜んでと言い組手が始まった。ロイスの斬撃は高い俊敏と技術により凄まじいスピードを誇る。俺は躱すのは無理と判断し斬撃を弾く作戦に出た。しかし、ロイスの電光石火の攻めに俺は直ぐに敗北し大地に横たわることとなる。


「流石だな!目で追えても躱すことが出来なかったぞ」


俺の負けん気に火が着き、幾度となく大地に転がされるが立ち上がりロイスに向かっていく。暫く打ち合っている内に互角の攻防を演じる様になっていた。


「ルーフィン様は、筋が良いでは済まされないレベルで強くなられるのだな!本気で行きますっ」


ロイスは更にスピードを上げ斬撃と体術を織り交ぜ俺に襲いかかる。風の魔法を使い身体能力を上げて居るのがわかった。俺は、神眼を使いロイスの魔法を理解し 模倣コピーし同じ様に速度を上げていく。しかし地力が上のロイスに何度も大地に転がされたが夕方までロイスとアリアで訓練をした結果、俺は飛躍的にレベルを上げることができ満足することができた。



  ルーフィン


種族 エルフ 男性 14歳


 レベル 16

  HP 76/76

  MP 37/37


筋力 32

耐久 27

俊敏 39

魔力 24

器用 44



 スキル


   【神眼】

対象のスキルを見ることで模倣 (コピー)し自身のスキルとすることが出来る。但し身体的能力や魔力が伴って無い場合は、完全には再現出来ない


   【鑑定】

対象を見ることにより、分析することが出来る


【大地の加護】


豊穣の女神レアルの加護により、大地に関わる全ての物から力を得ることが出来る


【豊穣の女神の知識】


豊穣の女神レアルの知識を元に、アースガルドの知識を得ることが出来る



   【サジタリウス】10/10


弓を用いた狙撃。正確無比の遠距離射撃を行うことができる


【風の加護】7/10


風の精霊シルフィの加護により、風魔法の威力を底上げする。


魔法


土 レベル1

風 レベル6

水 レベル1



長弓術 レベル8

騎乗術 レベル5

短剣術 レベル8

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